第8回 この人たちは一発屋なのか

 

石井明美、石川ひとみ、伊藤つかさ、一世風靡セピア

 

一曲の印象が強いアーティストを4人取り上げての検証です

 

 

石井明美 対象曲「CHA-CHA-CHA」

■売上枚数 ベスト3  

1 CHA-CHA-CHA 58.1万枚

2 ランバダ 14.4万枚

3 JOY 7.6万枚

「CHA-CHA-CHA」が当然のように圧倒的な売上を残しているものの、そこから4年後にブームに乗って発売した「ランバダ」も10万枚を超える売上を残しています。

 

■最高順位 

1位 …  CHA-CHA- CHA  

16位 … ランバダ

19位 …  JOY 

トップ10入りしたのはやはり「CHA-CHA-CHA」のみ。「ランバダ」「JOY」も20位以内に入っており、そこそこ健闘していますが、「CHA-CHA-CHA」と比べると、見劣りしてしまうところはありますね。個人的には「JOY」がかなり好きです。

 

結論:2番手の曲も健闘してますが、一発屋の範疇に入りそうか

 

 

 

石川ひとみ 対象曲「まちぶせ」

■売上枚数 ベスト3  

1 まちぶせ 39.7万枚

2 三枚の写真 6.9万枚

3 くるみ割り人形 6.2万枚

初期からNHKの人形劇の主役で出演したり、レッツゴーヤングにもレギュラー出演したりと知名度はあったのですが、10万枚超えは「まちぶせ」のみで、他の曲の一般的な浸透度は極めて低い印象です。楽曲も実は佳曲(「にわか雨」「君は輝いて天使に見えた」「恋」は名曲です!)が揃っていますし、ルックスも十分、歌唱力もあり、いったい何で「まちぶせ」以外が売れなかったのでしょうか。それでも一曲だけでも売れたというのは、大きな財産にはなったとは思います。

 

■最高順位 

6位 … まちぶせ  

37位 … 三枚の写真、ひとりじめ

トップ10入りが「まちぶせ」のみ、次が37位ということで、順位的にはさらに2番手以下が相当厳しかったです。

 

結論:楽曲の良し悪しよりも本人の人気への比重が高いアイドルとしては珍しい一発屋。

 

 

 

伊藤つかさ 対象曲「少女人形」

■売上枚数 ベスト3  

1 少女人形 36.2万枚

2 夕暮れ物語 20.4万枚

3 夢見るSeason 11.1万枚

印象としてデビュー曲がわーっと売れて以降はじり貧というところが大きいですし、実際じり貧にはちがいなかったのですが、4thシングルまでは10万枚以上を売上げており、ある程度健闘しているという見方もできるでしょう。「夕暮れ物語」は20万枚と結構な売上なんですよね。個人的には原由子作詞作曲の「夢見るSeason」がお気に入りなのですけどね。

 

■最高順位 

5位 … 少女人形   

9位 … 夕暮れ物語 

11位 … 夢見るSeason

シングルを発売するごとに、きれいに最高順位も落ちてきていますが、2ndシングルまではトップ10入りを果たしています。

 

結論:デビュー曲が圧倒的ではありますが、2ndシングルの健闘を考慮すると、一発屋とは言いにくいでしょう。

 

 

一世風靡セピア 対象曲「前略、道の上より」

■売上枚数 ベスト3  

1 前略、道の上より 28.2万枚

2 道からの組曲 12.5万枚

3 賽を振れ! 10.9万枚

一世風靡セピアが取り上げられるときにかかるのはほぼ100%1stシングルの「前略、道の上より」の「ソイヤッ ソイヤッ ソイソイ」の箇所だと思うのですが、実は3曲目までは10万枚以上売り上げています。

 

■最高順位 

5位 … 前略、道上より  

     賽を振れ!  

6位 … 道からの組曲

トップ10入りが3曲、それもギリギリできなくて5~6位あたりと、瞬間風速的にも実はそこそこ健闘していました。

 

結論:デビュー曲がピークで以降はじり貧ではあるものの、3曲のトップ10入りで一発屋は逃れられたでしょう