80年代音楽界を彩った作詞家作曲家たち vol.83
馬飼野康二(作曲家)
70年代から今なお現在まで、長い間作曲家として一線で活躍し続ける大御所中の大御所です。特に男性アイドルとの関りは強く、旧ジャニーズ勢を中心に数多くのヒット曲を送り出しています。作品数も多く選ぶのも悩むのですが、その中から20曲を選んでみました。
馬飼野康二作曲作・ベスト20
★=80年代発売
20位 笑ってよ 光GENJI
19位 いとしのロビン・フッドさま 榊原郁恵
18位 アンサーソングは哀愁 早見優 ★
17位 てれてZin Zin 竹本孝之 ★
16位 遥かなる恋人へ 西城秀樹
15位 ヤッパシ…H! 浅香唯 ★
14位 スマイル・フォー・ミー 河合奈保子 ★
13位 雪が降ってきた SMAP
12位 愛のメモリー 松崎しげる
11位 愛されるより 愛したい KinKi Kids
10位 What’s your name? 少年隊
(1位 22.2万枚 作詞 宮下智 作曲 Jimmy Johnson 1988年)★
時々横文字のペンネームを使う馬飼野氏ですが、このJimmyなんたらも馬飼野康二のこと。少年隊のダンスパフォーマンスのカッコよさが如何なく発揮されるノリの良い曲になっています。
9位 TIME ZONE 男闘呼組
(1位 35.4万枚 作詞 大津あきら 作曲 Mark Davis 1989年)★
男闘呼組には『DAYBREAK』『秋』『CROSS TO YOU』『DON’T SLEEP』と多くの作品でMark Davisこと馬飼野康二が作曲をしていますが、その中からこの曲を9位に選びました。なかなかカッコよくて印象的なCMにも使われたこともあり、ちょっとSFチックな印象もあるのですが、彼ららしい硬派なカッコよさを表現できている気はします。
8位 渚のはいから人魚 小泉今日子
(1位 33.1万枚 作詞 康珍化 作曲 馬飼野康二 1984年)★
小泉今日子が初めてオリコンで首位を獲得したシングルがこれです。♪ズッキンドッキン のフレーズに代表されるように、明るく楽しく弾むような楽曲が支持され、初期の小泉今日子の代表曲ともいえるでしょう。そのほか『ひとり街角』『艶姿ナミダ娘』『100%男女交際』を馬飼野氏が作曲しています。
7位 オリジナルスマイル SMAP
(2位 40.7万枚 作詞 森浩美 作曲 Mark Davis 1994年)
SMAPにも多くの曲を提供していますが、その中でもCMに使われて、耳にすることも多かったこの曲は、明るくキャッチーなメロディーが元気を呼ぶ歌詞ともはまって、人気の一曲になりました。他に『Can’t Stop!!-LOVING-』『正義の味方はあてにならない』『笑顔のゲンキ』『ずっと忘れない』『はじめての夏』『しようよ』などを作曲。
6位 ワンダー・ブギ 石野真子
(22位 7.6万枚 作詞 阿久悠 作曲 馬飼野康二 1979年)
阿久悠お得意のちょっとH路線の歌詞を、馬飼野康二のメロディーがさらりとコミカルに味付けしているという印象です。こういった歌もきちんとしたものに仕上げてしまうところはさすが百戦錬磨(?)の作曲家といったところ。
5位 ケジメなさい 近藤真彦
(1位 32.7万枚 作詞 売野雅勇 作曲 馬飼野康二 1984年)★
時々差しこまれるマッチのコミカル路線の中でも、特にコピーを重視した作品でしょう。いかに『ケジメなさい』というワードにインパクトを持たせられるか、そういう意味で冒頭のサビ頭でガツンと印象づけるメロディー構成は一回聴けば忘れない力がありました。
4位 炎 西城秀樹
(5位 25.7万枚 作詞 阿久悠 作曲 馬飼野康二 1978年)
西城秀樹には多くの曲を提供していますが、その中でもこの曲は情熱的で西城秀樹らしさ満開の一曲になっています。特にサビのところの熱唱はファンならずともとろけそうになるのでは?
3位 GUANBARE 酒井法子
(7位 8.2万枚 作詞 森雪之丞 作曲 馬飼野康二 1988年)★
1988年の酒井法子は聴いてる人たちを元気づけるような応援ソングが続いていましたが、その中でも個人的に好きな曲がこれです。聴いたり歌ったりするだけで明るく力が湧いてくるのがいいですね。
2位 CO CO RO 光GENJI
(1位 20.6万枚 作詞 森浩美 作曲 馬飼野康二 1990年)
光GENJIとしてのピークを過ぎた後ですが、オリコン1位を獲得した名曲です。光GENJIのメンバーがとびきりの好青年に思えてくるような爽やかで元気づけてくれる作品ですが、馬飼野康二のメロディーがなんとも心地よいのです。ランク外では『剣の舞』『WINNING RUN』『勇気100%』も作曲しています。
1位 ブルー・スカイ・ブルー 西城秀樹
(3位 29.3万枚 作詞 阿久悠 作曲 馬飼野康二 1978年)
西城秀樹の中でも人気が高いバラードで、他の秀樹への馬飼野作品とは一味違った面を見せてくれます。壮大さを感じさせるメロディーと秀樹のボーカルが見事に調和した名曲を1位とさせていただきました。ランク外では『激しい恋』『傷だらけのローラ』『恋の暴走』『至上の愛』などを提供しています。
【その他の主な作品】
Sexy Zone『Sexy Zone』、関ジャニ∞『大阪レイニーブルース』『無責任ヒーロー』『浪花いろは節』、嵐『A・RA・SHI』『SUNRISE日本』『台風ジェネレーション』『感謝カンゲキ雨嵐』『君のために僕がいる』、武田鉄矢・芦川よしみ『男と女のはしご酒』『男と女のラブゲーム』、児島未散『ジプシー』、河合奈保子『ムーンライト・キッス』『ラブレター』『夏のヒロイン』、岩崎宏美『万華鏡』などなど多数