●映画を撮影するところを描いた映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

映画を撮影するところを描いた映画 ベスト10

 

映画撮影の現場を描いた映画の特集ですが、

結構たくさんありますよ。

 

1 カメラを止めるな!

なるほど話題になっている理由もよく分かる面白い映画でした。有名俳優が一切出ていなくても、脚本と編集でいかにも魅力的な作品を作り上げることができるということを証明してくれました。3部構成のような形で、まずは出来上がった作品を通しで見せ、その次にこの作品を作るに至るまでの経緯を説明し、最後にメイキングのような形で、作品の撮影の裏側を見せることで、なるほどとうならせるわけです。言われてみれば、最初のドラマの中でなんか変な空気になったり、おかしな映像だったりがあったわけですが、一見ではこれも演出かと思わせられて、それほど気にも留めませんでした。ところがこんな裏側があったわけなのですね。普通は作品が出来上がるまでのドタバタや障壁を次から次へと見せておいて、そんな困難な中でもなんとか作品を仕上げましたよと、最後に成果を見せるのが常套なのでしょうが、成果を見せておいてからその説明をするというひねった切り口に、一本とられたなという思いでした。

 

 

2 桐島、部活やめるってよ

映画オタクのいけてない映画部員男子が手作りでゾンビ映画を撮影しているところが楽しいです。作品は、男女とも多くの生徒が登場しながらも、それぞれのキャラクターや個性がしっかり確立されているので、どの生徒と生徒が絡んでも、それぞれのシーンを面白く観ることができました。原作以上に、「桐島」の存在にこだわり、実験的でありながらも、さわやかな青春群像劇として成立させた吉田監督の手腕を改めて認識させられた思いでもあります。キャスティングも興味深く、名前よりも、キャラクターのイメージを重視していて、この手の青春映画にありがちな、今をときめく売出し過程の人気俳優が勢ぞろいというアイドル映画とも一線を画し、リアリティのある感じが良かったと思います。個人的にはバレー部の控え選手に憧れるバドミントン部の女性にちょっと肩入れして観てしまいました。原作の縛りがある中では、一本の映画としても手堅くさわやかにまとめられて好感が持てました。

 

 

3 蒲田行進曲

さすが名作ですが、やはりなんといっても平田満演じるヤスでしょう。お人よしかと思えば酒の勢いに任せて激情に任せて暴れたり、喜怒哀楽がなんともいえず人間臭くて、ついつい見入ってしまいます。分かるような分からないような男の意地を見た思いです。

 

 

4 向日葵の丘 1983年・夏

映画撮影に夢中になりながらも大人に邪魔をされて挫折した高校時代と、その傷を引きずりながら大人になってそれぞれの人生を送りながらの再会を描いた現在と、きっちりパートを分けての奇をてらわない構成は、非常に好感の持てるものになっていました。友人の病気という、いかにもという「手」はずるいとは思いますが、再会のきっかけとしては自然な設定だったかもしれません。完成させながら上映できなかったかつての作品を初めて観るシーン、劇中作品はサイレント時代の雰囲気で作られた可愛らしい作品となっていて、余計にノスタルジーを誘われます。なくなってしまった店舗や映画館、いなくなってしまった人の描写に時間の経過とともに寂しさを感じさせますが、映画愛が全編に溢れ、映画好きに盗ってはたまらない作品になっていたのではないでしょうか。

 

 

5 ザ・マジックアワー

言葉のあやや、動作の二面性を巧みに利用した脚本はさすが三谷監督といったところです。技が先立ってしまった分、爆笑という場面はあまりなかったのですが、くすくすニヤニヤしながらの鑑賞は、まずは期待通りといったところでしょうか。特に最初の港での取引現場の場面は秀逸で。事情を知らない登場人物たちを、すべて事情を知っているわれわれ観客が見ている優越感の上に成り立つ笑いを上手に引き出し、まさに面目躍如でした。ただし前半に比べ後半はややテンポダウン。ギャグよりも人情がらみのエピソードに重心が移ったこともあるかもしれません。ただ、映画に対する愛情のようなものがあちこちにあふれていて、その点では観ていて心地よかったです。まあ、全体としては無難にまとめあげた感じで、三谷ブランドの信用性はやはり確かなものであったということですね。

ザマジックアワー 

 

6 キツツキと雨

山の中でのゾンビ映画の撮影を描いています。やっぱり役所広司のコメディセンスは抜群だと、改めて感心させられました。映画についてまったく知識がないのに、知らない間に映画の撮影にのめり込んでいく山の中に暮らす木こり。その木こりが真剣だからこそ、そこに生み出される独特のとぼけた空気感、それを生み出す絶妙の演技はさすがというしかないでしょう。この作品の持つ間合いというものを十分楽しませていただきました。それと同時に映画に対する愛情も感じられて、映画好きとしては、こういう作品には心地よさを覚えます。監督の成長とともに、撮影現場に流れる空気感も和んでいく様子がまた良かったです。

