80年代音楽界を彩った作詞家作曲家たち vol.47

 

筒美京平(作曲家)

いよいよ大御所中の大御所、偉大な作曲家筒美京平を取り上げます。70年代から80年代を中心に、時代を作った数々の大ヒット曲を送り出してきた筒美氏。あの曲も、この曲も筒美京平作曲?といった感じなのです。今回は80年代に絞ってのランキングです。ベスト20まで選んでみました。

 

その前に70年代のベスト10を曲名だけ。

10位 飛んでイスタンブール 庄野真代 1978年

9位 魅せられて ジュディ・オング 1979年

8位 また逢う日まで 尾崎紀世彦 1971年

7位 セクシャルバイオレットNo.1 桑名正博 1979年

6位 グッドラック 野口五郎 1978年

5位 真夏の出来事 平山三紀 1971年

4位 木綿のハンカチーフ 太田裕美 1975年

3位 芽ばえ 南沙織 1972年

2位 よろしく哀愁 郷ひろみ 1974年

1位 たそがれマイ・ラブ 大橋純子 1978年

 

 

 

 

筒美京平作曲作・80年代ベスト20

 

20位 TVの国からキラキラ 松本伊代 1982年 15位 13.0万枚

19位 UNバランス 河合奈保子 1983年 4位 20.1万枚

18位 「派手!!!」 中山美穂 1987年 2位 20.5万枚

17位 Oneway Generation 本田美奈子 1987年 2位 20.4万枚

16位 ロコモーション・ドリーム 田村英里子 1989年 9位 3.7万枚

15位 情熱・熱風・せれなーで 近藤真彦 1982年 1位 55.6万枚

14位 魔女 小泉今日子 1985年 1位 16.7万枚

13位 Romanticが止まらない C-C-B 1985年  2位 51.7万枚

12位 ドラマティック・レイン 稲垣潤一 1982年  8位 31.4万枚

11位 スクール・ガール C-C-B 1985年  8位 21.0万枚

 

10位 初戀 斉藤由貴

 (4位 16.2万枚 作曲 松本隆 作曲 筒美京平 1985年)

斉藤由貴へは『卒業』『情熱』も提供していますが、敢えて旧字体の「戀」を使って、文学っぽい雰囲気を匂わせたみの曲が好きです。ちょっと内気な女の子が、好きな人への秘めた思いをとつとつと歌う感じが実に可愛らしく微笑ましいのです。

 

9位 半分少女 小泉今日子 

(4位 21.9万枚 作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 1983年) 

6thシングルですが、この前曲『まっ赤な女の子』(これも筒美京平)から小泉今日子の歌う曲の雰囲気が変わり、上昇気流を抱いていくことになります。明るさの中にも切なさも感じさせるような絶妙なメロディーで、等身大のKYON2の魅力を引き出すことに成功しました。

 

8位 stripe blue 少年隊 

(1位 25.2万枚 作詞 松本隆 作曲 筒美京平 1987年)

『仮面舞踏会』『デカメロン伝説』『バラードのように眠れ』『君だけに』『ABC』『じれったいね』など少年隊には多数 関わっている筒美氏ですが、夏らしくはじけた感じでかつ爽やかさのあるこの曲がやっぱり一番好きですし、歌っていても気持ち良いですね。正統派のアイドルソングといったところでしょうか。

 

7位 エスケイプ 稲垣潤一 

(19位 10.8万枚 作詞 井上艦 作曲 筒美京平 1982年)

前後の『ドラマティック・レイン』『夏のクラクション』とあわせて3曲続けて筒美京平が手掛けていますが、その中でも一番メロディーが妖しくかつかっこよく、刹那的で背徳的な歌詞に見事にはまるこの作品をランクにいれてみました。

 

6位 ラブ・シュプール 田原俊彦 

(3位 23.4万枚 作詞 三浦徳子 作曲 筒美京平 作曲 1982年)

トシちゃんらしい甘くて爽やかなラブソングで、メロディーもいいですね。田原俊彦には『君に薔薇薔薇…という感じ』『原宿キッス』『シャワーな気分』『さようならからはじめよう』『どうする?』『夢であいましょう』『抱きしめてTONIGHT』『かっこつかないね』と多数のヒット曲を作曲。どれも甲乙つけがたいのですが、悩んだ末この曲をランキングしました。

 

5位 Lucky Chanceをもう一度 C-C-B

(3位 21.7万枚 作詞 松本隆 作曲 筒美京平 1985年)

C-C-Bの成功には筒美京平の存在は欠かせません。どの曲も良いのですが、個人的にはコミカルな掛け合いが楽しいこの曲を最上位に選んでみました。パートによってボーカルが変わるスタイルが、特にこの曲では生かされているように思います。♪君たちNo No No

 

4位 悲しき友情 西城秀樹 

(6位 27.4万枚 作詞 山川啓介 作曲 筒美京平 1980年)

意外にも西城秀樹とは『勇気があれば』とこの曲の2曲のみの関係になります。ですが、この曲はドラマティックでカッコよくて大好きな曲です。メロディーの展開がややトリッキーで、予想のつかない感じがまたよくて、女のために友情を捨てて町を出ていく主人公の気持ちが痛いほど伝わってきます。

 

 

3位 夜明けのMEW 小泉今日子 

(2位 15.8万枚 作詞 秋元康 作曲 筒美京平 1986年)

小泉今日子には上記でふれた曲以外にも『迷宮のアンドローラ』『ヤマトナデシコ七変化』『なんてったってアイドル』『水のルージュ』などを作曲していますが、夏の夜に愛の終りを迎え、二人のことを振り返ってどこか後悔をのこしている僕の気持ちがせつなく伝わってくるこの曲を最上位に持ってきました。これは間違いなく名曲といっていいでしょう。

 

2位 スニーカーぶる~す 近藤真彦 

(1位 104.7万枚 作詞 松本隆 作曲 筒美京平 1980年)

デビュー曲にしてミリオンを達成。改めて聴きなおすと、やっぱり名曲ですよね。さすが松本隆&筒美京平の黄金コンビ。マッチの粗削りな歌が青春期の傷心を歌った歌詞がよりリアルにしていますし、なんといってもメロディーが良いですよね。

 

1位 ブルージーンズ・メモリー 近藤真彦 

(1位 59.8万枚 作詞 松本隆 作曲 筒美京平 1981年)

1位もマッチの曲から選びました。間奏に入るセリフのところがとにかく好きで、カラオケでもほんとによく歌った覚えがあります。もちろんサビのメロディーやイントロの部分などなど、かっこいいだらけでたまりません。近藤真彦にとっても筒美京平氏の存在は欠かせないもので、上記で触れた曲以外では『ヨコハマ・チーク』『ギンギラギンにさりげなく』『ふられてBANZAI』『ホレたぜ!乾杯』『ミッドナイト・ステーション』『ためいきロ・カ・ビ・リ・-』『ロイヤル・ストレート・フラッシュ』『一番野郎』と作曲をしています。