●リリー・フランキー 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

リリー・フランキー 出演映画 ベスト10

 

いつの間にか本職が俳優みたくなっていますね。

 

1 モテキ

素直に楽しかったです。音楽の使い方も、途中で挟まれるミュージカルシーンも、バラエティ豊かなゲスト出演者も、そしてエンドロールのセンスも、すべて賑やかさとごちゃ混ぜ感を演出していて、これはこれで一つの統一性とみてもいいのではとさえ感じさせられました。ストーリーの成り行きだけでなく、次はどういう手法で見せてくれるのか、誰を使ってくるのか、何の音楽をどんな形で使ってくるのか、そういった部分にもワクワクさせてもらい、逆にどうせテレビドラマの映画化作品だからと、肩ひじ張らない姿勢が、いい方に向かったのではないでしょうか。そしてもちろん、長澤まさみの健闘!おそらく女優として一皮剥けたいというような思いもあったのでしょう、今までにない面を出せていたと思います。ニュースサイトの社長役でリリー・フランキーは登場。

 

2 凶悪

見応えある本格的な犯罪ドラマとして最初から最後まで飽きることなく集中して観ることができました。なんといっても配役がいいですね。作品の顔となる主役の山田孝之だけは正攻法に選んでいますが、ピエール瀧、リリー・フランキーは本格的な悪役としてのイメージは当時あまりない人。しかも元々は別の世界から俳優業に足を踏み入れてきた人です。それだけにステレオタイプではない、この映画だけの犯人像を描けたように思います。奥さん役の池脇千鶴も久しぶりにその演技力を発揮できる役だったでしょう。そしてそれ以外の被害者、その家族、仲間、記者、警察官、裁判官、その他関係者等、白川和子を除くとほぼ無名の俳優さんばかり。名より実を選んだ配役が、内容もより説得力のある作品にと仕上げることに繋がったのではないでしょうか。山田孝之の作品の最初の部分と最後の部分の風貌も見事に変化しており、それだけでこの事件へののめり込み方が伝わってきます。その意味では演出も冴えていたのではないでしょうか。

 

3 海街diary

華のある4人の女優と、四季折々の季節感あふれる風景とが調和して、心地よい作品になっていました。タイトルが「diary」であるように、起承転結のある物語が展開されるというよりは、4姉妹と周りの人々の日常に起きる出来事を切り取ってスケッチをしているような、映像の詩を観ているような感覚。四季の変化とともに少しずつ出来事が動いていく中で、姉妹の生活も変わっていくことと変わらないことが入り混じりながらも、やはり拠点となる家があるということで、最後は落ち着くところに落ち着き、また時間が流れという感じが、どこか快いのです。4人のキャラクターも明快で、特に新しくやってきたすずちゃんへの気の遣い方に、優しさがにじみ出ていたように思います。その広瀬すずのナチュラルで気負いのない自然体の演技がまた作品に瑞々しさを加えていました。リリー・フランキーは山猫亭の店主役。

 

4 そして父になる

子供の取り違え発覚後の対応の中で、主人公が父親として成長して様子を丹念に丁寧に描いた、落ち着いた良作です。自分自身が父親との関係をうまく築けずに育ってきた中、エリート意識が強く、自分とは全く違う世界に住む他人を見下しがちだった彼が、まったく違う環境、まったく違う価値観、まったく違う方針で子育てをする一家を知ることで、少しずつ変化していく様子が自然に伝わってきました。どうしても自分だけの定規で子供を比較し、子供と一緒に遊ぶことも知らなかった父親が、別の育て方をされてきた新しい息子を受け入れることで、子供に合わせて自分自身も変わっていく様子は、この取り違えも悪いことばかりではなかったのかもしれないとさえ思ってしまいました。慶多くんがこのまま野々宮家で成長していったら?と考えると、ゾッとする部分もありますからね。是枝さんは、こうした家族の描写には非常に長けている監督だと、今作で強く認識させられました。取り違えられた先の父親がリリー・フランキー。

 

5 容疑者Xの献身

ミステリー映画としても、恋愛ドラマとしても成立させ、被害者や加害者、或いその家族の苦悩を描き出す東野作品の良さがきちんと出せていたのではないでしょうか。そして、その苦悩のドラマにリアリティをもたらせていたのが堤真一ということになるでしょう。今更改めて述べることでもないのでしょうが、堤真一はやはり「上手い」です。松雪演じる隣の奥様に向かう愛情が、狂気と正気、理性と感情ギリギリのところから狂気と感情に転んでしまう様子を、絶妙な表情と佇まいで表現してくれています。ストーカーと本物の愛情、表裏一体の微妙な心理、さすがといったところです。そしてその堤を引き立てながらも、一方で主役として進行係に徹し、作品全体の流れを作り出している福山雅治といったところですね。リリー・フランキーは草野球チームの監督役。

 

 