 

 

7 カミュなんて知らない

大学のキャンパスを舞台にした青春群像ドラマ、とだけでは言い切れない不思議な感覚の映画です。複雑に入り組んだ人間関係が繰り広げられながら至って刹那的。これが現代の若者像なのであろうか。進みそうで進まない展開でも不思議と退屈さは覚えません。結局はなにひとつ完結しないまま映画は終わるので、どこかすっきりしない気分なのですが、これもまたこの映画の特徴。気を持たせるようなラストの「殺人シーンのシーン」がなんとも遊び心に満ちていて面白いです。過去の名作映画に関するセリフがふんだんに入り込められ、作り手の映画愛がビンビンと伝わってきますし、オープニングが現代の若者を描いている映画というにはあまりにもイメージが違う70年代映画の雰囲気を醸し出して、冒頭からいきなり引きずり込まれました。本田演じる「老いらくの恋」のエピソードは本線とはまったく絡んでこないご愛嬌としても、パロデイも盛り込まれ映画好きにはなかなか興味深い作品でした。そして実は撮影に使われたキャンパスは私が4年間過ごした母校、当時と変わったところはありますが、青春時代の最後を過ごしたキャンパスがなんとも懐かしく、感傷に浸ってしまいました。

 

 

8 映画 バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら

役者同士がリラックスして和気あいあいと楽しんでいる雰囲気が伝わって楽しかったです。出演はバイプレイヤーばかりでなく、主演級の俳優もたくさん出演し、こんなライトな作品なのに超豪華。時代劇、ホラー、ホームドラマ、学園ドラマ、医療ドラマなどなどいろいろなタイプの映画やドラマの撮影現場が観られて、それもまた楽しかったです。ストーリー自体はそんな和気あいあいとした現場をたくさん見せるためにある添え物のような感じでも十分OK。普段こんな感じで撮影したりしているのかな、などと想像させてくれるのがいいですね。ちょっとした飲み会のようなシーンでは、役所広司が調子に乗ったり、有村架純が酔っぱらって絡んだりと、裏の顔もなんか見ることができたような気にさえなってしまいます。この映画に出なかった俳優の中にも、出たかったなと思った人も多かったのではないでしょうか。緩さが最高でした。

 

 

9 時をかける少女 (2010年版)

どうしてもハードルが高くなってしまう部分はありますが、これはこれで良く作られていたと思います。最後にバスを追いかけるシーンは、結構グッとくるものがありました。仲里依紗は、この作品ではあまり役を作りこまないで、自然体でさりげなく演じていたのも奏功していたのではないでしょうか。飛んだ先の過去での出来事は、過去の肉親や知人と会ったりと、そのあたりは定番のメニュー。わりと淡々と進んだ印象です。それよりもむしろ1974年の雰囲気を出すための小道具に凝っていたところが強く印象に残りました。部屋のポスターなどに注意して見ると、なかなか興味深いものが貼られたりしていましたし、映画ファンにとっては、ニャッとしてしまいそうなものもいくつかありましたね。

言えない秘密 時をかける少女

 

10 光の雨

後半に行くにしたがって衝撃的で凄まじい場面が繰り広げられ、思わず目を覆いたくなります。劇中劇という形をとって、その衝撃を和らげようとしているのでしょうが、実際に起きた事件だけにその説得力は強いです。昔の事件を現代の俳優が演じるという形をとることで、その出来事を振り返ってどう考えるかという視点で省みたかったのだと思いました。その分、監督が変わったりする場面など、実際に必要だったかというと疑問はないわけではないですが、今の若者が演じることで、その意味を問おうとした意志は伝わってきたのではないでしょうか。裕木奈江の成り切った演技がゾッとするような冷たい怖さを感じさせてなかなかのもの。

 光の雨

 

11 スパイの妻

12 地獄でなぜ悪い

13 リトル・ランボーズ

14 イン・ザ・ヒーロー

15 虹の女神 Rainbow Song

16 映画は映画だ

17 カツベン!

18 僕らのミライへ逆回転 

19 マリリン 7日間の恋

20 ラストシーン

 

21 超能力研究部の3

22 エド・ウッド

23 輪廻

24 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 

25 マップ・トゥ・ザ・スターズ 

26 ザ・ウォーター・ウォー 

27 グレート・スタントンマン 

28 プラネタリウム

29 スクリーム3

30 ウィンター・ソング