第61回 本当に一発屋だったのか

 

楠瀬誠志郎 倉沢淳美 class KIX-S

 

今回、一発屋検証特集の中で今回取り上げるのは、80年代・90年代に登場したこの4組です。

 

【楠瀬誠志郎】  対象曲「ほっとけないよ」

■売上枚数 ベスト3  

1 ほっとけないよ 61.9万枚

2 とっておきの季節 8.5万枚

3 星が見えた夜 6.8万枚

テレビドラマの主題歌としてヒットした「ほっとけないよ」が断トツに売れていて、2番手以下は10万枚未満。ただ郷ひろみに提供した「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」が17.7万枚、小川範子へ提供した「ひとみしりAngel」が最高15位と、作曲家としてはスマッシュヒットも出しています。

 

■最高順位 

6位 … ほっとけないよ  

21位 … とっておきの季節 

26位 … 君と歩きたい

こちらも「ほっとけないよ」のみがトップ10入り。次点以下は弱いですね。 あくまでも、歌手としてということになりますが、

結論:実に美しい、くもりのない晴れやかな一発屋

 

 

【倉沢淳美】 対象曲「プロフィール」

■売上枚数 ベスト3  

1 プロフィール 22.8万枚

2 ある愛の詩 6.5万枚

3 六月の花嫁 4.2万枚

わらべのメンバーとしてすでに知名度もあり、グループでは大ヒットを飛ばしていただけに、デビュー曲もその知名度を生かしていきなりチャート上位に入ってきたものの、以降はじり貧。ソロとしては固定ファンをつかむことはできなかったみたいです。1st、2ndとやや奇抜な歌詞の作品だったことも、影響しているかもしれません。正攻法な楽曲だったらどうなっていたでしょうか。

 

■最高順位 

4位 …  プロフィール

17位 … ある愛の詩

19位 … 卒業 

トップ10入りはデビュー曲のみと、最高順位を見ても「プロフィール」が目立ちます。「卒業」は同時期に同名異曲が斉藤由貴、菊池桃子、尾崎豊と競合したことで話題になりましたが、その中では一番影が薄かったのも事実。

 

結論:ソロ歌手としては一発屋なのですが、やはりわらべでのヒットがあるので、心象的に一発屋とは言いにくいです

 

 

【KIX-S】 対象曲「また逢える…」

■売上枚数 ベスト3  

1 また逢える… 61.2万枚

2 LOVIN' YOU 21.2万枚

3 愛し過ぎてこわい 10.4万枚

最初のシングル「また逢える…」がいきなりの大ヒット。テレビドラマの主題歌ということでいきなり売れましたが、さすがにこのレベルほ継続するのは難しかったようです。それでも4th「LOVIN' YOU」が21.2万枚と健闘。

 

■最高順位 

6位 …  また逢える…

15位 … 抱いて…抱きしめて 

16位 … 愛し過ぎてこわい 

1stシングルが唯一のトップ10入りシングルと、最高順位だけでみると、一曲の強さが際立ちます。

結論:枚数的には健闘している作品もあるが、「一発屋ではない」とも断じにくい

 

【class】 対象曲「夏の日の1993」

■売上枚数 ベスト3  

1 夏の日の1993 115.5万枚

2 もう君を離さない 33.7万枚

3 Holiday 12.8万枚

デビューシングルでいきなりミリオンヒットという偉業を達成したデュオですが、そこをピークに以降は売上を会談のように落としていくことになります。ただ大ヒットの次の曲はある程度売れるもので、前作とは雰囲気の異なる「もう君を離さない」は30万枚を超える売上を残しています。個人的には4thの「永遠の素顔」も夏らしい爽やかな曲で好きです。

 

■最高順位

3位 … 夏の日の1993

4位 … もう君を離さない

16位 … Holiday、永遠の素顔

2ndシングル「もう君を離さない」が順位的には4位と健闘。ただし頑張ったのもここまでで、3rdシングルからはトップ10圏外へとスピード降下。結局のところ、いつまでも「夏の日の1993」のイメージがついてまわった感はあります。

 

結論:4位&30万枚の作品があるので、一発屋とはいいにくいところがあります。