80年代音楽界を彩った作詞家作曲家たち vol.51

 

亜蘭知子(作詞家)

渚のオールスターズのメンバーとしても活躍した亜蘭知子。80年代初頭から作詞家としても活躍し、特にチューブには多くの作品を提供し、ヒットしました。

 

亜蘭知子作詞作・ベスト10

★=80年代発売

 

10位 Private Panic! 小沢なつき 

(44位 0.8万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 青山裕 1989年)

アイドル小沢なつきとしては最後のシングルになった作品ですが、まあ、平凡な作品です。実際にあまり売れなかったですし。

 

9位 ド・ラ・ム 三原順子 

(13位 16.8万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 長戸大幸 1981年)

三原順子のデビュー曲から3曲続けて起用された亜蘭知子ですが、三原順子のイメージ戦略どおり、年齢のわりに大人びた世界を歌った作品になっています。中森明菜登場前のこの時期は、ぶりっこ代表松田聖子に対して、ツッパリ系代表がこの三原順子だったのですよね。

 

8位 Dance With You TUBE 

(3位 11.4万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 栗林誠一郎 1987年)

初期のTUBEのお抱え作詞家的な存在で、ほとんどのシングル曲を作詞していましたが、当時のTUBEはまだ夏限定でなくて、秋冬にも積極的に新曲を出していました。そんな一つがこの曲。都会の夜を舞台にした歌で、チャート3位になっています。

 

7位 Beach Time TUBE 

(4位 17.7万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 織田哲郎 1988年)

この頃になると、毎年夏にヒットをとばすバンドという認識が定着してきたTUBE。タイトルも夏らしいものをつけようと、単語を変えたり組み合わせたり、苦労のあとが見受けられます。

 

6位 KISSしてロンリネス 南野陽子 

(9位 7.8万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 織田哲郎 1990年)

作曲が織田哲郎ということで、作詞を亜蘭知子が担当したのでしょう。華やぐ金曜日の都会の夜で傷心を抱えている女性の歌で、そろそろアイドルとしては厳しくなりつつあった南野陽子としても、可愛いから大人の女性へと変わったところで攻めていきたかったのでしょう。

 

5位 BECAUSE I LOVE YOU TUBE 

(13位 9.1万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 長戸大幸、西村麻聡 1986年)

これも夏曲ではない正統派のラブバラードですが、TUBEに対してそこの需要はあまりなかったのでしょう。いい曲ですし、亜蘭知子の作詞も頑張ってはいるのですが、チャートではトップ10に入ることができませんでした。

 

4位 ターミナル 畠田理恵 

(12位 3.4万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 松岡直也 1987年)

終電が出る時間の駅で、恋人と喧嘩したまま別れる時間に…。このままでは帰れないけれど、家族にはまだ嘘をつけないという女の子の葛藤が描かれていて、なかなか面白い歌詞だと思います。でもそれで正解。のちに玉の輿にのる未来が待っているわけですから?

 

3位 サマードリーム TUBE 

(3位 21.9万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 織田哲郎 1987年)

TUBE3年目の年にヒットした夏曲がこれ。これでいよいよTUBE=夏というイメージが明確になってきた、そんな一曲になりました。みんなが夏を感じられる奇を衒わないストレートな歌詞が多くの人たちに響いた夏でした。

 

2位 セクシー・ナイト 三原順子 

(8位 32.5万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 長戸大幸 1980年)

三原順子デビュー曲にして自身最大のヒット曲となった作品を亜蘭知子が作詞。ドラマでのイメージもあってか、いきなりクールでアダルトな雰囲気の曲で勝負をかけた三原順子でしたが、その戦略が見事にはまりました。亜蘭知子としても最初のヒット曲になりました。

 

1位 シーズン・イン・ザ・サン TUBE 

(6位 31.0万枚 作詞 亜蘭知子 作曲 織田哲郎 1986年)

今でもTUBEの代表曲といえばこの曲でしょうか。前年『ベストセラー・サマー』がヒットした翌年、この曲が大ヒット。個人的にも、この曲を聴くと大学生となって東京で迎えた最初の夏を思い浮かべます。この曲を聴いて、近くのレコード屋さんへTUBEのニューアルバムを買いにいったのですよね。