80年代音楽界を彩った作詞家作曲家たち vol.27

 

山川恵津子(作曲家)

作曲だけでなく女性としては珍しい編曲家としても活躍。特に女性アイドルへの提供が多い作曲家になります。

 

山川恵津子作曲作・ベスト10

★=80年代発売

 

10位 好きにならずにいられない 岩崎宏美 

(57位 1.1万枚 作詞 松井五郎 作曲 山川恵津子 1986年)

姉妹ともども山川恵津子に曲を提供してもらっているわけですが、お姉さんが歌ったこの曲はいい曲なのですが、ちょっと地味な印象かもしれません。もっとも圧倒的な歌唱力があるので、しっかり自分のものにしてしまっているところはさすがではあります。

 

9位 フリージアの少年 志賀真理子 

(48位 1.6万枚 作詞 麻生圭子 作曲 山川恵津子 1986年)

わずか19歳で事故死した悲劇のアイドル歌手のデビュー曲を山川恵津子が作りました。志賀真理子としては唯一のトップ100入りのシングルとなったわけです。よくわからないタイトルでして、お花畑の妄想を見ているような歌詞に、無難なメロディー。

 

8位 さよならの学生通り 西村知美 

(15位 2.2万枚 作曲 麻生圭子 作曲 山川恵津子 1989年)

西村知美にとってはセールスが落ちてきたころの一曲で、完全に西村知美の世界の楽曲ではあるのですが、メロディー的にものほほんとのんびりした感じで、落ちたセールスを復活させるほどのインパクトはなかったでしょうか。

 

7位 愛って林檎ですか 岡本舞子 

(67位 1.4万枚 作詞 阿久悠 作曲 山川恵津子 1985年)

アイドル歌手としての岡本舞子のデビュー曲です。タイトルと同じフレーズのサビの部分が印象的で、当時ラジオCMでもよく流れましたが、サビに至るまでがやや地味だったかもしれません。

 

6位 見つめてあげたい 渡辺満里奈 

(13位 4.9万枚 作詞 川村真澄 作曲 山川恵津子 1988年)

B面曲も含めると渡辺満里奈には多くの曲を提供している山川恵津子ですが、シングルA面では2曲を作曲。そのうちの1曲がこちらですが、渡辺満里奈にとっては初めてトップ10から外れた曲で、けっして悪い曲ではないのですが、インパクトが弱かったかもしれません。

 

5位 ファンレター 岡本舞子 

(65位 1.0万枚 作詞 阿久悠 作曲 山川恵津子 1985年)

『愛って林檎ですか』の次の2ndシングルも作曲を担当した山川恵津子。個人的にはこちらのこょくの方が好みではありますが、セールス的には似たような数字で終わっています。

 

4位 キミはどんとくらい 立花理佐 

(3位 4.1万枚 作詞 真名杏樹 作曲 山川恵津子 1987年)

立花理佐3rdシングルを山川恵津子が作曲しています。2ndシングルまではドラマのイメージを反映させた尖って暗い感じの歌で勝負していましたが、3rdシングルは一転してコミカルで等身大の女の子らしい歌になっています。今回のラインアップの中では少し雰囲気の違う作品です。

 

3位 オシャレにKiss me 岩崎良美 

(68位 1.2万枚 作詞 売野雅勇 作曲 山川恵津子 1983年)

この時期の岩崎良美は、通好みのおしゃれな曲を連発していて、この曲もその流れの中にある曲です。なかなかヒットには結びつかなかったですが、彼女らしさは十分に表現できていたのではないでしょうか。

 

2位 ホワイトラビットからのメッセージ 渡辺満里奈 

(1位 17.4万枚 作詞 秋元康 作曲 山川恵津子 1987年)

山川恵津子作曲の歌でおそらく唯一のオリコン1位曲ではないでしょうか。可愛さを前面に押し出したライバル美奈代に対して、あくまでも自然体な感じでという戦略がこの2ndシングルで見え隠れ。信念に相応しいさわやかな曲です。

 

1位 永遠のうたたね 小川範子 

(12位 5.0万枚 作詞 川村真澄 作曲 山川恵津子 1988年)

美少女ブームの中で歌手デビューした小川範子の2ndシングルを山川恵津子が作曲。彼女の中学生ながら大人びた歌唱力が生かされた楽曲で、個人的に大好きな曲。けっして明るい曲でもないし、可愛い曲ではないですが、小川範子にはこういったマイナーの曲の方があっていたように思います。