●小さい人の映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

小さい人の映画 ベスト10

 

1 ホビット 思いがけない冒険(ロード・オブ・ザ・リング、ホビットシリーズ)

圧倒的なスケール感のある、そして夢の膨らむ映像に完全に惹きつけられてしまいました。旅に出るまでのプロローグはやや緩慢だったものの、出発してからはスピード感もアップし、次から次へと訪れる危機の数々に、息をつく間もないほど。映像で作り出す世界も圧巻で、想像を超える楽しさ。突然起き上がって殴り合いを始める岩の怪物は面白かったですし、わんさか集まる不気味だけれども愛嬌のある敵たち姿、そしてオアシスのような村の背景…。彼らを助けた鳥たちには、そこで下ろすなら、山まで連れて行ってあげろよ、或いは最初から乗せてあげればよかったじゃないかと言ってあげたくはなりましたが、総じて今後に期待を抱かせる今作でした。

ホビット思いがけない冒険

 

2 フランキー・スターライト 世界で一番素敵な恋

小人症のフランキーの子供時代の境遇と母親との暮らし、それに小説家としてデビューした現在をからめながら、最後は再会した女性との結婚までを描き、素敵なロマンスでハッピーエンドとなる素敵な映画でした。

 

3 借りぐらしのアリエッティ

おとなしいけれどジブリらしい人と人との繋がりを大事にする好感の持てる作品になっています。樹木希林が声優を務めるハルさんの憎たらしさといったら。やはり上手です。そして実際に小人が暮らしているのではないか、ちょっとそんな気になったりしもしました。

 

4 ミクロキッズ

全体的にコミカルに展開していて,まとまりもよく、見やすい作品になっています。SFXは時代的なこともあり、今から観ると違和感を覚えないではないですが,虫やら植物やら煙草、水、機械といった小道具が上手に使われていて、特に友達の男の子が芝刈機を使うシーンは伏線もはられていていて可笑しかったです。また発明家の父親のキャラクターはボケを一手に引き受け、宙吊りで芝生を探しまわるシーンは傑作。子供はもちろん、大人でも充分に観賞に耐えられるでしょう。

 

5 白雪姫と鏡の女王

ジュリア・ロバーツは悪い魔女が実にはまりますよね。大きな口といい、尖った顎といい…。中心となる悪役がこれだけの存在感をどしっと見せてくれれば、周りは安心して自分の役割に集中できるでしょうね。アラフィフに差し掛かる彼女の今後の方向性の一つが見えてきたような気もしました。作品的には概ね安心して観られる大人のためのおとぎ話になっていたと思います。いや、実はこれ、内容的には子供もターゲットにしているのかなとも感じたのですが、セリフを考えると、子供対象とは言えないのですよね。だとすると、もう少し毒がきつい方が、より面白味が出たのかなと、その点では少し物足りなさはあります。ただ気楽に観られて、時間つぶしには適当な映画でした。白雪姫なので当然小人は必須。

 

6 ミクロの決死圏 

1966年当時としては特撮技術はがんばっていたのでしょう、小さくなって体内に入って治療するという奇想天外の話を、スリル満点のSF娯楽アドベンチャーとして作り上げたのは恐れ入るところです。ばかばかしくも、登場人物の必死の行動に、ついつい夢中になってしまうような力がある作品でした。

 

7 アントマン&ワスプ(アントマン)

軽妙で手堅い続編となっています。大きくなったり小さくなったり、思わぬところでうまくいかなくなるアントマンの困り具合がくすりと笑いを誘い、アクションメインのストーリーに色合いをつけています。ラボを狙う犯罪グループのメンバーや、主人公を見張るFBIもどこか憎めないキャラクターで、穏やかな気持ちで安心して観られるのもいいです。そしてなんといってもマイケル・ダグラスやミシェル・ファイファー、ローレンス・フィッシュバーンなどの名優たちがちゃんとした役で出演しているのも見どころ。気楽に楽しめる作品です。

 

8 ダウンサイズ

人間の体を小さくしてしまえば出すゴミも減るし、必要な食料も減る。住む場所も狭くて済むから、環境にもいいはずだという突拍子もないアイディア一発でつくった作品。奇想天外な設定で興味をひきつけながら、環境問題や貧富の格差の問題にもチクリと風刺を込め、作り手の意欲が感じられる内容で、特に前半の展開には思わず引き込まれてしまいました。夫婦ともにダウンサイズを望みながらも、直前で片方がとりやめてしまい、別れを余儀なくされるなど、実際にこんなことができるようになった場合に起こりそうな問題も入れ込んで、そのあたりは面白く作られています。もっとも、ダウンサイズをするのに処置する人間が必要ですし、食料にしても普通の人間が普通の人間用に作ったものから小人用に分けるから、安くて済むわけで、人類全員が小人になるなんてことは不可能。そのあたりの突っ込みどころは目をつむっているところはありますが、仕方ないでしょうか。ダウンサイズの悪用の危険も指摘しながら、ダウンサイズが万能ではないことは断りをいれています。ただダウンサイズというアイディアの面白さが、後半になると自然環境破壊からの生き残りや、小さくなっても貧しい人は貧しいままである貧富の格差が主題となり、上映時間もやや間延びしてしまったのは残念でした。

 

9 サイモン・バーチ

主人公二人の繊細で瑞々しい演技が光るのはもちろんのこと、二人を暖かく見守るオリヴァー・プラットの存在が作品にぬくもりを与えていて良い感じ。クリスマスの寸劇の崩壊シーンは思わず笑ってしまうほど可笑しいし、だけれども最後はしっとり泣かす構成も悪くないです。涙の中にもユーモアを散りばめた(女教師なんかはもろその役目)演出で、好感の持てる作品になっていました。

 

10 インナースペース

1987年の映画ですが、この手のSF映画は今見るとアイディア的な古さを感じてしまうところはあります。小さくなって体内に入るという子供だましの設定に思えますが、映画自体が全体にファミリー向けに描いているようなところもあるので、そうしてみれば仕方ないかもしれないですね。ただそれでも物足りない映画ではありました。