●森永悠希 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

森永悠希 出演映画 ベスト10

 

子役から活躍しているパイプレイヤーです。

 

1 カノジョは嘘を愛しすぎてる

まずはこの映画のヒロインとして、人気歌手に演技させるのでもなく、歌の歌える女優に歌わせるのでなく、ましてや別の映画で佐藤健がやった究極の音消しで誤魔化すでもなく、この映画に何よりも聴く者を惹きつける歌唱力と歌声を持った新人を抜擢したことが、結果的に大成功に繋がったといえるでしょう。既存の歌手ではこの初々しさは出せないでしょうし、ちょっと上手いぐらいの女優でも、お茶を濁すぐらいにしかならなかったでしょう。さらに作品内に使われる楽曲についても、きちんとこの作品用に、一定以上のクオリティをもったものを作ってきたので、音楽映画としても説得力のあるものになりました。コミック原作らしく、登場人物のキャラクターも明確で分かりやすく、敵味方がはっきりしているので、感情移入もしやすい構図。映像的にも奇麗に撮影されていて、総じて期待を大きく上回る出来映えです。まっすぐに秋を思う理子と、色色なしがらみの中で「嘘」をつかざるを得ない秋、二人の心情を思うと、観ている方も切ない気持ちになってしまいました。良かったです。主人公が組んでいたユニットのメンバーの一人が森永悠希。

 

2 ちはやふる 下の句

続編も決まったということで、内容も完結編という感じではなく、恋もかるたも何一つゴールインしていないながらも、5人が一旦はバラバラになりかけながらも、最後にはチームとして一つになっていく様子は、青春映画に相応しい流れだったと思います。映画としては本来なら盛り上がるはずの団体戦の結末や、個人戦での若宮や太一の結果など端折るところを端折ってまでも、そこに焦点を当てたという意図は、全体の流れから理解することはできました。ただやはり勝ちにしろ負けにしろ、やはり結果はきちんと描いてほしかったという思いはあります。それと3人の三角関係もほとんど動きがなかったですからね。勉強一筋だったかるた部員を森永悠希が演じています。

 

 

3 ちはやふる 結び

一生懸命している姿が素敵に伝わってきて、観ていて熱くなるものがあります。キャラクターがそれぞれ立っていて、特に女性のキャラクターはそれぞれが個性的で、演者もいい味を出していて、ついつい引き込まれてしまいます。広瀬すずはもちろん、おっとりと包み込む上白石萌音、終盤に顔を出す松岡茉優、今回から登場の優希美青、敵役の清原果那と、みんないい表情をみせています。一方男どもは今回やや後ろに隠れてしまった感じで、野村周平はひとりでもんもんと悩んではいるものの、その中身がいまひとつ伝わってきませんし、新田真剣佑はすっかり丸くなってしまって、過去作ほどの存在感はありません。ただそれでも、かるたに熱中する青春模様、全国の頂点を目指して貴重な時間を費やす姿は、あらためていいものだと思わされ、こうした打ち込めるものに出会った彼らがほんとうに羨ましくなってしまうのです。恋愛模様にもう少し動きがあるとより楽しかったのですが、そのあたりは原作にくらべて、やんわりとさせてしまったところは、主軸をそちらに置きたくはなかったということでしょうか。

 

4 青の帰り道

楽しかった青春時代も終わりを迎え、仲良しグループ男女七人(そのうちの一人が森永悠希)も、それぞれがそれぞれの道を歩き始める中、理想と現実の狭間でもがき、悩み、さまよう姿を描いた青春群像ドラマです。早々と家庭を持つ者、夢に向かって進みだす者、どこにも進めずに立ち止まってしまう者、どれも別の人生のはずなのに、周りと比べてはまた焦ったり、迷ったり。いつもお世話になっております。いつまでも仲良しでいられるはずもなく、進んでいるものにとっては、毎日が自分のことで精いっぱい。一方で前に進めずに止まっている者にとっては、新しい世界がない分、いつまでも昔の仲良したちに寄りかかってしまう。そんな思いのすれ違いから悲劇は起こり、その悲劇を引きずることで、進んでいた者も後戻りを余儀なくされたり。残された若者たちがそんな中でもなんとか生きていこうという繊細な姿を丁寧に描く中で、改めて生きるということは簡単ではなく、みんなそれぞれの人生を一生懸命生きているんだ、そんなことを改めて認識させられたような作品でした。

 

