●鈴木亮平 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

鈴木亮平 出演映画 ベスト10

 

1 海街diary

華のある4人の女優と、四季折々の季節感あふれる風景とが調和して、心地よい作品になっていました。タイトルが「diary」であるように、起承転結のある物語が展開されるというよりは、4姉妹と周りの人々の日常に起きる出来事を切り取ってスケッチをしているような、映像の詩を観ているような感覚。四季の変化とともに少しずつ出来事が動いていく中で、姉妹の生活も変わっていくことと変わらないことが入り混じりながらも、やはり拠点となる家があるということで、最後は落ち着くところに落ち着き、また時間が流れという感じが、どこか快いのです。4人のキャラクターも明快で、特に新しくやってきたすずちゃんへの気の遣い方に、優しさがにじみ出ていたように思います。その広瀬すずのナチュラルで気負いのない自然体の演技がまた作品に瑞々しさを加えていました。サッカーチームの監督を鈴木亮平が演じています。

 

 

2 俺物語!!

永野芽郁が嫌みのないパーフェクトな可愛らしさで、説得力充分。お互いがお互いを好きでいながら片思いを続ける二人の不器用さに、やきもきしながら、二人を一生懸命応援したくなるようなキュートなラブコメディになっています。登場する友人たちも両親もみんないい人で、唯一中学時代に猛男が好きだったという女生徒だけが、ちょっと嫌な女の匂いを漂わせていたものの、悪人も敵役も出てこず、温和な感じがまたいいのです。16歳の永井と32歳の鈴木亮平が高校の同学年というところはかなり漫画チックではありますが、体を創り上げた上でこのキャラクターになりきった鈴木亮平もなかなかたいしたもの。面白かったです。

 

 

3 HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス

前作以降に活躍目覚ましい鈴木亮平、清水富美加、ムロツヨシですが、引き続きこんなバカをやってくれるところが嬉しかったです。そこに柳楽優弥も加わり、なんとも似つかわしくない豪華キャストに見えてしまうから不思議です。変態ぶりにも拍車がかかり、観ていてあほらしいのですが、まあとにかく今どき「パンティ」という言葉にこだわり、徹底する馬鹿らしさ。男の本性をここまで徹底して遊んでしまっているところには頭が下がります。不快に感じられる女性ばかりか、男性でもそう思う方もたくさんいらっしゃるかもしれませんが、そこは無視して、とにかくこれを面白いと思ってくれる人だけに見てくださいというスタンスなんでしょうね。面白かったです。

 

 

4 僕達急行 A列車で行こう

面白かったです。森田監督の新作がもう観られないのは非常に残念なのですが、不本意な作品で終わるより、最後にこの作品を残せたということは良かったのかなと思います。監督の得意とする力の抜けたほのぼのコメディは、非常に「らしい」映画でした。鉄道にあまり興味がない者にとっては、二人のオタク的知識についてはまったくついていけないマニアックな会話でありながら、二人が心から楽しんでいる様子が伝わってきましたし、同じ鉄道ファンといっても、その中でも興味の対象は人それぞれであるということもよく分かりました。そしてそんなオタクの彼らを見る周りの目がまた温かいのですよね。もちろんそれは、趣味は趣味として、仕事はきちんとやっているというベースがあってこそではあるのでしょうが、上司、同僚、家族、取引先、ガールフレンド、みんなが彼ら二人を「少し好き」という感じが、ほのぼのとして心地よかったです。作品的には1位ですが、鈴木亮平はちょい役出演なので、少し下げました。

 

 

5 カイジ 人生逆転ゲーム

もともとのアイディアに力があるのでしょう、面白く観ることができました。しかも頭脳戦のパートと、スリラー映画的なパートをうまくばらして構成されているので、飽きないしボリューム感もあります。特にクライマックスの藤原と香川の心理戦は見応え十分でした。また高層ビルを使ったスリリングなパートは、劇中のせりふにもありましたように、いささか「悪趣味」な感はありますが、ドキドキ感は十分。特に高所恐怖症の身にとっては、観ているだけでも足が笑ってくるような感覚でスクリーンを眺めていました。ただしこの部分、演出がややオーバーで、リアリティを損ねていたのは残念。もともと全体的に演出が濃く、同様に演技も敢えて舞台の演技のようなオーバーアクト気味ではありますが、カードゲームなど動作が小さい心理戦を描くにはそれはとても有効だと思いましたし、非現実的な漫画的世界を映像として表現する手段としても適当だったとは思います。黒服の男で鈴木亮平は登場。

 

 