6 トイレのピエタ

死を宣告された若者の映画は映画になりやすいのでしょう、この作品もその中の一人です。絵の才能を持ちながらも挫折し、目的なくアルバイト生活を送る中での突然の余命宣告。どこか現実感のないまま、出会った孤独な女子高生と、時々会ってはあてどない日々。しかし病院で出会った人々との交流の中で人間らしい温かみに触れ、そして最後に女子高生と会った後に流す涙が本当に切なくしみてきました。ここで初めて現実感を持ったのかもしれません。やめていた絵を最後に残そうと仕上げた絵が涙を誘います。リリー・フランキーは同室の入院患者役での出演。

 

7 色即ぜねれいしょん

ほんとにアホな奴らなのですが、もう可愛くて仕方ないですね。ヤンキーでもない、優等生でもない、頭の中は「あの」ことばかり。青春映画ではよくあるテーマなのですが、期待にソワソワワクワクしながら、結局は何にも起こせないところが実に愛らしいのです。自分と重ねて観るわけでもないですが、映画でよく出てくるなんでもスマートにこなしてしまう男より、当然ながら共感できるわけで、特にイケメンとカテゴライズされる人物が映画の中にほとんど出てこないのが好きです。しかも一方で女性陣はみんなそこそこ可愛かったり、綺麗だったりするわけで、そういう意味では完全に男目線に立った作品なのでしょうね。十分に楽しませていただきました。面白かったです。主人公の父親を演じているのがリリー・フランキー。

 

8 ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一髪

これ、笑えます。タイトルからするとモンスターパニック映画を想像させますが、モンスター映画の形を借りた政治パロディ映画ですね。チープな作りで、肝心の「ギララ」さえもいかにもおもちゃのような姿、そのちゃちな特撮で敢えてカルト的なところを狙ったのでしょう。洞爺湖サミットが行われている最中に北海道にギララなる怪獣が現れ、各国の首脳がその退治に知恵を絞るわけですが、そのG8の面々がすごい。安倍首相ならぬ伊部首相、サルコジならぬソルコジ、プーチンならぬプッチン等々、中には容姿までもどこか似ているのですが、彼らの会話のやりとりがまた笑えます。それぞれの元首のキャラクターや国家情勢などをパロディにして交わされる怪獣退治の議論は、中にはかなり際どい表現まで出てきて、かなりきつく首脳たちを風刺しています。本人役で出てくるみうらじゅん、リリー・フランキーのコメントがまた絶妙。そして水野晴郎の最後勇姿。見納めです。

 

 

9 前科者

若い保護観察司という希少な存在にスポットを当てた異色の作品ですが、いろいろと葛藤を抱えながら、何が正しいのか悩みつつも職務に当たっていることがひしひしと伝わってきました。作品中では、保護観察期間を終える直前で、弟との再会により再び事件に関わってしまう男との関係をメインにストーリーが動いてきますが、その背景にあるものを思うと、一言で殺人は犯罪だ悪だとは言いづらいところもあって、なんともいえないやるせない気持ちになりました。あと少し順調に過ごせば普通の生活に戻れるという状態の中でも、阻んでしまうそれ以上のものの重さ。さらには主人公にも学生時代の辛いトラウマがあるわけで、なかなか複雑な作品でありました。主人公を有村架純が好演。有村は主役を張れる女優でありながら、普通の女性を普通に演じられることができるという強みを生かして、社会に地味に溶け込んだ普通の女性を違和感なく演じていたと思います。惜しむらくは、警察側のとろさ。張り込んだ現場に現れて、初めて容疑者の弟の存在がクローズアップされるわけで、捜査の段階で何も上がってこないというのは変な話。このあたりの甘さは物語としては気になりました。リリー・フランキーは妻を殺した父親役。

 

10 ボーイズ・オン・ザ・ラン

ほんと駄目で不器用でどうしようもない男なんですけれど、憎めないというか、可愛くて応援したくなってしまうのですよね。目を背けたくなるようなカッコワルさにも、ついつい引き込まれて観てしまうのも、実はどこか自分と共通するところを持っているのかもしれません。そしてそんな彼を、結果的に引っ掻き回してしまったヒロインの黒川芽以。奥手で清楚なのか、とんでもない遊び人なのか、或いは主人公を好きなのか憎んでいるのか、まったくもってつかみどころのない変幻自在の小悪魔的な役どころを、きわどいせりふが多々あるにも関わらず、嫌味なくチャーミングにさらりと演じているところが素晴らしい。だからこそ、より主人公に感情移入してしまうのですよね。脚本的にも、演技的にもなかなか巧みだったと思います。多少作品としての品のなさにひいてしまう部分はあるにしろ、ストーリー自体も面白く、まずは楽しく鑑賞させていただきました。リリー・フランキーは会社の社長を演じています。

 

 

11 余命10年

12 騙し絵の牙

13 バクマン。

14 恋人たち

15 キネマの神様

16 ぐるりのこと

17 ジャッジ!

18 お父さんと伊藤さん

19 奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

20 僕たちは世界を変えることはできない。

 

21 聖の青春

22 アフロ田中

23 女が眠る時

24  SUNNY 強い気持ち・強い愛

25 一度死んでみた

26 万引き家族

27  SCOOP!

28 海よりもまだ深く

29 美しい星

30 鳩の撃退法