●妻夫木聡 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

妻夫木聡 出演映画 ベスト10

 

日本映画の中心にいる一人です。

 

1 ウォーターボーイズ

楽しくて感動的な青春映画の快作。ダメ部員の情けなさぶりで笑いを引っ張っておいて,クライマックスでは見事なシンクロの演技。音楽も踊りも楽しくて,みんなが楽しそう。 5人のキャラクターが抜群。同性愛の相手の勘違いや、アフロヘアが燃えるシーン、水族館での案内、テレビで紹介されるシーンなど笑い所は充分。竹中直人や眞鍋かをりの存在は、ちょっと嘘っぽくさせてしまっているところはあるものの、受験・部活という普通の高校生らしいものがたくさん出てきて,懐かしい感じさえ覚えてしまいます。最後は,一つのことに夢中になって結果を出すということの素晴らしさを再認識させられ、すがすがしい気分に。平山綾も表情が良い。5人のキャスティングが成功した大きな要素でもありました。妻夫木聡が主演。

 

2 さよなら、クロ

動物ものといっても、この中での犬は主人公ではなく、あくまでも人間たちのドラマを演出する脇役である。・ノスタルジーあふれるムードの中、ピュアで悲しい三角関係の恋を描く青春映画。その傍らにいる犬のクロが微妙な位置で存在感を保っています。ありがちな設定ではあるものの、自分のせいで友人を死においやったと悲観する少女、傷をおったまま成長した10年後、2度とも救ってくれたのはその犬だったということなので、青春時代を共に過ごしたクロへの生徒たちの思いがあふれ出てきます。高校時代の、云いたくても言い出せない恋心を描写するシーンはありきたりな描写ではありますが、それ以上に10年越しで気持ちが伝わった二人の恋には応援をしたい気分になるのです。高校生の主人公を妻夫木聡が演じています。

 

3 家族はつらいよ

しばらく本格的なコメディから遠ざかっていた山田洋次監督の長らく溜まっていたものが一気に噴き出したという感じです。近頃少なくなったホームコメディですが、笑いどころ満載で、非常に楽しい作品に仕上がっていました。脚本が抜群ですし、演者も楽しそうに演じています。特に橋爪功のいかにも昔ながらのおやじ的な態度が最高。靴下やズボンは脱ぎっぱなし。自分だけは悪くないような頑固な態度。近くの奇麗なママのいるいっぱい屋では調子のいいことを言って飲んだくれ。それから探偵で橋爪功の旧友役の小林稔侍がその居酒屋で居合わせるシーンも最高に可笑しかったです。笑いに関しては全く遠慮せず、三平さんのギャグを正蔵にやらせたり、小林稔侍の女装写真を出したりと、容赦なく畳み掛ける笑いは場内笑い声の連続。そうそう、西村雅彦が子供の野球の応援に行けなくなって謝ったときに、子供たちが逆に良かったと喜んでいるのを聞いてしまい、なんともいえない表情を見せるシーンも面白かったから。とにかくひさしぶりに山田洋次監督のセンスが光った喜劇映画でした。次男坊が妻夫木聡。

 

4 闇の子供たち

この話はフィクションであるにしても、臓器売買や児童買春という闇の世界の話はよく耳にする話であり、さらにはそれを知りながらも見て見ぬふりをする私たちに大きな問題を提起してくれる社会派映画として、見ごたえのある作品であったことには違いないでしょう。かなり阪本色が強く現れた作品でもあり、ぐいぐい引き込んでいく力強さに引き込まれていきました。観ていて感じたのは、これらの問題が被害者と加害者、正義と悪者という簡単な構図では語りきれないということです。とても一筋縄ではいかない問題であると。実際に映画の中では、登場人物の何人かが表の顔と裏の顔とを持ち合わせ、その間を行ったり来たりしながら、自分の立ち位置に迷っているようなところがあります。妻夫木演じるカメラマン然り、NGOのタイ人協力者然り、警官然り、そしてその際たる人物が江口洋介演じる主人公の新聞記者なのです。実はこの映画での結末を知った上で最初から映画を観ていたので、彼が臓器移植問題の闇を暴こうと躍起になるその真意というものに対し、ものすごく興味深かったです。何が彼を動かし、そしてある場面ではためらわせているのか。おそらく贖罪という意識はあったとは思いますが、果たしてそれだけだったのか。彼の中で揺れているのが言動として如実に表れ、その心の中を想像するだけでも、こういっては不謹慎かもしれませんが、面白かったです。

 

5 きょうのできごと

なんでもないようなある一日の出来事なのですが、そして今日も誰かが似たようなことをしているように思える出来事なんだけれども、皆弱い部分を持っていて、登場人物たちをなぜかいとおしく思えてしまいます。やや誇張しすぎるキャラクター、とくにけいと役の伊藤歩は、彼女としては珍しい幼い感じの女の子で、ここまでするかというほど子供じみた描き方をしているが、それでもやはり憎めません。大きな事件が起きるわけではないのにスクリーンに釘づけになってしまいました。乱雑にちらかった飲み残しや、夜中の買出しなど、一度や二度は誰でも経験したことのあるような場面にまた愛しくなるのです。映画監督を目指す主人公が妻夫木聡。

きょうのできごと

 

