80年代音楽界を彩った作詞家作曲家たち vol.88

 

このシリーズも今回を入れてあと5人です。

残るは有名どころばかり。

 

後藤次利(作曲家)

80年代を象徴する作曲家の一人である後藤次利。特におニャン子関係には多くの楽曲を提供し、結果おニャン子と結婚してしまいましたからね、なんとも罪深きお人…。提供したヒット曲の数もかなりの数になっていますが、その多くがアイドルたち。まさにアイドル御用達の作曲家だったわけです。そんな中からまったくの個人的趣味で20曲を選んでみました。

 

後藤次利作曲作・ベスト20

★=80年代発売

 

20位 そばにいるね ribbon 

(9位 5.0万枚 作詞 三浦徳子 作曲 後藤次利 1990年)

3人の魅力を明るく引き出したポップなアイドルソング。

 

19位 ご期待下さい! うしろ髪ひかれ隊

(6位 9.9万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1988年)

子供向け番組のテーマ曲だと侮るなかれ、ポップで楽しい作品です。

 

18位 Hey! Bep-pin シブがき隊

(4位 23.0万枚 作詞 森雪之丞 作曲 後藤次利 1983年)

遊び心にあふれた個性的な歌詞にうまくはまったリズミカルな一曲。

 

17位 -3℃ ゆうゆ

(2位 9.3万枚 作詞 及川眠子 作曲 後藤次利 1987年)

ゆうゆのコミカルなキャラクターを生かした可愛らしい作品。

 

16位 ナポレオンのくしゃみ 少女隊

(44位 1.3万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1987年)

売れなかったけれど、ポップで楽しい作品で気に入っています。

 

15位 哀しみのStill 西城秀樹

(29位 4.5万枚 作詞 森田由美 作曲 後藤次利 1983年)

大人のシンガーとしての秀樹のカッコよさがあふれてきます。

 

14位 不思議な手品のように 新田恵利

(1位 19.4万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1986年)

歌詞、曲ともにこれまたポップで楽しい作品で、新田恵利にはぴったり。

 

13位 技ありっ! うしろゆびさされ組

(1位 15.1万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1986年)

うしろゆびへの曲はどれもよくて、独自の世界があります。ラストの「…技あり」連呼が好き。

 

12位 バナナの涙 うしろゆびさされ組

(1位 31.0万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1986年)

うしろゆびの独自の世界を確立したのがこの2ndシングル。可愛らしくて楽しくて、面白い、そんな曲。

 

11位 ガラガラヘビがやってくる とんねるず

(1位 140.9万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1992年)

子どもから大人までが口ずさめるようなミリオンセラー楽曲。後藤次利のメロディーが歌詞にピッタリ。

 

10位 うしろゆびさされ組 うしろゆびさされ組

(5位 20.9万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1985年)

うしろゆびさされ組としての1stシングルで、その後の曲と比べると歌詞は大人しめなのですが、後藤次利のメロディーはこの曲が一番テンポがよくてポップ。後藤次利が得意とするタイプの曲ではないでしょうかね。

 

9位 迷惑でしょうが とんねるず

(5位 15.5万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1987年)

ちょくちょく演歌調の歌を出したりしたとんねるずですが、こちらもその1曲。で、作曲が後藤次利なんですよね。あまり演歌のイメージがないのですが、それがなかなかの良い曲を作ってきたからびっくり。単なるお笑いコンビの企画ソング以上の作品です。

 

8位 真夏の一秒 近藤真彦

 (1位 34.4万枚 作詞 伊達歩 作曲 後藤次利 1983年)

マッチのシングルではこれ一曲なのですが、結構はまっています。真夏の恋のギラギラした感じが音にもよく表れていて、マッチのもつ熱量を表現するはぴったり。カラオケで歌うのも気持ち良いです。

 

7位 慟哭 工藤静香

(1位 93.9万枚 作詞 中島みゆき 作曲 後藤次利 1993年)

歌詞だけ中島みゆきが書いて、曲を後藤次利が書くというパターンが工藤静香には多いのですが、この曲もその一つ。中島みゆきの独特の詩の世界に、少し力の抜けたような感じの歌もマッチして、中毒性の高い作品になりました。工藤静香の最大のヒット曲。

 

6位 恋のロープをほどかないで 新田恵利

(1位 28.4万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1986年)

大ヒットのデビュー曲に続く2ndシングルは10代らしい爽やかなラブソングです。これからやってくる夏に向けて、恋が深まる期待でウキウキするような楽しい作品。

 

5位 PINKのCHAO 渡辺美奈代

(1位 12.7万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1987年)

まさに渡辺美奈代にしか歌えないザ・アイドルの一曲。渡辺美奈代の曲の中でも、もっとも渡辺美奈代らしさを全面に押し出したキュートでファニー、ポップでカラフルな作品ではないでしょうか。こんな感じの歌なので目立たないのですが、この頃になると歌もだいぶ上手になっていて、この曲をうまく歌えるというのもまた才能。

 

4位 FU-JI-TSU 工藤静香

(1位 25.3万枚 作詞 中島みゆき 作曲 後藤次利 1988年)

工藤静香の最初の数年間はほぼすべてのシングル曲を後藤次利が作曲していますが、この4thシングルからちょっとあか抜けた曲になったなあという印象でした。作詞が中島みゆきになったということもあったかもしれません。穏やかな感じで始まって、サビのところでドラマティックに転換されるその感じが好きです。

 

3位 MUGO・ん…色っぽい 工藤静香

(1位 54.1万枚 作詞 中島みゆき 作曲 後藤次利 1988年)

ポップで可愛らしい曲調は工藤静香にとっては貴重な一曲です。化粧品のキャンペーンソングということで、キャッチーである必要もあったのでしょうけれど、こういった明るい曲をもっと歌っても良かったようには思います。聴いていても心地よいし楽しいし、やっぱりこれが工藤静香では一番かな。

 

2位 悲しい夜を止めて 河合その子

(1位 12.8万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1987年)

彼女といた部屋を出て、夜の道を車で飛ばす疾走感の中の悲しみが曲調だけでも伝わってきて大好きです。河合その子の曲の中でも特にカッコいいと思わせる曲で、迷いましたが2位にしました。

 

1位 青いスタスィオン 河合その子

(1位 34.1万枚 作詞 秋元康 作曲 後藤次利 1986年)

河合その子が1位2位です。これはおニャン子クラブ解散後を除くと、おニャン子関連曲最大の売上枚数を残した作品になり、詩も曲も名曲といってよいでしよう。いわゆる上京ソングで、駅を舞台にした男女の別れを描いた昭和の定番の設定ではありますが、ドラマが始まっていくようなイントロでいきなり心を掴まされ、あとは映画のように次々にシーンが浮かんでくる展開が最高。大好きな曲です。