●パリの恋愛映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

パリの恋愛映画 ベスト10

 

ちょっとイメージとは異なる作品が多く集まりました

 

1 トリコロールに燃えて

戦時中のある種歪んだ愛情の行く末をドラマティックに描く悲劇として興味深く観られました。シャーリズ・セロンがシーンによって全く違った顔を見せ、どんなシーンであるのか、それだけで状況が分かるようなほどの熱演を見せてくれます。一方ペネロペ・クルスは途中であっけなく死んでしまったりして、前半の3人シーンが後半になってあまり意味を成さなくなってしまうのが、存在感としてはもったいない。タウンゼントは色男だが、この役としては線が細く感じました。だが時代に翻弄され、本当の気持ちを現すことができない女性の生き方が悲しい。

トリコロールに燃えて 

 

2 恋人たちのポートレート

女優陣がみな個性的で魅力的。フランス映画らしくおしゃれな雰囲気を出しながらも、けっして暗くなく、洗練された中でも人間くささも表現されている佳作。

 

 

3 恋のマノン

ドヌーヴの悪女ぶりがぴったりはまっています。騙して金を奪おうという計画の一方で、募っていく嫉妬心。男も女もそのせめぎ合いの中で揺れる心模様が、フランス映画らしいしゃれた雰囲気の中で描かれていて、いけすかない男、女と思いつつもついついひきこまれてしまうような作品になっています。

 

 

4 マチネの終わりに

大人のべたなラブストーリーというのは近年では少なく、かえって新鮮味を感じます。運命というものは実に残酷で、そして女性の嫉妬の怖さというものも強く感じさせられる作品になっていました。長年にわたるストーリーの中で、日本での久しぶりの再会の日と、師匠が倒れた日がなぜ一致してしまったのか、どちらか1日でもずれていれば、二人の人生はまったく別のものになっていたでしょう。そしてその時に携帯電話をタクシーに忘れていなければ、これも人生が変わっていたでしょう。そんな偶然の重なりを考えると、二人はやはりこうなる運命だったのでしょう。そしてその運命を変えてしまったもう一つの要因が女性の嫉妬ということでもあるのです。パリ、ニューヨーク、そして日本を舞台に、雰囲気のある、秋に相応しいラブストーリーとして、味わうことができました。そして思わせぶりなラスシーンの後を想像するのもまた、この映画の楽しみ方の一つかもしれません。

 

 

5 アバンチュールはパリで

ホン・サンス監督らしい作品ですが、ほんとにだめな男。そんなだめな男になんだかんだでほだされてしまう女たち。これが男女というものなのでしょうか。それにしてもいい加減で、懲りない主人公。やれやれです。

 

 

6 生活の設計

友情と愛情の三角関係をしゃれた会話で面白おかしく綴ったコメディ。くっついたり、離れたり,逃げたり。どうなるのか先が楽しみでわくわくするような作品。

生活の設計 

 

7 パリの旅愁

パリで夢を追うアメリカから来たジャズメンと、これもアメリカからやってきて休暇を楽しむ2人の女性、2組のカップルが織り成す大人のラブストーリーです。夢をとるか、愛をとるか、これが作られたのは今から40年以上も前の1961年ですが、いつの時代でも共通するテーマなのですね。活気があってかつ品のあるパリの街で織り成す恋物語がモノクロの映像に合って趣のある映画になっています。悩みぬく4人ですが、結論は最後に出て、せつなくこの物語は終わりを迎えます。夢を追いながらもなかなか手が届かない男が最後に選んだものに対し、観ている方がどんな感情を持つか、それによってこの映画に対する感想も変わってきそうです。

 パリの旅愁

 

8 視線のエロス

男性の視線から見たとおりに映し出すという映像が実験的で個性的。それにしても15歳というイザベル・カレーがあまりにも美しすぎるのです。不倫カップルの出会いから別れを描いているだけなのですが、不思議とひきつけられる作品でした。

 

 

9 輪舞

それぞれのカップルの一人ずつが、次のエピソードにつながって、最後は最初にくっついて、輪のようになっているというしゃれた恋愛群像劇。その人と人、場面と場面の繋がりを見ているだけでも楽しいです。

 

 

10 巴里のアメリカ人

ミュージカル映画として、ダンス淘汰のシーンは盛りだくさんですが、そこは本筋ではなく、筋立て自体はパリで一目ぼれしてしまった画家の恋愛の顛末を描いていて、愛する人と結婚しなければならない相手との間で揺れる女性の心を映し出す王道のラブストーリー。