第58回 本当に一発屋だったのか

 

GAO 雅夢 来生たかお

 

一発屋の検証シリーズ、今回はこの3組です。結果として、似たような感じになっています。

 

GAO  対象曲「サヨナラ」 

■売上枚数 ベスト3  

1 サヨナラ 123.6万枚

2 「月」に吠える朝 13.9万枚

3 夢のひと 12.5万枚

「サヨナラ」がミリオンセラーを達成していますので、圧倒的に売れているのは間違いないのですが、2位、3位の曲が10万枚以上を売っていて、思ったよりも頑張っている印象です。

 

■最高順位 

3位 …  サヨナラ

19位 … 「月」に吠える朝

23位 … 夢のひと

こちらもサヨナラが唯一のトップ10入りということで、次の19位というところが、ヒット曲といえるかどうかということですが、ヒットというにはちょっと足りない気はしますね。

結論:惜しいけれど、まあ、一発屋といって差し支えないでしょう

 

 

雅夢 対象曲「愛はかげろう」

■売上枚数 ベスト3  

1 愛はかげろう 69.1万枚

2 悲しくて 16.2万枚

3 浮雲 4.8万枚

売上グラフは典型的な一発屋の形。デビュー曲で一発当てて、その後は綺麗な右肩下がり。その中で2曲め「悲しくて」は「愛はかげろう」と同系統の曲で、わりと売上も頑張っているのですよね。「愛はかげろう」を気に入って、その次の曲に期待した人たちが結構いたということでしょう。

 

■最高順位 

3位 … 愛はかげろう  

15位 … 悲しくて 

31位 … 浮雲 

枚数と同じく奇麗な右肩下がり。次点が15位ということですが、大ヒット曲のすぐ次の曲ということで、「悲しくて」自体の力よりも、前作の勢いでという部分は大きかったかもしれません。いい曲には違いないけれど、だいぶ暗いです。その次の「浮雲」は一転して爽やかな作品にはなっていましたが、すでにパワーはなくなっていたようです。

結論:スカッとまではしていないけれど、やはり一発屋で問題ないでしょう。

 

 

来生たかお 対象曲「夢の途中」

■売上枚数 ベスト3  

1 夢の途中 40.6万枚

2 気分は逆光線 14.1万枚

3 はぐれそうな天使 3.2万

作曲家としてヒット曲を連発している来生氏ですが、今回はあくまでも歌手としてのみの評価になります。薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」の大ヒットを受けて、少し歌詞を変えてレコードにしてみたら、こっちも売れちゃったという印象はありました。次の曲「気分は逆光線」が、前作で来生たかおを知った人たちが、ほかにはどんな曲をつくるのだと興味を持って買った結果でしょう。個人的には「Goodbye Day」も好きな歌ですが、こちらはランク外。

 

■最高順位 

4位 … 夢の途中  

19位 … 気分は逆光線 

42位 … はぐれそうな天使 

こちらもトップ10入りは「夢の途中」のみ。圧倒的です。枚数と同じ順番になりますが、ともに3番目の「はぐれそうな天使」は翌年に岡村孝子が歌っています。

 

前二人と同様、次点曲が検討はしているものの、

結論:歌手としてはやっぱり一発屋になるでしょう。

もちろん、作曲家としてはヒットメイカーなのですが。