6 ひとよ

子供たちを救うための夫殺しでしたが、それゆえにその後の人生を苦しんだ3人の子供たち(鈴木亮平は長男役)。自分のしたことは正しいと言い切る母親に対し、3人の子供たちの態度は三者三様。果たして正義とは何なのか、子供のためとは何なのか、とにかくいろいろ考えさせられます。もちろん殺人を倫理的に正当化することはできるわけもなく、その部分ではこの作品は慎重です。殺人により万事OK、幸せになることで解決した…とは決していかないわけで、次男が劇中で言っていましたが、暴力に耐え続けた方がましだった、と思いたくもなるような現在の生活があるわけです。その点はよかったと思います。そして犯罪者の家族として生きた子供たちの受け止め方もまた三者三様。仕方ないと受け入れるのか、可能な限り隠し通すのか、逆に利用して生きるのか。しかしいろいろありながらも、少しずつではありますが、変化を見せていくこの家族。もしかしたら時間が解決してくれることもあるのかもしれません。考えさせられる映画にはちがいないでしょう。それにしてもこのタクシー会社、車を壊されたり、タイヤをパンクさせられたり、スプレーのようなもので落書きされたりと、金がかかってしょうがないでしょうね。

 

 

7 HY/変態仮面

面白かったです。中途半端な自制や照れを一切見せないようにし、変態に徹した映像とストーリーに拍手。芝居の巧い下手だとか、細かい演出が上手いとかやり過ぎとか、そんなことはどうでもよく、とにかく笑うことができたので、それでOKです。最後はそこに来るだろう、いや来てほしいと思っていたところにしっかりと踏み込んでくれましたし。確かに品はないですけどね。

 

 

8 風に立つライオン

さだまさしらしいストレートで生真面目な人間ドラマです。好きな人との生活や安定した収入よりも、過酷な状況の中で不幸にあっている子供たちを助けることを何よりも第一に考え、自ら現地に留まることになった医師。その善意が踏みにじられるような悲劇は、やはり観ていてせつなくなります。それでも人を撃つことを自慢し孤立していた少年が医師になって逆に困った子供たちを助ける立場側になったのを観ると、彼のしたことが無駄にはならなかったと思うわけです。それにしても石原さとみみたいな可愛い看護師があんな僻地に居たら…。女医と結婚する漁師の夫役で鈴木亮平は出演。

 

 

9 の・ようなもの のようなもの

空気感は森田芳光のコメディを引き継いでいて、どこか緩い感じのコメディがくすくすと笑えて楽しかったです。登場人物のキャラクター(松山ケンイチ演じる主人公は森田芳光の遺作のキャラクターをそのまま引き継いでいます)や名前、そしてワンシーンだけ登場する森田映画にゆかりのある俳優陣達。森田映画になじみがあるほど、面白く懐かしく観られるのではないでしょうか。ただ逆に思い入れがない人にとっては、落語界を舞台に描いたシンプルで刺激の少ないコメディとしか映らないかもしれません。それでも先の見通しも明るくないので、のんびりと落語界に身を置く主人公のゆったりとしてスタンスは羨ましくもあり、そのゆるさが心地よく感じられました。鈴木亮平は蕎麦屋の出前役。

 

 

10 椿三十郎

さすが黒澤映画、リメイクしようとされただけのことあって、脚本に優れた面白い作品でした。この脚本であれば、誰がリメイクしてもそこそこのものは作ることが出来たのではないでしょうか。やはり映画の基本は脚本ということです。脚本に問題がないとするなら、あとは今回のキャストの演技と監督の演出となるわけですが、織田裕二の椿三十郎には賛否いろいろあるようですね。ただキャスティングされた時点で、三船御大とはまったく違うタイプの俳優であることは分かっていたことなので、今さらカリスマ的存在でもある三船敏郎と比べたところで、ある部分で叶わないのは仕方のないところ。織田ならではの三十郎像は描けていたのでしないでしょうか。ただ、一人でばったばったと敵を切り倒し、臨機応変、機転の利く頭脳明晰な天才的存在としては、やや軽い感じであったことは否定しません。しかしそれは森田監督のひとつの狙いであるともいえ、それは中村玉緒や鈴木杏あたりの演技を見ても、時代劇特有の重厚な雰囲気を目指したものでなく、全体的に現代的な味付けをしたかったというのは明白でもあります。好き・嫌いはかなり分かれそうな織田三十郎ですが、これもつとして「あり」かなという気はしました。

 

11 阪急電車 片道15分の奇跡

12 海賊とよばれた男

13 予告犯

14 振り子

15 シュアリー・サムデイ

16 ホットロード

17 羊と鋼の森

18 ふたたび swing me again

19 コドモ警察

20 忍びの国