フルネームがタイトルの映画 女性・外国映画編 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

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まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

フルネームがタイトルの映画 女性・外国映画編 ベスト10

 

そのままズバリのタイトルの映画を探しました。

 

1 ジェーン・エア(2011)

何度も映画化されるだけの魅力が原作にあるということなのでしょう。分かっていても、それなりに惹きつけられてしまいます。今作では、少女時代の描写は最低限に削り、成長したジェーンの生き方に軸を置いて描いている分、どうしても主演のミア・ワシコウスカに負担がかかってしまうのですが、不幸な生い立ちにも負けず、身分が上の者に対しても決してへつらうことなく、凛として対峙する姿勢は、なかなかかっこよかったです。ほとんど表情を崩したり、感情的になって理性を失ったりすることがないながらも、女性らしい優しさを持ち合わせる難しい役どころを好演していたと思います。そのおかげで、また他の「ジェーン・エア」とは違った見どころのある作品になっていたのではないでしょうか。

 

2 エリン・ブロコビッチ

ジュリア・ロバーツが挑んだ社会派映画で、見事にオスカーを獲得した転機となる作品です。無職に追い込まれながらも、持ち前のバイタリティで打開し、環境問題の解決のため走り回る姿を見ると最後は爽快感が残ります。ジュリアがほぼずっと出ずっぱりで、頑張っている感じが伝わってきました。

エリンブロコビッチ

 

3 ヴェラ・ドレイク

とにかく重い気分になります。1950年代のロンドン。主人公の主婦のヴェラは家族に秘密で、妊娠で困ったと女性たちに親切心だけで堕胎の手助けをしていました。しかしそれは法律では禁じられている重罪。それが警察に明るみになったところで、幸せだった家族は一気にどん底に突き落とされます。困っている女性を助けたいだけの親切心であっても、法律的には罪には違いない。ヴェラは禁固刑に処されます。このやるせなさをどこにぶつけたら良いのか、本人はもちろんですが、家族の苦悩は計り知れません。一切お金をとっていなかったというからなお更です。この重い気分のまま、映画も静かに終わっていきます。重石がどっと乗っかってきたようなズシッとした気分です。何が正しいのか。ヴェラの行動か、法律か。現代に置き換えても、この問題には答は出ないでしょう。しかしこの永遠のテーマを真正面から取り扱った意欲作です。さらに、もうひとつのテーマは家族の絆。静かに妻の罪を受け入れる夫の複雑な思い。辛いです。

 

4 エミリー・ローズ

実話を元に、現在進行形のシーンで法廷ドラマを、証言の再現シーンでオカルト映画をされざれ作り上げて、見事に融合させて出来上がった作品です。法廷シーンでは、神・悪魔の存在を法廷が認めるか、圧倒的不利な状況、教会からの圧力、有力な証人の突然の死、さらには自らも見えないものに覗かれているような恐怖感…、逆境の中でローラ・リニー演じる女性弁護士の活躍が楽しめます。一方のオカルトシーンでは、悪魔に取り付かれた少女が、狂ったように暴れたり、暴言を吐いたり、さらには自分を傷つけ、時には虫まで食する異常行動に走る衝撃的な数々のシーンに身震いさせられます。作られたホラー映画とは違い、実話を元にしているというから、その恐怖感はなおさらです。特に少女を演じたジェニファー・カーペンターが実にリアル。また注目すべき新星が現れたなという感じです。娯楽作品に仕上げながらも、宗教的・社会的側面も含んだ、1作で2倍楽しめる、そんな作品でした。

 

5 ノーマ・レイ

サリー・フィールドの独り舞台といった感じ。だめだめ女が突如目覚めて労働組合運動に力を入れ込んでいく様子はややエキセントリックな印象を受けるものの、最後に投票で勝利した瞬間はやはり達成感を感じました。ただルーベンとの男女関係でもなく同士というには特別すぎる関係がよくわかりにくかったところが惜しかったです。

ノーマレイ

 

6 シャーロット・グレイ

スパイもののサスペンス映画と思いきや、結末は恋愛映画。ブランシェット1人で頑張っている印象がありますが、まとまりはないものの、深く気にしなければそれなりに楽しむことは出来ます。そこに戦争の悲惨さも表現し、よくいえばよりどりみどりのお腹いっぱい映画、悪く言えばまとまりのない節操のない映画。

 

7 ジャッキー・ブラウン

本筋とは無関係のだらだら会話はタランティーノならではの味ではありますが、この作品に関しては如何せん長い。1時間も縮めることが出来そうなだれる展開で、緊張感も半減。

ジャッキーブラウン

 

8 デイジー・ミラー

美しい女性に恋焦がれ振り回されるのはいつの時代も同じ男の性といったところでしょう。自由奔放で思わせぶりな態度を取ったり、別の男と仲良くして見せたり、小悪魔的魅力をもったデイジー・ミラーに惚れこんで、まわりの忠告にも関わらずもがいた末に迎えたあっけない幕切れ。悲しいけれど可笑しい、そんな男女の悲哀を描いています。

 

9 アンナ・カレーニナ(2012)

演出過多で、本来伝わってこなければならない情念とか熱情とかいうものが響いて来ず、登場人物にあまり感情移入しにくい『アンナ・カレーニナ』になってしまった印象です。テクニックに走った分、肝心の人間描写や愛憎ドラマが表面的なものになってしまい、観ていて感情を揺さぶられることがありませんでした。誰もかれも周囲が見えずに、欲するままに勝手なことをしているなぁと、どうしても冷めた目で見ざるを得なかったですね。何度も映像化された作品だけに、個性を出したいのは分かりますが、この物語の本質から少し離れた演出は残念でした。

 

10 アニー・ホール

この作品苦手なのですが、作品の存在感的に外すわけにはいかなくて、なんとか入れ込みました。

 

 

そのほかジャンヌ・ダーク、ココ・シャネル、ホイットニー・ヒューストンなどの伝記ものもありますが、あまりに有名な名前すぎて、ランクからは外しました。