ジョン・ウー 監督映画 ベスト10
香港から星華へ進出したアクション映画の大御所監督です。
1 男たちの挽歌Ⅱ
個人的な子真実で、Ⅱの方を1位に持ってきました。今作はニューヨークへと舞台が飛び、香港マフィアと警察の争いの中での殺し殺されのバイオレンスと、男同志の友情を描いた作品。出ました二丁拳銃ってなところですね。今は亡きレスリー・チャンや若きチョン・ユンファら人気俳優がぶつかりあう熱気を感じます。
2 ブロークン・アロー
まさにジョン・ウーといった感じで、派手な爆発に二丁拳銃と、らしさ連発。ジョン・トラヴォルタの悪役ぶりは板についていますし、妙な色気のサマンサ・マシスのはじけそうな一生懸命ぶりがまた男心を誘い、見応え十分に仕上がっています。
3 フェイス/オフ
顔が入れ替わるという非現実的なシチュエーションですが,それが不自然でないほどのスリルに満ちた展開でなかなか面白いです。家族愛の復活もからめて、単なるアクション映画に終わらせていないところが良いです。
4 男たちの挽歌
今となっては伝説化しているこの作品。その後多数見られる香港ハードボイルド映画の原型といわれるだけあって、男たちの熱いドラマが繰り広げられる熱のこもった作品となっています。レスリー・チャンが初々しい!ストーリー自体はよくあるマフィアの復讐物語に友情と兄弟愛をからめたもの。
5 レッドクリフ PartⅡ
前振りを受けての2作目ということで、戦闘シーン中心に迫力ある映像。かなり娯楽に徹したつくりで、時代劇としては派手すぎるぐらいな印象で、うそっぽい感じになってしまっているが、それはジョン・ウーらしさなのかもしれない。1作目の鬱憤はこれで晴らされたような感じでしょうか。良くも悪くもアクション大作です。
6 ウインドトーカーズ
最近多いリアリティを追求した戦争映画とは、やや一線を画して、あくまでも人間を描くことに中心を置いた作りになっています。そのため、やや現実感が薄い部分もないわけではないですが、単に戦いの悲惨さを伝えるというよりも、より物語性の強い仕上がりになっていました。ジョン・ウーらしいアクションシーンも不足はないでしょう。ニコラス・ケイジ演じる主人公がやや出来すぎの印象はありますが、裏切り・友情を絡め、人種の違いを乗り越えていく二人の関係を人間くさく描いていて見ごたえあり。クリスチャン・スレイタ-が完全に脇役に徹していますが、結構美味しい役所かも。ただし首を切られてしまうシーンはわざわざ入れなくてもという感じはするのですが…。
7 レッドクリフ PartⅠ
やはりなんといってもこのスケール感!巨額の予算を注ぎ込んでの壮大な大地を背景にしたアクションシーンは身を見張るものがありました。圧巻です。しかもアジアを跨いだキャストやスタッフが集結ということで、とにかくその迫力に圧倒されるような映像の数々は見ものではありました。しかしながら、そのスケール感を十分に生かしきった偉大な作品になっていかというと、残念ながら必ずしもそうではありません。もちろんこれが「前編」に当たる作品で、本当に盛り上がりを見せる(と思われる)Part2に向かっての前哨戦のようなもの。その点では致し方ない点はあるとは思うのですが、それを差し引いたとしても、そこで繰り広げられるドラマに力強さがありません。心に響いてくるものが弱く、背景のスケール感に人間が負けてしまっているのです。もっといいますと、ものすごく「記号的」に感じてしまうのです。
8 マンハント
福山雅治が出演し話題に。作品は昔ながらのアクション映画のストーリー。ジョン・ウーらしい派手なドンパチを日本を舞台にして作ってみたというところでしょう。観客も40台以上の男の客ばかり。ターゲットとしてはやはりそのあたりになるのでしょう。目新しさはなく、平凡な印象で終わりました。
9 M:I-2
スターが最後に勝つという典型的アクション映画となっていて、全作のひねったストーリーが消えてしまっているのは残念。トム・クルーズのためのスター映画ではありますが、スパイ映画らしさが消えてしまっている気がして、個人的にはシリーズの中でも、あまり好きでない作品。
10 ペイチェック 消された記憶
大きな展開はないし、ベン・アフレックは相変わらずのとろくさい感じなのですが、娯楽作としてそこそこは楽しむことが出来、平均点ぐらいならあげてもいい。3者が追いつ追われつの攻防をする中、謎解きあり、ロマンスあり、アクションあり、サスペンスあり、で一応色んな要素を盛り込んではいます。ベン・アフレックのせいなのか、全体的に大味な印象は否めないですが、ガラクタをつなぎ合わせて問題の機械にたどりつくまでの展開は、まあたいしたものではないが、それなりに興味を持って観られました。