第84回 本当に一発屋だったのか
SALLY 猿岩石 沢田知可子 椎名恵
一発屋のイメージが強い4組について、実際に一発屋といえるのかをみてみます。
【SALLY】 対象曲 バージンブルー
■売上枚数 ベスト3
1 バージンブルー 21.4万枚
2 悲しきYOUNG LOVE 7.6万枚
3 愛しのマリア 7.5万枚
■最高順位
6位 … バージンブルー
13位 … 愛しのマリア
21位 … 悲しきYOUNG LOVE
起用されたコマーシャルとの相性も良く、デビュー曲からいきなりヒット。当時人気上昇中のチェッカーズに対抗するアイドルバンドとして期待もされましたが、2曲目以降はセールスも延びず、短期で解散となってしまいました。最高順位としては3rdシングルが次点となっていますが、枚数面では2ndと逆になっていて、このあたりはタイミングの問題もありそうです。いずれにせよ、デビュー曲からの右肩下がりのぐらいになっています。
結論:一発屋でいいでしょう
【猿岩石】 対象曲「白い雲のように」
■売上枚数 ベスト3
1 白い雲のように 113.1万枚
2 ツキ 40.6万枚
3 コンビニ 19.8万枚
■最高順位
3位 … 白い雲のように
4位 … ツキ
5位 … 君の青空
イメージ的には「白い雲のように」一択なのですが、実は4曲がオリコントップ10入りしね10万枚以上売っています。2ndシングル「ツキ」は40万枚を言っていて、普通にヒットしているといえるレベルのわりに、あまり印象に残っていないのは、ミリオンを達成した「白い雲のように」が売れすぎたというのもあるでしょう。ただ一過性のブームの中のお笑いコンビが出したものとしては、異例の連続ヒットといえるのではないでしょうか。詞や曲の提供者もすごくて、藤井兄弟、高見沢俊彦、河村隆一、佐野元春、TAKUYA(JUDY AND MARY)とそうそうたるメンバーなのですよね。
結論:数字からすると一発屋ではない。
【沢田知可子】 対象曲「会いたい」
■売上枚数 ベスト3
1 会いたい 105.6万枚
2 幸せになろう 13.4万枚
3 Day by day 5.1万枚
■最高順位
6位 … 会いたい
37位 … ふたり、Day by day
順位の方は「会いたい」以外はヒットしたといえる順位ではありません。ただ枚数2位の「幸せになろう」が10万枚を超えているのは意外で、思ったより健闘しているという感じはしました。とはいっても、「幸せになろう」は最高38位なので、ヒットしたとはなかなかいいにくいでしょう。
結論:一発屋で問題なし
【椎名恵】 対象曲「今夜はANGEL」
■売上枚数 ベスト3
1 今夜はANGEL 26.4万枚
2 LOVE IS ALL 〜愛を聴かせて〜 7.3万枚
3 愛は眠らない 3.9万枚
■最高順位
7位 今夜はANGEL
29位 LOVE IS ALL 〜愛を聴かせて〜
31位 愛は眠らない
テレビドラマ「ヤヌスの鏡」の主題歌に起用されたことでヒットとなった「今夜はANGEL」ですが、人気米国映画の劇中曲のカバーなのですね。ボーカルはとにかくパワフルで、続く「愛は眠らない」、さらに「LOVE IS ALL」とカバー曲専門歌手的な印象が強かったです。ですから、このあたりは麻倉未稀とどうしても被るところがあったように思います。結果として「今夜はANGEL」以外の曲は売上的にはパッとしませんでした。
結論:一発屋といっていいでしょう
















