●ジャイモ・フンスー 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

ジャイモン・フンスー 出演映画 ベスト10

 

1 ブラッド・ダイヤモンド

重いメッセージの込められた濃密な社会派ドラマとして、見応えのある一級の娯楽サスペンスとして、双方を両立させた実に力のある作品でした。社会派映画としては、アフリカが長い間抱えている問題点をわかり易く浮き彫りにさせ、観ている者にも強く訴えかけてきます。先進国の人々の贅沢によって利権争いが生じ、その産物として罪のない多くの人々が家や家族や命までも失っている現実を突きつけ、我々に問題をただ認識させるだけではなく、あなた自身の問題でもあるのですよと、答えを迫ってくるのです。買う人がいるからこそ、利権争いが生じるのであり、買う人がいなければお金にもならないのだと。多くのアフリカの人々が命と引き換えにしてまで、その1粒のダイヤモンドを買いますか?との問いかけは、かなり強烈に発信されてきます。他人事ではないのです。我々、多くのアフリカの人々が難民となり、人間らしい生活が送られていないということは聞いても、それが直接自分たちの行動のせいだと考えることはほとんどないでしょう。しかし、こうして実は私たちの態度にこそ問題が潜んでいるということを突きつけられると、正直なところショックを受けました。そういった意味で、この作品が作られた意味は大きかったと思います。一方で、そうした重いメッセージを訴えかけながらも、サスペンスとしても一級のものに仕上げてきています。いくらメッセージを込めても、多くの人に観てもらえなければ仕方ないわけで、そういったことからしても、娯楽作としても成功させることがこの作品の命題でもあったのでしょう。ディカプリオの相手役の地元漁師という大役をジャイモン・フンスーガツトメテイマス。

 

2 アイランド

娯楽大作としてはお腹いっぱいになれる作品。展開も分かりやすく、主演にスターを使い、近未来を舞台としたSFの中にサスペンスあり、アクションあり、ヒューマニズムあり、社会性あり、そして最後はロマンスもありとあらゆる要素を詰め込み、最後まで飽きさせられませんでした。クローンというテーマは最近時々映画の中でみられるようにはなっていますが、クローンが主役となってクローン側の立場から描かれている作品は当時まだあまりなかったように思います。大作初出演となったスカーレット・ヨハンソンもアクションで頑張っています。細かいところを突っつけば、何も知らないはずのクローンがへんなことを知っていたりと矛盾はないわけではないが、楽しかったから目を瞑ろうと思います。

 

3 クワイエット・プレイス 破られた沈黙

2作目の方が面白かったです。とにかく一家の女の子の勇敢さが素晴らしい。エイリアンたちが嫌う音を、ラジオの放送に流すことで、みんなを助けようと、母親にも内緒で一人で出かけようとする姿勢には感服します。演じている女の子の顔がまたキリッとしていていいのですよね。目の前にエイリアンが襲ってきても、落ち着いて対処するのは、大人でも難しいこと。そして彼女の活躍で大勢が助けられることになるわけで、とにかくカッコよかったです。それとは別に、足を痛めて留まる男の子が、空気が薄い密室の中で、赤ん坊と自分の両方の命をつなぎとめようと必死になる姿もまた健気で、ホラー映画ながら、心を打たれるものがありました。逃げた人々が集まる島の長をジャイモン・フンスーが演じています。

 

4 ワイルド・スピード SKY MISSION 

息をつく間もないというのはこういうことなのでしょう。ストーリーどうこうを言わせないほど切れ目のない激しいアクションが続き、しかも見せ場見せ場の連続。シリーズのラストを飾るには相応しい迫力とスケールの作品に仕上がっています。圧巻でした。崖を落下していくバスからなんとか逃げ推せたシーンや、高層ビルから隣の高層ビルへ車ごと飛び移るシーンなどは、どうやって映したのかと思うような凄いシーンで、まだ続くのかまだ続くのかと、もうとにかくお腹いっぱい。そしてシリーズをしめくくる最後のシーンは、過去の映像もフラッシュバックさせながら懐かしさを誘い、そして最後にポールを悼む文字。最後まで心憎い演出で、シリーズのファンにはたまらないものになったでしょう。とにかく回を追うごとに話題性が高くなっていったという稀有なシリーズ。最後は少しさびしさを感じました。民間軍事組織のリーダーをシャイモン・フンスーが演じています。

 

5 サハラに舞う羽根

なかなかスケール感のあるドラマに仕上がっています。ハリーとジャックとエスネの友情と愛情の三角関係に加え、謎多きアフリカ人とハリーとの関係が重厚さを増しています。そして戦闘シーンもなかなか迫力があり、全体として娯楽作としても耐えられるものにはなっていました。ただし、3人の心の描き方がいまひとつ突っ込みが足りず、表面的な形だけを追ってしまっているようなところがあることは否めないでしょう。ジャイモン・フンスーは凄腕の傭兵役。

 

6 イン・アメリカ/三つの小さな願いごと

地味な映画なのですが、貧しく苦難を抱えながらも、そして多少のぶつかり合いはあっても、家族4人が互いに支えながら生きている様が見ていて暖かい気持ちになるそんな作品です。同じアパート暮らしのアーティストであるマテオの存在が特に後半において重要になってきて、人との繋がりの大事さも感じさせられます。けっして楽しい映画でもないし、派手な感動を呼ぶシーンがあるわけでもないですが、不思議とどこか元気にさせてくれるのでした。主人公親子と仲良くなるアーティストを演じるのがジャイモン・フンスー。

 

7 テンペスト

突飛な設定、自由な演技、独特の感性の美術と、かなり「濃い」シェイクスピア劇ではありますが、フェリシティ・ジョーンズの純真無垢で透き通るような容貌が結構リアリティがあって、ついつい引き込まれてしまいました。キャストも芸達者な俳優を集めたなかなか豪華なメンバーで、一見馬鹿馬鹿しい魔術やふざけたような演技も、不思議に高尚なものに見えてきます。目論見通りにいったときのしめしめ感がもう少し強めに表現されても良かったとは思いますが、それなりに面白く観られました。

 

8 エラゴン 遺志を継ぐ者

良い点は時間が2時間を切る時間であること。あの作品みたいに3時間もの長さだと、どうしても疲れてしまいますが、この作品ではコンパクトにまとめ、余分なものを排除してテンポ良くスピーディに進行してくれます。次はどうなるんだろうと思うと、あっという間に次の場面に移ってくれるので、じれったさはありません。しかし一方で、逆にそのコンパクトさがこの映画の欠点であるともいえます。とにかく「ため」がなく、わりとあっさり物事が片付いていくので、手に汗握って展開を見守るというシーンがほとんどないのです。ひとつひとつあげるとネタバレになってしまいますので書くのは避けますが、「助かるかな、どうかなあ」とか「成功するかな、うまくいくかな」とか、ワクワクドキドキする暇もなく次の場面では結果がすんなり見えてしまうので、ところどころ拍子抜けしてしまうところもありました。

 

 

9 アミスタッド

意気込みだけは伝わってくる渾身のスピルバーグ意欲作なのですが、ショッキングなシーンもわざと見せ付けることによって問題の大きさを知らせしめようとしているように感じられて、観ていて少々引き気味に。奴隷船で運ばれた屈強な男の役でジャイモン・フンスーは出演。

 

10 キャプテン・マーベル

ブリー・ラーソンが今までにないイメージに挑戦、本格的なアクションムービー。

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