●古舘寛治 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

古舘寛治 出演映画 ベスト10

 

静岡県民にとっては、某パチンコ店のCMに出ていた人が、

いつの間にかこんなにメジャーになって、っていう感じのパイプレイヤー。

 

1 トイレのピエタ

死を宣告された若者の映画は映画になりやすいのでしょう、この作品もその中の一人です。絵の才能を持ちながらも挫折し、目的なくアルバイト生活を送る中での突然の余命宣告。どこか現実感のないまま、出会った孤独な女子高生と、時々会ってはあてどない日々。しかし病院で出会った人々との交流の中で人間らしい温かみに触れ、そして最後に女子高生と会った後に流す涙が本当に切なくしみてきました。ここで初めて現実感を持ったのかもしれません。やめていた絵を最後に残そうと仕上げた絵が涙を誘います。

 

 

2 陽だまりの彼女

とにかく二人がきれいに撮れているというのが一番。こうしたラブ・ストーリーでは、恋する二人を奇麗に撮るということは重要なことだと思いますし、その部分でまずは成功といえるでしょう。特に上野樹里は、これまでのどの作品よりも奇麗に撮れていたと思います。これまでこの女優に見惚れるということはなかったのですが、今回はスクリーンに釘付けというシーンがしばしばありました。原作は読んだことがあるので、彼女の事情は「秘密」にはならなかったですが、読んでいなかったとしても、ある時点で気づいた方も多いかもしれませんね。結構伏線を張っていましたし。それでも気づいた時点で、なるほどそういうわけだったのかと思わせる要素も多くて、その意味では分かっていても楽しめる映画でした。映像だけでなく音楽のセンスもよく、うまくスクリーンに惹きつけながら、ファンタジーの世界に入り込ませてくれました。古舘寛治は医師役。

 

 

3 罪の声

実際のグリコ森永事件をモチーフにしているのはある年代以上の人にとっては明白ですが、事実がこんな風だったらという想像もしながら観るのは、またひとつの実話モチーフのフィクションの醍醐味かもしれません。登場人物も多く、過去の事件の真相を暴いていくストーリーはなかなかの見応えで、十分に堪能することができました。3億円強奪事件をモチーフにした作品は何本か生まれていますが、グリコ森永もそろそろこういった題材に扱われる事件になってきたのだと、時間の経過をまざまざと認識させられる思いはありました。また犯罪の一端を担わされることになった家族、ことにわけもわからず言われるままに従っただけの子供たちが、その後の人生で想像を絶するような負担を背負わされて生きていかなければならなかったということ、そしてそのことを35年経って初めて犯人の一人が知ったということをとってみても、やはり犯罪の重さというものを改めて認識させられるのでもありました。古舘寛治は新聞社のデスク役。

 

4 淵に立つ

なんとも重苦しい空気感に支配された作品です。町工場の社長(古舘寛治)と出所上がりの知人との間に過去に何かありそうなのは想像はついていましたし、後半にそれが明らかになると、やはりそうだったかという思いはありますが、一方で蛍が血みどろで倒れる直前に何があったのか、一番知りたいその部分が最後まで分からなかったのがもどこか、ひっかかったままで終わってしまいました。さらに溺れて意識を失った二人がその後どうなったのか、そこも敢えて見せっぱなしで終わってしまうのも、おそらく作り手の狙いだったのでしょう。それがゆえに、前述の独特の空気感に繋がったとも言えるでしょう。寂しいけれど、そこそこ仕事はありそうな小さな町工場という舞台、けっして広くないけれどちゃんとしたて工場に隣接した家。しかし8年という時間を飛ばして映されたそこには、潔癖症が激しい妻と、かつてよりむしろ口数の多くなった夫、そして喋ることも食べることもできなくなった変わり果てた娘の姿、そしてそこにやってきた典型的な好青年と、どうにもバランスの悪さといいますか、ちぐはぐな関係性が浮かび上がり、異様な匂いを醸し出すのです。すっきりしない感じが常に付きまとうドラマでした。

 