5 ちはやふる 上の句

分かりやすくて感情移入しやすい青春コメディとして楽しく観ることができました。競技かるたというものを分かりやすく説明しながら、それがきちんと伏線になっていて、構成はかなり丁寧。濃いキャラクターを敵も味方も含めてきっちり配置して、登場人物の役割はきちんとしています。そこにヒロインを巡る二人の男子の秘めた恋心をクローズアップさせることで、試合の行方と恋の行方の両方を楽しめるという仕組み。なんといっても広瀬すずが魅力的。二人の男の子が思いを抱くのも納得。そして今最も旬な10代女優というのも納得。高校の部活としてはニッチな世界で青春を過ごす彼らの続きもぜひ観たくなる「上の句」でした。

 

6 あさひなぐ

女性グループのアイドル映画と部活ものの青春映画との相性はいいようで、今作もそれぞれの個性を生かしながら、友情の深まりとチームとしての強くなる様子を、うまくまとめていたと思います。顧問の先生の描写が演出としてはやや浮きすぎていて、リアリティの感じられないものにはなっていましたが、女性ばかりの部活の中で、完全にエースひとりに依存していた中から脱却して強くなろうとする姿は好感の持てるものでした。主人公以外のメンバーの白石、桜井、松村、伊藤のキャラクターがそれぞれの個性にもはまり、キャストの選抜もうまくいったのではないでしょうか。恋愛要素はほとんどなく、部活第一の青春には観ていて応援したくなるものです。主人公の同級生役で森永悠希は出演。

 

7 しゃべれども しゃべれども

国分太一がかなり頑張っていましたね。おそらく落語家という役を受けた時点でかなりの覚悟をしていたのでしょうし、訓練も重ねたことでしょう。最後の高座でのシーンはなかなかさまになっていました。しかしそれ以上に目立っていたのは子役の男の子。森永悠希君というようですが、関西弁で大人顔負けに言葉を操り、それでいて愛嬌があって、この映画にとって重要な役どころを上手に演じていました。さて、映画の内容の方ですが、落語という題材にふさわしく、笑いあり涙ありの人情味あふれる作品に仕上がっています。全体としてはとても観やすいですし、落語に興味がない者でも充分に楽しめる親切な作り方がされています。ただ、せっかく色んな悩みを持った人間が集まってきているのに、その悩みの部分の描き方が浅くなっているのは残念です。時間的制限もあり、また落語の部分を重点的に描こうとすると、それ以外の部分が削られてしまうのは仕方ないかもしれませんが、それぞれが会話に対する悩みを感じているその内面が、あまり伝わってこなかったのは惜しいところ。興味のない落語にどうして取り組んでみようと思ったのか、そのあたりの説得力がもう少しうまく出せているとなお良かったとは思います。またラストシーンも、とってつけたようでいまひとつまとめ方がうまくありませんでした。個人的には、松重豊演じる口下手な野球解説者が活躍する場面を見たかったです。森永悠希演じるお調子者のキャラクターがはまっていました。

 

 

8 ぐらんぶる

主演のふたりはとにかく裸だらけで、受ける俳優を見つけるのは大変だったでしょう。離島の大学、従妹姉妹との同居、授業にもろくにいかないでダイビング三昧と、まあリゾートのような大学で、いったい何を学びに来たのでしょうというのは野暮という話。与田ちゃんがとにかくペットのように可愛くて、ほぼそれがすべて。森永悠希はモテない男役。

 

9 小さな恋のうた

はじまって間もなくいきなりギターのメンバーが亡くなり、しかもボーカルが記憶喪失になって、どうなることやらと思いましたが、死んだギターの幻影(?)が記憶を取り戻させ、実際にはここから本当の物語が始まるわけでした。記憶喪失の中死んだ仲間の幻影と話すシーンはあとから思うと、やや異質な時間ではありましたが、その後は沖縄特有の米軍基地と地元の人々との関係を織り込みながら、亡くなった兄、友人のためにバンドに精を出す高校生たちの青春を描く好感の持てる話になっていました。それぞれの両親も登場し、将来についての話題もきちんと触れ、特に沖縄ならではの考え方なども垣間見られ、恋愛や遊びでちゃらちゃらしているような青春とは違った魅力の作品に仕上がり、さわやかな気持ちで観終わることができました。バンドのドラム役が森永悠希。

 

10 羊と鋼の森

ピアノの調律師というマイナーな職業にスポットを当て、主人公の成長を丁寧に描いた作品と言ってしまえば、それに尽きるのですが、映画としてはいささか退屈な仕上がりになってしまったのは残念。一般にはなじみのない職業だけに、その説明的な描写も多く盛り込まれてはいましたが、それってけっして面白いところではないため、必要以上に長くなってしまったかもしれません。山崎賢人のシリアスな演技もいまひとつの出来で、その点でもマイナス。