第132回 代表曲と売れた曲は一致するのか
とんねるず
お笑い芸人が歌を出してヒットするということは時々あるのですが、そのほとんどは企画もの的な扱いで、1曲2曲売れて、あとはしりすぼみというのがほとんど。その中でコンスタントにヒットを飛ばし続けたとんねるずという存在は、かなり特異な存在といってもいいでしょう。のちに野猿という形でもヒットを出していて、歌手としてもその存在を無視することはできないということで、今回取り上げました。
【騒がしいだけのデビュー直後】 1984~1985年
「一気!」「青年の主張」
デビュー曲から10万枚越え、トップ20入りと、注目されていたことには違いないでしょう。ただ最初の2曲は、いかにいもお笑い芸人が出したレコードといった感じの、音楽というよりはただただ騒がしいだけのネタレコードといった趣でした。ただテレビへの出演もどんどん増えていき、知名度はどんどん上昇していきました。
【意表をついて演歌勝負】 1985~1986年
「雨の西麻布」「歌謡曲」
しかし3rdシングルで突如演歌曲をリリースするのです。半ばギャグという面もあったのでしょうが、ギャグとしてはこれがなかなかいい曲で、本人たちの人気もあって、初のトップ10入りを果たします。さらにこれに味をしめて、4thシングルも演歌曲「歌謡曲」が2位にまで上り詰めたのでした。
【手を変え品を変え】 1986~1987年
「やぶさかでない」「寝た子も起きる子守唄」「人情岬」「嵐のマッチョマン」
ここからは手を変え品を変えいろんなタイプの曲で責めながらも、確実にヒットを飛ばしていきます。パロディソング「やぶさかでない」、アイドルチックな「寝た子も起きる子守唄」、演歌路線に戻してのご当地ソング「人情岬」、そしてディスコ調の「嵐のマッチョマン」と、とにかく次はどんな曲で攻めて来るのかという楽しみはありましたね。
【演歌路線の集大成】 1987年
「迷惑でしょうが…」
ここでまたまた演歌路線の「迷惑でしょうが…」で勝負をかけますが、ギャグ一切なしのシリアス路線の演歌で、これがまたいい曲なのですよね。時代的に売上枚数はさほど伸びませんでしたが、個人的にはとんねるず前半の集大成的な作品といっていいのではないでしょうか。
【手を変え品を変え2】 1986年
「大きなお世話サマー」「おらおら」「炎のエスカルゴ」「YAZAWA」
ここからはまたバラエティに富んだ展開になっていきまして、グループサウンズチックな「大きなお世話サマー」、男気系歌謡曲「おらおら」、ラテン風味の「炎のエスカルゴ」、矢沢永吉をフィーチャーした「YAZAWA」といずれもトップ10入り。ただ売上枚数的には下降してきていたのが気になるところではありました。
【硬派歌謡曲路線】 1989~1991年
「どうにかなるさ」「情けねえ」
この3年間はリリースのペースがゆっくりになり、3年間で2作しか新曲が出ていませんが、いずれも演歌とまではいいきれないですが、シリアスな歌謡曲路線で、おふざけはいったんお休みという感じでした。しかし「どうにかなるさ」でへこんだ売上も、「情けねえ」で一気に売上を伸ばし自己最高を達成。ここで完全に勢いづいていきます。
【一位連発】 1992~1993年
「ガラガラヘビがやってくる」「一番偉い人へ」「がじゃいも」
そしてついに「ガラガラヘビがやってくる」で待望のオリコン1位を獲得し、さらにミリオンセラーを達成。この曲はかなり子供たちをも意識した作品になっていて、しかも大人が聴いても楽しいということで、幅広い層に受けたのでしょう。続く「一番偉い人へ」は一転してメッセージ性の強い作品ですが、これも1位。再び子供向け路線の「がじゃいも」でも1位と、3作連続で1位を獲得し、再び人気回復という状態にもっていったのでした。
【急激な売上下降と"歌手"とんねるずプロジェクトの終焉】 1994~1996年
「フッフッフッってするんです」「ガニ」「おまえが欲しい」
しかし連続1位も途切れ、売上も再び下降線。そしてとんねるずとしてのシングル発売は「おまえが欲しい」で終了という形になります。このあとは「野猿」という形でとんねるずのふたりは音楽に関わっていくことになります。
■売上枚数 ベスト5
1 ガラガラヘビがやってくる 140.9万枚
2 情けねぇ 73.8万枚
3 がじゃいも 73.4万枚
4 一番偉い人へ 60.6万枚
5 フッフッフッってするんです 26.5万枚
時代背景もあって、初期のころの作品は上位に入らずに、1990年代初めごろの作品が上位に並びました。とんねるず自体の人気のピークと、売上の実績が少しずれているような感覚になりますね。
■最高順位
1位 … ガラガラヘビがやってくる、一番偉い人へ、がじゃいも
2位 … 歌謡曲、やぶさかでない、人情岬、嵐のマッチョマン、フツフッフッてするんです
1位が3曲、2位が5曲。1位は売上が大きかった頃の作品が3作ですが、2位の作品は1980年代の作品も結構はいつています。
■代表曲
1 ガラガラヘビがやってくる
2 雨の西麻布
3 情けねえ
4 迷惑でしょうが…
圧倒的に売れた「ガラガラヘビがやってくる」を1番に持ってきましたが、ブレイクのきっかけとなった「雨の西麻布」や歌謡大賞を受賞した「情けねぇ」を挙げる人もいるでしょう。「迷惑でしょうが…」は楽曲として人気が高いようです。
■好きな曲 ベスト5
1 迷惑でしょうが…
2 大きなお世話サマー
3 ガラガラヘビがやってくる
4 雨の西麻布
5 嵐のマッチョマン
私の好みはこんな感じ。
「ガラガラヘビ~」は圧倒的売上1位で、「情けねえ」も売れている一方、代表曲の一つですが、初期の代表曲「雨の西麻布」「迷惑でしょうが」は枚数的にはさほどではありません。よって
結論:代表曲の中にはそんなに売れていない作品もある





















