80年代音楽界を彩った作詞家作曲家たち vol.11

 

小森田実(作曲家)

そもそもはバンドとしてデビューし、やがてソロ活動、そこから作曲・編曲家へと転じていくというよくあるパターンではあります。コモリタミノルと表記することもありますが、80年代から現在まで息長く作曲家として活動しているのは凄いところ。

 

小森田実作曲作ベスト10

★=80年代発売

 

10位 ソレ以上、アレ未満  国生さゆり

(2位 7.0万枚 作詞 秋元康 作曲 小森田実 1987年)

国生さゆりの6thシングルを担当。それまで後藤次利が作曲を担当していましたが、ここで初めて後藤次利以外の作曲家の起用となりました。ポップで楽しい軽めの曲となっています。

 

9位 Relax BLACK BISCUITS 

(3位 34.7万枚 作詞 森浩美&ブラックビスケッツ 作曲 小森田実 1998年)

ブラックビスケッツのファンキーな路線に沿った楽曲ということで、SMAPへの提供曲で成功した感じを、ブラピにも適用したという印象です。編曲も小森田実が手掛けています。

 

8位 らいおんハート SMAP 

(1位 156.3万枚 作詞 野島伸司作曲 小森田実  2000年)

SMAP2曲目のミリオンセールスを達成した特大ヒット曲。当時の小泉首相がメルマガのタイトルにも流用したことで、社会的な話題にもなりました。今回の10曲の中では唯一といえるバラード系の作品で、小森田実としてはあまり多くないタイプの曲で一番売上をとったというのも面白いところです。

 

7位 グッデイ!!  V6 

(1位 12.2万枚 作詞 コモリタミノル 作曲 小森田実 2006年)

作詞・編曲も含めてまるごと一曲小森田実が担当しているレアなケース。曲はポップでキャッチー、明るく前向きになれるなかなかの良い曲で、V6のさわやかな魅力を引き出しています。もっと早い時期にリリースされていたら、もっとセールスは残せたでしょうね。

 

6位 CHANCE!心ときめいて 高田純次・兵藤ゆき 

(31位 4.7万枚 作詞 兵藤ゆき 作曲 小森田実 1988年)

番組企画から出た異色のデュエットですが、これがなかなかの良い曲なのです。作詞も担当した兵藤ゆきは歌も伸びやかで、さわやかでポップなラブソングに仕上がっています。

 

5位 最後の果実 深田恭子 

(4位 12.6万枚 作詞 黒須チヒロ 作曲 小森田実 1999年)

深田恭子のデビューシングル。アイドル的人気を誇った当時のフカキョンだけに、ヒットチャートも上位に食い込むヒットとなりました。曲の方は当時の彼女のイメージの裏をかいたような、激しめの大人っぽいものになっています。

 

4位 ダイナマイト SMAP 

(3位 73.1万枚 作詞 森浩美 作曲 小森田実 1997年)

SMAPに一番勢いがあったのが1996~1997年ごろじゃないでしょうか。出す曲出す曲が話題になって、みんながサビを口ずさめる。この曲もそんな一連の中の一つですが、イントロを聴いただけで気分が上がってきて、ついつい体を動かしたくなるダンサブルなナンバー。サビも印象的で、当時の彼らの勢いを見事に表現してるように思います。

 

3位 教室 森川美穂 

(38位 4.6万枚 作詞 千家和也 作曲 小森田実 1985年)

森川美穂のデビュー曲ですが、当時アイドル的要素の強かった彼女にとって、かなり衝撃的な歌詞になっています。当時ラジオのCMで流されていましたが、夜一人で聴いていると、なんか怖さを覚えたりしました。その作曲を小森田実が担当していたわけです。

 

2位 SHAKE SMAP 

(1位 87.6万枚 作詞 森浩美 作曲 小森田実 1996年)

こちらも4位『ダイナマイト』と同様、SMAPの勢いを象徴するようなノリの良い楽曲。この時期のSMAPに小森田実の感覚がフィットしていたのではないでしょうか。SMAPにはこの曲の後も『たいせつ』『BANG! BANG! バカンス!』と小森田実が曲を提供していますが、やはり『ダイナマイト』と『SHAKE』の2曲は強いですね。

 

1位 姫様ズーム・イン 森川美穂 

(36位 3.7万枚 作詞 ちあき哲也 作曲 小森田実 1986年)

CMソングにも起用され、森川美穂の伸びやかな歌声が生かされた佳曲です。『教室』とはまったく趣の異なる曲で特にサビのメロディーがいいのですよね。もっと売れて然るべき作品だったと思うのですが、あまりセールスには結び付かなかったのが残念です。それでも小森田実のメロディメイカーとしての才能が遺憾なく発揮された一曲といっていいでしょう。