●早織 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

早織 出演映画 ベスト10

 

当初は小出早織名義で活躍していました。

 

1 おにいちゃんのハナビ

最後まで笑顔を絶やさずに兄の社会復帰のことばかりを気にして背中を押し続けた健気な妹、その気持ちに遅まきながら応えようと自らの意思で行動に移すことができるようになった引きこもりの兄、そして二人を見守る両親や仲間たち。まったく奇をてらわないストレートど真ん中の勝負で賭けてきたドラマに、素直にいい映画だと思うことができました。家族や仲間を思いやる心がびしびしと伝わってきて、観ている方も優しい気持ちになれるような気がしました。花火をあげるグループのリーダー役で早織は出演。

 

 

2 望み

まさに究極の二択。行方不明の息子がどうやら殺人事件に絡んでいるらしいと。殺人事件は一人が殺されて発見、さらにもう一人殺されているらしいこと、二人が逃走したことが分かっている中、息子を含めた3人が行方不明だという状況で、息子は殺されたもう一人の被害者なのか、或いは殺した加害者なのか。どちらかであることは間違いのないという中で、自分の息子がどっちでほしいのか。父親は自分の息子が殺人者であるはずがないという気持ちが勝っていて、母親はどんな形でも生きていてほしいという気持ちが勝っており、夫婦感でも思いはちょっと違うのですね。しかしどちらも親としては当然の気持ちで、遅かれ早かれ最終的にはどちらかは真実となるというこの状態は、まさに苦悩としかいいようがありません。マスコミは押し掛ける、SNSでは犯人扱いされる、家や車はいたずらされる、仕事はキャンセルされるで、とにかく踏んだり蹴ったり。おまけに受験生の妹にもその被害は及び、まさに究極の辛い状況といっても差し支えないでしょう。結局息子は、友人を助けるために、そして家族に余計な心配をかけないために、結局犠牲になってしまったことがわかるのですが、最後に雑誌記者に母親が語った言葉が印象的でした。刑事役で早織は出演しています。

 

 

3 旅立ちの島唄~十五の春~

 簡単に言ってしまえば、離島特有の文化と習慣の中で生まれ育った少女が、大人への一歩を踏み出すために、家族やボーイフレンド、長年習ってきた伝統芸能、いろんなことに心の整理をつけていく成長物語という感じでしょうか。早い時期から自立を求められるこの島独自の環境、或いは家族が次々に家を出ていき家のことも自分でこなしていかなければいけなかった家庭事情、そんなこともあって、中学3年生としては非常に大人びた主人公。思春期真っただ中で、普通なら親に対して「うぜー」「うるせー」とか煙たがっているような年齢なのに、自分のこと以上に家族のことを心配している姿には感心してしまいます。島中のみんながお互いに知っていて家族のようだという環境も一役買っているのかもしれません。南大東島の開放的な風景と人々の心と重なり、とても温かい映画であったと思います。良かったです。早織は三吉彩花演じる主人公の姉役での出演。

 

4 ユリゴコロ

人を殺さずにはいられない性癖を自覚しながらも止められず、そのことを自らに対し恨み続ける女。そして彼女の息子はその血のつながりに対し強烈な怒りを感じ、そしてそれを理由に自らも殺人を犯さそうと暴走。そしてその暴走を止めるのがまた母親ということで、その悲しいサガを背負った親子の生き方を描いたドラマを重視した作品となっています。特にヒロインは連続殺人鬼ともいえる異常者といっても良い性癖を持っている人物なのですが、作品としてそこを責める視点はなく、むしろ彼女の自責自省の念があってもなおとめられない辛さにスポットを当てているのが、なんといってもこの作品の特徴であり肝ともいえるでしょう。

 

 

5 キセキ あの日のソビト

有名な音楽グループを題材に描いたということで、ある意味有名な話を映画にするという点で苦労はあったことが想像されます。大学受験勉強の中での進路変更、兄の挫折と方向転換、そして父親との確執といった、デビュー以前のエピソードに重きを置いた構成となっており、そのあたりはやや意外でした。音楽というものをあまりに低く遊びとしか思わない父親の態度は、観ていてかなり不快ではありましたし、その父親にすべて反発し自分の夢を追いかけ続けながらも時代に要求される音楽を作れず挫折した兄にも複雑な気持ちを抱いたのも事実です。一方で親の意向を受け入れながらも、音楽での名声も手に入れた弟は、ある意味器用に要領よく生きているなとも感じました。音楽を続けながら歯科医もしているということは周知の事実でありますし、実は本当に知りたかったのは、顔を隠して音楽を続けながら、歯科医をちゃんとしている、そのバランスのとり方、どう生活しているのか、間我からは気づかれていないのか、そんなところを実は興味本位で知りたかったなあという思いがあったので、多少拍子抜けの部分はなくもないですが、青春音楽映画はなかなかはずれが少なく、そういった意味ではこの映画でも音楽の力は十分に実感することが出来ました。早織は一家の長女役。

 

6 舞妓Haaaan!!!