6 ブタがいた教室

まずは、ここまで子供たちに気持ちのこもったリアルな演技を引き出したことに感服しました。そして大人が思う以上に、子供たちがいろんなことを考えているということも認識させられました。飼い続けて情が移ってしまった豚を食肉センターに引き取ってもらうか、後輩に世話を継続してもらうか、映画ではその結論を出すために延々と論議を続けますが、なかなか結論を出せません。色んな考え方、様々な感情がぶつかり合って、涙を流しながら議論を重ねる子供たちを見ていると、大人が忘れてしまったような生き物に対する純粋な気持ちを思い出させてくれるようであります。もちろん子供には残酷な一面も持ち合わせているわけなのですが、こうして正面から生き物の生と死に向き合わせることによって、彼ら彼女らの中に生き物の命を尊ぶ気持ちを育くんでいけるものなのかもしれません。妻夫木聡は新米教師役で主演。

ブタがいた教室

 

7 ぼくたちの家族

石井裕也監督は実に手堅くきっちりと作品を仕上げてきます。今回は今までの作品に比べてユーモアの部分が薄く、シリアス度が高いのですが、丁寧な描写で観る者にテーマをしっかりと伝えてきました。4人家族の関係性、それぞれの性格や生活背景などの描写が実にリアルで、こと長男と次男の対比は見事というしかありません。長男(妻夫木聡)は長男ぽく、次男は次男らしく映し出していますし、本音で常に話しているように見えた次男が、母親の手術のあとでぽろりと本当の思いをこぼしたシーンは秀逸。繊細かつもちろん演技で応えた二人も文句なし。重くてけっして派手ではない題材、さらには使い古されてきた難病ネタでありながら、一方で観客を飽きさせないという手腕も確かなものです。良くできていました。

ぼくたちの家族

 

8 愚行録

ずしりと重くてボリュームのある原作を、すっきりと2時間に分かりやすくまとめたという印象です。次第に明らかになっていく被害者家族の過去の愚行、彼らに関わった人々の愚行、その中で驚きの事実がまた明らかになっていく展開は、ミステリー映画の体裁もきちんと整え、作品として楽しむことが出来ました。事件とは直接的には関係ないと思っていた妻夫木聡演じる雑誌記者ですが、彼の抱えるものが次第に見えていくにつれ、果たしてどこまで知っていて、この事件の取材に取り組んでいたのか、そのあたりの別の謎が生まれだしたりして、心理ドラマとしても面白く観られました。そのあたりを掴むには、もう一度観る必要があるかもしれませんね。とにかく登場人物の皆が、利己心や思惑、野心、羨望といった良く言えば人間らしい感情を抱え、それが愚行へと導いていき、それが交差することで事件が起きていく、そんな連鎖が興味深かったです。たた30前後の俳優たちが大学生のシーンを演じるのには、ちょっと無理があった気はしましたけど。妻夫木聡は週刊誌記者役。

 

9 悪人

タイトルが観る側の視点を方向付けているようで、タイトルが非常に大きな意味を持つ作品ですね。別のタイトルであったら、また視点も変わっていたかもしれません。どの人物に一番共感できて、どの人物に最も反感を買うか、人によって多少異なるのかもしれませんが、法的に裁かれる罪の重さやマスコミやその他によって受ける社会的な制裁の大きさと、実際に観ていて感じる「悪」の程度の乖離もまたこの作品のひとつのテーマでしょう。それぞれが抱える背景に起因する孤独感やねじれた心理、そんなものが複雑に絡み合って織り成すドラマには深みを感じます。それでいて明確な答えを提示せず観ている側に委ねるスタンス、このあたりに李相日の引き出しの広さを実感しました。キャスティングについても安心して周りを任せられる演技派のベテラン、今の邦画界を支える年齢的には中堅どころの主役級スター、そして評価急上昇中の旬の若手と、それぞれに男女を配したバランスの良さ。その部分からしても、この映画への万全な準備を見て伺えました。妻夫木聡主演。

悪人

 

10 東京家族

山田監督はさすがにそつがない。超名作の元ネタに対しそれを汚すことなく、手堅くまとめ上げて生きた印象です。配役からして安心できて任せられる俳優陣を選び、それぞれ役柄に違和感なくぴったりはまっていますし、演出も元ネタへの敬意を示しながらも、現代の観客にも分かりやすくアレンジ。ポイントとなるシーンではきっちりと涙腺を刺激する丁寧な演出をしながらも、ところどころで邪魔にならない程度に笑いの要素も入れてくるという、実に心憎い作りかたをしてきました。きっと、ある一定以上の年齢に達した観客であれば、誰もが自分の親のことを思い浮かべずにはいられないのではないでしょうか。一つ元ネタと違うとすれば、背景にある時代感かな。高度成長期に向けて核家族化が進もうとする時代において、これから迎えようとする時代と去りゆく時代の対比的な描写で、当時の社会全体の象徴として描かれた「東京物語」に対し、今作ではすでに多様化・個別化が進んだ現代におけるあくまでも作品の中のある一家族の事情という感覚はあるかもしれません。親を想う子の気持ち、子を思う親の気持ちは今も昔も案外こんなものかもしれませんね。

東京家族

 

11 ザ・マジックアワー

12 ミュージアム

13 小さいおうち

14 Red

15 家族はつらいよ2

16 妻よ薔薇のように(家族はつらいよⅢ)

17 ジャッジ

ジャッジ

18 舞妓はレディ

19 奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

20 春の雪

春の雪

 

21 泣き虫しょったんの奇跡

22 スマグラー お前の未来を運べ

23 一度死んでみた

24 浅田家!

25 ジョゼと虎と魚たち

26 どろろ

27 約三十の嘘

28 殿、利息でござる

29 愛と誠

30 一度も撃ってません