第64回 代表曲と売れた曲は一致するのか

GLAY

1990年代にも多くのバントが登場しましたが、その中でも歌謡曲的エッセンスを取り込んだ正統派のわかりやすいキャッチーなロックで、そのトップに君臨したGLAYを取り上げます。

 

【ブレイク前】  1994~1995年

「RAIN」「真夏の扉」「彼女の“Modern…”」「Freeze My Love」

「ずっと2人で…」「Yes, Summerdays」「生きてく強さ」

デビューシングルから26位と順調なスタートをきった彼らは、デビュー2年めにはトップ20に入り込み、6th「Yes, Summerdays」は20万枚超えのスマッシュヒット。ブレイクに向けて準備が整ったという感じの2年間でした。  

 

【ついにブレイク】  1996年

「グロリアス」「BELOVED」「a Boy ~ずっと忘れない~」

そしてついに「グロリアス」がオリコン4位、売上59.3万枚という大ヒットになり、ブレイクを果たします。この曲でGLAYの存在を認知した人たちも多かったことでしょう。次の曲「BELOVED」は曲調が一転、バラード曲で勝負したところ、これがさらに売上を伸ばし、こういったバラードもいけるんだぞというところを見せつけたようなところもありましたね。順調に階段を駆け上がっている、そんな時期でした。

 

【人気絶頂】  1997~1999年

「口唇」「HOWEVER」「誘惑」「SOUL LOVE」「BE WITH YOU」

「Winter,again」

1997年に入りリリースした一発目がこれまでにない激しめの曲「口唇」で、これが新しいファンにもバンドとしての引き出しの大きさを知らしめることになり、初のオリコン1位を達成。続くバラード「HOWEVER」ではついにミニオンセラーを達成し、ここから5曲連続のミリオンを達成。まさに出す曲出す曲大ヒットの人気絶頂期となるのでした。特に同時発売の「誘惑」と「SOUL LOVE」は2曲ともミリオンという快挙となり、まさに時代を象徴するアーティストとなったのでした。

 

【安定期へ】  1999~2000年

「サバイバル」「ここではない、どこかへ」「HAPPINESS」「MERMAID」

「とまどい」「Missing You」

さすがにミリオン連発という状況からは落ち着いてきますが、ビデオシングルとしてリリースした「サバイバル」以外はすべて1位を獲得し、「とまどい」では5曲ぶりのミリオンセラーを達成と、安定した実績を残し続けていした、そんな時期になりました。

 

【緩やかな下降線も1位は死守】  2001~2003年

「GLOBAL COMMUNICATION」「STAY TUNED」「ひとひらの自由」

「Way of Difference」「またここであいましょう」「逢いたい気持ち」

「BEAUTIFUL DREAMER」

2000年代に入ると音楽の環境も大きく変化してきて、さすがにいつまでもCDを何十万枚も売り続けるということが難しくなってはきますが、その中でも1位ないし2位を死守し続けるアーティストパワーはさすがです。特に人気テレビ番組「あいのり」のテーマ曲になった「Way of Difference」は久しぶりに70万枚を超える売上となり、健在ぶりを示しました。ただ全体的には緩やかに下降してきている感は否めない状態でもありました。

 

【手を変え品を変え】  2004~2006年

「時の雫」「天使のわけまえ」「Blue Jean」「ホワイトロード」「G4」「夏音」

順位的には相変わらず1位か2位を確保していますが、売上枚数的には10万枚台に落ち着いてきます。その中で「天使のわきまえ」のカップリング曲では全国各地版を一気にリリースしたり、「G4」では収録曲をタイトルにつけずに4曲入りのシングルという形でリリースしたりと、いろいろ手を変え品を変えながら、シングルにも工夫をこらすことが目立つようになってきました。

 

【10万枚前後の攻防に】  2007~2010年

「100万回のKISS」「鼓動」「Ashes.EP」「VERB」など

この時期まで1位ないし2位という状態はキープしていますが、枚数的には10万枚を割り込むことが多くなってきて、CDの市場がいよいよ厳しくなってきたこともうかがえます。

 

【コンスタントにリリースを続ける】  2011年~

「Bible」「運命論」「BLEEZE」「G4・Ⅳ」など

この時期から1位2位もとれなくなってくるのですが、それでも長期で活動停止することなく、毎年1枚はシングルをリリースし続け、それがすべてトップ10入りしているのは、ものすごいことだと思います。メンバーもずっと変わらないままで、人数は1人多いですけれど、THE ALFEEの後を追うのは、もう彼らしかいないでしょう。

 

 

■売上枚数 ベスト5   

1 Winter,again 164.3万枚

2 誘惑 162.6万枚

3 SOUL LOVE 137.2万枚

4 HOWEVER 134.2万枚

5 BE WITH YOU  117.3万枚

売上のピークが非常にわかりやすいグラフになっていて、上位5曲は発売が連続した5曲で構成されています。その中でも彼らの故郷を彷彿させ抒情あふれる「Winter,again」が1位、対照的に情熱的で激しくスリリングな「誘惑」が2位、メロディーがキャッチーでポップな「SOUL LOVE」、そして正統派バラード「HOWEVER」と続くなど、それぞれタイプの違う作品で爆発的な売上を残しているのがまた凄いところです。

 

■最高順位 

1位 …  口唇  HOWEVER  誘惑  BE WITH YOU  Winter,again

       ここではない、どこかへ  HAPPINESS  MERMAID  とまどい

       Missing You  GLOBAL COMMUNICATION  ひとひらの自由  

       Way of Differencw   BEAUTIFUL DREAMER  時の雫  

       天使のわきまえ  Blue Jean  ホワイトロード  夏音  

       100万回のKISS  鼓動  VERB  G4・Ⅳ

以上23シングルで1位を獲得。2位も13作品で獲得しています。

 

■代表曲

1 HOWEVER

2   誘惑

  Winter,again

大ヒット曲が多いので、上位も接戦ではあると思いますが、初のミリオンを達成した「HOWEVER」の支持が高そうで、ほぼ同列で「誘惑」「Winter,again」があり、この2曲が3強となりそうです。

 

 

■好きな曲 ベスト5

1 BE WITH YOU

2 Blue Jean

3 口唇

4 Winter,again

5   BLEEZE

私の好みはこんな感じ。GLAYに関しては、バラードよりもアップテンポの曲の方が好きですね。

 

売上枚数上位5曲がそれぞれ代表曲のような存在ですし、選んだ3曲もこの中に入っています。ということで

結論:売れた曲と代表曲はほぼ一致する