●安田成美 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

安田成美 出演映画 ベスト10

 

1 ラストソング

同じバンドの中でプロとして選ばれのし上がっていく後輩に対し、選ばれることなく夢に届かなかった人一倍プライトの高い先輩、対照的な二人を中心に、音楽界で成功を掴む者とそうでない者の陰影を描く青春音楽映画の傑作です。DVD化されていないのがとても残念な作品です。いろいろと事情はあるのでしょうが…。本木雅弘と吉岡秀隆が対照的な二人を好演。安田成美はラジオ局の社員役で出演。

 

2 Fukushima50 フクシマフィフティ

この出来事を後世に伝え、二度と同じことが起きないように伝えていく…そういった意味でこの作品を映像化するということは大きな意義があると思います。目に見える形にしていくことで、語り手がいなくなっても残っていくというもの。作品はその発生から収束までを、緊張感をもって伝え、現場で対処に当たった人々の強い思いがしっかりと伝わってくるものでした。日本を破滅させてはいけないという使命感、命とひきかえになってもいいというくらいの必死の覚悟がひしひしと響き、頭が下がる思いでした。一方で現場から離れたところから命令をするだけの東京本部、空気を読めずにほぼ邪魔してばかりの官邸は、この作品の中では対立する敵役のような方で描かれていて、そのおかげもあって、映画としてもシンプルに観やすいものにもなっていました。安田成美も職員の一人として出演。

 

3 時をかける少女

どうしてもハードルが高くなってしまう部分はありますが、これはこれで良く作られていたと思います。最後にバスを追いかけるシーンは、結構グッとくるものがありました。仲里依紗は、この作品ではあまり役を作りこまないで、自然体でさりげなく演じていたのも奏功していたのではないでしょうか。飛んだ先の過去での出来事は、過去の肉親や知人と会ったりと、そのあたりは定番のメニュー。わりと淡々と進んだ印象です。それよりもむしろ1974年の雰囲気を出すための小道具に凝っていたところが強く印象に残りました。部屋のポスターなどに注意して見ると、なかなか興味深いものが貼られたりしていましたし、映画ファンにとっては、ニャッとしてしまいそうなものもいくつかありましたね。安田成美は主人公の母親を演じています。

 

4 最後の忠臣蔵

まとまりの良い作品だったと思います。展開自体は原作を知らなくてもほぼ先の読めるもので、その部分での緊張感というものはなかったのですが、話題性よりも身をとったキャスティングで、メリハリもきいて実にしまりのあるものになっていたと思います。ルックスで選んだという桜庭ななみも、その意図に納得の、日本人らしい品のある佇まいで撮れていて、作品になじんでいたと思います。こういう後日談があったとしても面白いと、興味深く観られました。桜庭ななみ演じる大石内蔵助の隠し子を育てた女性を安田成美が演じています。

 

5 すばらしき世界

この主人公は13年間刑務所にいたわけで、その間の変化には戸惑いもあったことでしょう。もちろん一般人からすると、やくざのいない社会は安心安全で歓迎すべきことではあるのですで、一方で異なる形で悪事を働くものは必ず現れるもので、サラリーマンを恐喝したり、外国労働者をこき使ったり、やくざの目が光らなくなったことでのさばる輩に対し、何も言う者が現れないでは、結局は同じこと。仕事もない、保護もない、ただやくざを切り捨てるだけの社会に起きてくる矛盾を問題提起しながらも、更生を目指す元やくざ達にエールを送るような、そんなメッセージのようなものを感じる映画でした。役所広司演じるかつての妻が安田成美。

 

6 任侠ヘルパー

現在の社会の抱える問題を取り込みつつも、人情に訴えかけるこてこての日本的ドラマで、娯楽作としても手堅くまとめてきた印象です。テレビを観ていない者にとっては、一切笑いもとぼけることもない草なぎ剛のこの役は新鮮でしたし、映画単独としてもドラマ関係なく理解できる親切な作品でもあったと思います。部分部分の脚本については、無理があるなぁと思わされることも否定はできませんが、基本的な流れはオーソドックスで観る者を裏切らず、まじめに作られていたのではないでしょうか。安田成美は元極道者の娘役。

 

7  HOME 愛しの座敷わらし

家庭再生映画としては、きつい描写もあまりなく、素直に好感の持てる作品であったと思います。不倫しているでもなし、不良行為に走るでもなし、広大な土地と自然、そして人々との交流の中で少しずつ家族らしさを取り戻していく様子は、大人から子供までが観られる文部科学省推薦のようなすがすがしさ。そのきっかけを座敷童に任せてしまったのはちょっとずるい気はしますが、そういえば座敷童をメインに扱った映画はあまりなかったように思うので、この原作を取り上げたことは、語り継ぐという意味でも、意義のあるものだったかもしれませんね。チョイ役にまで大物を使うなど、結構ぜいたくな映画でもありました。一家のお母さんが安田成美。

 

8 歓喜の歌

全体としてはハートウォーミングで、それでいてところどころクスクスとできる、温かい人情味のあるコメディになっています。志の輔の落語が原作ということで、ところどころ「うまい」というようなネタもありながら、登場人物も多くてキャストもなかなか豪華、そういう意味では安心して観られる作品といっていいでしょう。年末のコーラスグループのダブルブッキングから始まる騒動、離婚寸前の家庭、遊びにお金をつぎ込んだつけと、多重苦ににっちもさっちもいかなくなってしまった小林薫演じる主人公の情けなさと適当さが、どこか微笑ましく、しかも部下たちものんびりした者ばかり。一方で元気のあるおばさんたちのパワー、そして終始笑顔を絶やさない安田成美(まるで女神様のようです、ほんとに)、なんとも賑やかな映画で、その点では楽しく観られました。

歓喜の歌

 

9 犬死にせしもの

井筒監督らしいバイオレンス満載の男の荒っぽさ満載の映画です。戦後直後というまだまだ世の中が混乱しながらも、勢いだっているような熱気であふれた空気感が、そのまま男の熱い戦いとドラマに繋がっているようでした。そこに映画初出演となる今井美樹の今では考えられないような思い切った演技に、初々しさ満点の安田成美が花を添えています。戦争体験があるだけに、死を恐れず戦いに明け暮れる男どもに、この時代ならではのものを感じました。安田成美はヒロイン役。

 

10 226

正しいと信じたこと、日本をよくしようと思ってしたこと、それらが自分たちの思うような結果を得られなかったときの、若き士官たちはいったい何を思っていたのか。教科書にも載る226事件のその後を通して、軍事国家下がそこで生きた人々に何をもたらしたのか、厳しすぎる悲劇を実直に描いた作品です。この事件の裏側を少しでも知ることができた、それだけでも意義のある作品でした。決起将校の一人の妻役で安田成美は出演。