第62回 代表曲と売れた曲は一致するのか
黒夢
清春のカリスマ的な存在感もあって、1990年代半ばにヒットチャートを賑わせた黒夢。 私も当時、結構カラオケで歌わせてもらいました。見かけのわりにキャッチーな歌も結構多く、一方で独創的な歌詞に対してはどういう意味なのかと頭を悩ます部分もあって、とにかく独特で魅力的な作品を輩出してくれました。
【1994年】
「for dear」「ICE MY LIFE」
デビューシングルで18位と好位置につけ、2作目「ICE MY LIFE」で早くもトップ10入り。この頃からすでに独特の世界を確立しているように感じましたが、一方でどこかとっつきにくそうな感じはありました。
【1995年】
「優しい悲劇」「Miss MOONLIGHT」「BEAMS」
「優しい悲劇」で続けて10位、次はトップ10圏外に一旦落ちますが、「BEAMS」で6位と自己最高を更新し、さらに30万枚を超える売上となり、一気にこの曲でファンが一気に広がりました。
【1996年】
「SEE YOU」「ピストル」「Like@Angel」
前年に獲得したファンを固定化していったのがこの年。4位、5位という安定した順位を確保し、売上枚数的にも20万枚前後で推移。ヒットチャート上位の常連として存在感を増していきます。
【1997~1998年】
「NITE&DAY」「Spray」「少年」「MARIA」
ここにきてもセールス的に下降することなく、最高順位も3位、そして2位とランクを上げていき、まさに人気絶頂の中で、活動停止そして解散となったのです。楽曲的にもまさに黒夢の集大成的な作品が並び、メッセージ性が込められたインパクトのある中にも耳に残るメロディーで、いよいよ黒夢としての形が完成された感を持ちました。そして絶頂期にパッとやめてしまうのも、彼ららしいとも思いました。
【2011年~】
「ミザリー」「アロン」「heavenly」「ゲルニカ」
「I HATE YOUR POPSTAR LIFE」「Reverb」
しかしながら、約3年後に再結成されたのはさらに驚きで、2014年まで活動することになりました。ただし、順位はともかく、売上枚数的には全盛期のそれには遠く及ばず、長いブランクの影響は否めない結果で終わっています。その後は商標権の問題もあったりしたようで、黒夢としての活動はもう見られないのでしょうか。近年はバラエティ番組で清春を見ることもあり、なんか年を重ねた丸くなったようなところもあるのでしょうか。
■売上枚数 ベスト5
1 少年 36.9万枚
2 BEAMS 34.9万枚
3 MARIA 29.9万枚
4 Like @ Angel 27.6万枚
5 SEE YOU 25.1万枚
飛びぬけて売れた曲はないのですが、20万から30万枚台の曲が多数あり、さらに売上上位曲が1995年から1998年の間に散らばっており、数年間の間安定した人気を誇っていたことがうかがえます。
■最高順位
2位 … MARIA
3位 … NITE&DAY、少年
4位 … ピストル
惜しくも1位をとれませんでしたが、2位から5位の間の作品が多く、順位の点からしても、安定した力を持続できたいたということがいえそうです。
■代表曲
1 Like @ Angel
2 BEAMS
3 少年
誰が選んでも一致するような、ずば抜けてこれだという曲が選べなくて、上記以外の曲も含めてかなり接戦なのですが、いろいろなサイト等も参考にしてみて、敢えて選ぶとするとということで、こんな感じにしてみました。おそらく異論は出るでしょう。それほど差はないです。
■好きな曲 ベスト5
1 Like @ Angel
2 MARIA
3 NITE & DAY
どれもカラオケで歌ったりしたことのある好きな曲ですが、順番をつけるとするとこんな感じです。「ICE MY LIFE」「優しい悲劇」「少年」なんかも好きで、言ったことはないですが、実は黒夢の作品って好きなものが多いのです。
セールス的には上位5~6曲までは大接戦で、発売のタイミングや順番が変われば、順番も変わっていた程度の差ではなかったでしょうか。代表曲として選んだ3曲も、売上ベスト4に入っており、順当という気はします。
結論:接戦ですが、売上上位の曲が代表曲といっていいでしょう