かなりハイテンションなコメディで、ときどき置いていかれそうになりながらも、さすがクドカン。笑いどころをふんだんに盛り込んだ楽しい作品に仕上げました。かなり現実離れしたバカバカしいお話で、当然出てくるキャラクターにもまともな者はほとんどいません。完全に独自の世界を作りこみながらも、その中でもわかりやすいギャグをつなぎ合わせ、マニアックに行ってしまいがちな所を、大衆マス向けにまとめあげたところはさすがです。さらに、この主役は阿部サダヲでなければ、なかなかこなせなかったでしょう。かなり特異なキャラクターで、面白かわいいのから気持ち悪いへ変わるギリギリのラインを、上手に越えないように保っていたように思います。そして主役ばかりでなく、取り囲むキャラクターも、ほとんどが「こんなやついるか?」の世界なのですが、それがまた、こんな人が実際にいたら楽しいだろうなと思わせる味のある人物ばかり。頭を空っぽにして2時間バカバカしくも楽しい世界に浸ってみるにはいい映画だと思いました。早織も舞妓さんを演じています。

 

7 エクレール・お菓子放浪記

多くのシーンにおいて、演出の不自然さが気になりました。アキオ少年のいかにも作ったような表情、そして「間」、ばあちゃんのあまりに極端な言動とその裏に隠された本音の不自然さ、再会のシーンは挙げるのも億劫なほどすべてに「変」だらけ。さらにいうと、脚本的にも突き詰めていくと納得いかない細部が多すぎです。揚げ足取りになるので、いちいち列挙するのはやめておきますが、説明が足りず腑に落ちない設定が目立ちましたね。ただ、それでも話としては悪い話ではないし、大変な時代だからこその人の温かさ・優しさが伝わるところも多く、もう少しきちんと映画を作れる人が携わったら、もっとちゃんと伝わる映画になったと思うと残念です。早織は先生役。

 

8 百円の恋

安藤サクラはもはや大御所の貫禄。引きこもり時期のゆるみにゆるんだ体型と、ボクシングで絞った体型と役作りも見事。ほんとうにどうしようもないプー太郎に見えてきますし、観ている者に嫌悪感を抱かせる仕草もさすが。そんなプー太郎が一歩前へ踏み出す映画として、ユーモアをたくさん折り込んでの作品は、芸達者に支えられて楽しむことが出来ました。出てくるのがみんなダメな人間ばかりなのですが、どこか愛おしくもあり。ボクシングの結果も、また一子らしいといったところでしょうか。安藤サクラ演じる主人公の妹役で早織は出演。

 

9 南極料理人

極寒の地で任務を果たす男たち、その日々を、良いところも悪いところも素直に描き出したユーモラスで優しい作品になっていますね。お金も使わない、口うるさい家族もいない、世間から遠く隔絶されたそんな静かでのんびりした雰囲気を、沈まない太陽の下に描く序盤は、ほんわかのんびりムード。自由を満喫する隊員たちの様子にうらやましく思えたりもしてきます。しかし太陽が昇らなくなる季節の中で描く中盤は、一転極地での不自由さに正気を失いかける隊員たちを描き、そこでの生活の辛さ・厳しさというものが強調されてきます。そして終盤は、そんな気楽さも厳しさも乗り越えて、一緒に過ごした仲間達や、離れて暮らす家族たちとの結びつきを強くしていく様子が温かく描かれ、優しい気持ちで観終わることきができます。これといった大きな事件が起きるわけでもなく、起承転結がきちんとあるわけでもなく、映画にするにはやや難しそうな題材ではありましたが、そこに行ったものにしかわからないような彼らの暮らしぶりを垣間見ることができ、とても興味深く観ることができました。KDDインマルサットオペレーターの清水さん役の早織さん。

 

 

10 天使

なかなか良いではないですか。可愛らしくてあったかい作品になっています。深田恭子にセリフを喋らせなかったのがやはりポイントでしょう。天使の雰囲気にはこれ以上ピッタリはまる女優さんはいないわけで、無邪気に悪戯している様子はまるで本物の天使のようです。けっして演技の上手な人ではないので普通の役は難しいですが、こうした普通でないへんてこりんで「いっちゃっている」感のある役柄には存在感を発揮します。無邪気に遊んでいるようで、あちこちに緩やかな幸せをプレゼントしていくというこの作品、優しい気持ちになれました。いじめられる中学生を早織が演じています。