●科学者・物理学者映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

科学者・物理学者映画 ベスト10

 

1 容疑者Xの献身

ミステリー映画としても、恋愛ドラマとしても成立させ、被害者や加害者、或いその家族の苦悩を描き出す東野作品の良さがきちんと出せていたのではないでしょうか。そして、その苦悩のドラマにリアリティをもたらせていたのが堤真一ということになるでしょう。今更改めて述べることでもないのでしょうが、堤真一はやはり「上手い」です。松雪演じる隣の奥様に向かう愛情が、狂気と正気、理性と感情ギリギリのところから狂気と感情に転んでしまう様子を、絶妙な表情と佇まいで表現してくれています。ストーカーと本物の愛情、表裏一体の微妙な心理、さすがといったところです。福山雅治演じる主人公が物理学者。

容疑者Xの献身

 

2 博士と彼女のセオリー  

ホーキング博士と彼を支えたジェーンの長い年月の間の紆余曲折を描いたドラマになっています。2年と言われた余命が未だ存命の博士。その裏には彼を支え続け、頑張り続けた夫人の存在があったわけです。しかしながら一人で頑張り続けることには限界があり、聖人君子ではない女性としての部分を埋めることは出来なかったのでしょう。最後の字幕で二人はいい関係を続けているということなので、安心しました。作り話でないだけに、今まで知らなかった博士の生きる過程を興味深く拝観することができました。

 

3 夏への扉

海外の小説が原作ということで、ストーリーとして面白く、ついつい引き込まれてしまいました。話のテンポが速く、また悪役と味方が明確になっているので、時間のパラドックスを利用した結構複雑な話ではあるのですが、最初から最後まで面白く観ることができました。もちろんこの手の話では、つつくと穴が必ずあるもので、ラストの段階でもうひとつの冷凍睡眠にはいっているはずのもう一人の自分の存在がどうなっているのか、気にはなることころでしたが、私がよく理解していないだけかもしれません。とにかく主人公への協力者のキャラクターがみんないい人で、その点で安心感をもって観られたのも大きかったです。

 

4 博士の異常な愛情 または如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか

実にシュール。題名からしてかなり強烈なのですが、核爆発という真剣且つ重大な問題を茶化しながら辛辣な語り口で問い掛けているのがこの映画。茶化しているといっても、劇中の人物たちはいたって真剣。笑わそうとふざけているところは微塵もない。それだけにシュールなのでありますし、ある意味決して現実的でないと笑って観られるような作品でもないのです。特にこの時代における冷戦の問題は深刻で現実的な問題であっただけに、ありそうでなさそうでそのあたりの微妙な意識もこのブラックコメディの価値観に影響しているともいえるでしょう。ラストの歌がまたブラック。そして邦題の誤訳だか意訳がすごい。

 

5 クリエイター

変わり者の科学者と若者たちとの一風変わった交流を描く作品です。最初は騙されて助手にされてしまった大学生、そこに加わった若い女性がなぜか教授と恋仲に。青年の恋愛模様も加わり、研究とは別に普通の青春模様も描かれていきます。そして終盤は植物状態に陥り、医師からもあきらめるよう促されるほどの状態を、青年の熱意が奇跡を起こすという展開に。まさに最後に愛は勝つ、ですね。最後はほっこりと暖かな気持ちになる作品でした。

 

6 キュリー夫妻・その愛と情熱

伝記ものではありますが会話も人物達もみなコミカルで、見ていて微笑ましい気持ちになります。学区長や校長、同僚たちとの掛け合いがしゃれていました。そしてイザベル・ユペールがマリー役を楽しそうに演じているのがいいですね。

 

7 世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す

1956年制作ですが、ちゃちな宇宙人の姿はともかくとして、UFOに対する当時の一般的な感覚がここに現れているように思います。宇宙人による典型的な地球襲撃映画の展開ではありますが、より科学的にみせることで、リアリティを与えようとしている意欲は感じました。映像技術の未熟さは否定できないものの、それ以上に積極的な特撮シーンの多用により、娯楽作品として楽しめるものになっています。

 

8 科捜研の女 劇場版

テレビを観ていなくてもストーリー的には問題はないのですが、顔見せしているキャストとの関係性が分からないので、その点で面白みは減じているようには思いました。やっていることはわりと無茶苦茶で、特殊な性質の薬品とか、素人が清水寺から飛び降りるとか、劇場版だからと気張ったのでしょうか。SFチック、アクションチックな演出や設定で、逆にリアルを感じられなく、興ざめしてしまった分はありました。

 

9 ジュブナイル

子供も大人も楽しめる好感の持てる物語に仕上がっています。SF映画にノスタルジックなエッセンスを注入したような雰囲気の映画で、子供時代の一夏の冒険物語と淡い恋が、どこか懐かしい感覚にさせられます。香取慎吾も酒井美紀もいいお兄さん、お姉さんを演じていますし、ちょい役で知っているタレントの顔がところどころ出てきて、サービスもいっぱい。前半はE.T.の話にも似た展開、それがスターウォーズになって、最後は青春映画っぽい雰囲気まで、といろんな要素を詰めこんだ娯楽作でした。

ジュブナイル

 

10 外套と短剣  

戦中に原爆開発のために科学者を囲うナチスと、奪回のためにスパイに扮した科学者の活躍。プラスしてロマンスの要素も充分詰めこみ、目を離せません。ただその分サスペンスが散漫になってしまったのがちょっと惜しいところ。

外套と短剣