5 宮本から君へ

壮絶な愛、でした。まさに命がけ。恋人を巨漢の男に強姦され、その復讐のためにぶつかっていく男ですが、とにかく強い!最初はコテンパンにやっつけられてしまうのですが、それでもあきらめずに再度挑戦!冷静に考えればこれは犯罪ですので、警察に訴えるのが一番だとは思いますが、そういう選択肢は二人にはなかったみたいですね。冒頭でいきなり二人が恋人同士になってしまうので、そこまでの気持ちが盛り上がっていく過程はなく、はたして二人の気持ちの大きさは本物なのか、計りかねないところはあったのですが、少なくとも男側の気持ちのまっすぐさは伝わってきました。一方で感情の起伏の激しい女性は、本音なのか裏腹なのか、女心はなかなか読みにくいところもあるのですが、こういった役どころは蒼井優はさすがに上手です。ただし今作はかなり激しいベッドシーンもあり、ヒヤヒヤドキドキするところもあったのですが、最後は池松壮亮演じる男の気持ちの強さに、すべてを預ける気持ちになったのでしょう。元カレだったり、強姦犯人だったりと、いけすかない男ばかりが登場しますが、それでも揺るがない愛、恐れ入りました。主人公の働く古舘寛治は会社の部長さん役。

 

 

6 キツツキと雨

やっぱり役所広司のコメディセンスは抜群だと、改めて感心させられました。映画についてまったく知識がないのに、知らない間に映画の撮影にのめり込んでいく山の中に暮らす木こり。その木こりが真剣だからこそ、そこに生み出される独特のとぼけた空気感、それを生み出す絶妙の演技はさすがというしかないでしょう。この作品の持つ間合いというものを十分楽しませていただきました。それと同時に映画に対する愛情も感じられて、映画好きとしては、こういう作品には心地よさを覚えます。監督の成長とともに、撮影現場に流れる空気感も和んでいく様子がまた良かったです。古舘寛治はベテランの助監督役。

 

 

7 勝手にふるえてろ

妄想癖が激しく、10年前からの片想いの相手に固執して、新たな恋にはまったく目がいかないイタイ女性。そんな偏屈で変わり者のOL女子を松岡茉優が好演した一作。暗いし変わり者なんだけれども、観ている側からするとなんか助けてあげたくなってしまう不思議な魅力を持った主人公で、松岡茉優によりそれを見事にさらなる魅力づけに成功。同年代の「いけていない」と自覚する女子にとっては、結構共感したり、あるいは自分を映しているような気で嫌悪感を持ったり、そんなこともあるのではないでしょうか。最後の方になると、さらに妄想の激しさが明るみになるのですが、そんなところも含めて不思議な魅力の詰まった作品になっていました。釣り人の役で古舘寛治は登場。

 

8 ミツコ感覚

言ってしまえば不倫泥沼映画なのですが、古舘寛治演じる男性キャラクターがそれぞれ立って、なんともいえない不思議な空気感の映画になっています。本来ならもっとドロドロしたムードに包まれてもいいストーリーなのですが、どこか可笑しみを感じさせるのは、この監督の味わいなのでしょう。とにかく、チョイ役も含めて男どもがバカで適当でいい加減。でも憎めないんですよね。有名俳優がまったく出ていなくても、ついつい引き込まれてしまう個性的な作品でした。

 

9 友罪

過去に起こした自分の罪とどう向き合って、その後の人生を生きていくのか。あるいは身内が起こした罪をどこまで背負っていくべきなのか。そんなテーマのもと、かつて児童殺人を犯したあと名前を変えて更生の道を探る元殺人犯、いじめにあう友人を見捨てて自殺させてしまった元記者、東京に出てきたものの思うようにいかず流されるままにAV出演をしてしまった少女、息子が交通事故で幼い命を奪ったことで一家離散してしまったタクシー運転手。それぞれが罪を抱え、そしてこれからどう生きていくかを探りながらの群像劇は、非常に重たくのしかかってくるものがあります。そしてそれぞれが自分なりの答えを見つけ、あるいは見つけられず、この作品は多くの問いかけを残したまま、終わっていくのでした。山本美月演じる記者の上司を古舘寛治が演じています。

 

10 箱入り息子の恋

微笑ましいラブ・コメディです。二人の状況設定は、ごくごく平凡というわけにはいかないですが、好きな人が出来た途端に仕事を頑張ったりファッションを気にしたりというのは、誰もが経験すること。奥手な二人が自分に正直になって、一歩ずつ関係を進めていこうという気持ちには好感が持てます。それぞれの両親についても、理解ある側となかなか子離れできずに口出ししたくなる側と配して、実はラブコメの王道パターンであったりするわけです。オーバーアクト気味なところはありますが、まあ、コメディですからね。ほのぼのとして良かったのではないでしょうか。星野源演じる主人公の上司役で古舘寛治は出演。

 

11 ぐるりのこと。

12 福福荘の福ちゃん

13 下衆の愛

14 君が世界のはじまり

15 海よりもまだ深く

16 酔いがさめたら、うちに帰ろう。

17 南極料理人

18 ほとりの朔子

19 結婚

20 セーラー服と機関銃-卒業-