●ゲイリー・クーパー 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

ゲイリー・クーパー 出演映画 ベスト10

 

伝説的スター俳優を取り上げます。

 

1 オペラハット

莫大な財産を引き継ぐことになった田舎の朴訥とした青年(ゲイリー・クーパー)と、それに群がってくる都会人。どちらが正常でどちらが異常か、風刺をこめながらも、人情に満ちたいい作品になっています。ジーン・アーサーが魅力的で、新聞記者として主人公に近づき、そして愛し合うようになるヒロインを好演しています。名作といっていいでしょう。

 

 

2 打撃王

伝説のバッターであるルー・ゲーリックを描いた伝記映画です。彼の家族思いの純粋さはもちろんですが、なんといっても夫婦の関係がとても素敵。ゲイリー・クーパー自身のキャラクターともどこか重なり、ルー・ゲーリックが好人物ぶりが伝わってきます。またテレサ・ライトが妻をチャーミングに演じていて、最後の引退の場面はせつないほどいじらしかったです。

 

 

3 つばさ

記念すべき第1回アカデミー作品賞受賞作品。1927年なのでまだサイレントですが、これがなかなかダイナミックでドラマティックな作品でびっくりしました。戦争ドラマと簡単に書いてしまいましたが、ロマンス映画であり、青春友情映画であり、航空アクション映画でありと色んな要素が入り混じった壮大な娯楽作品になっているのです。迫力のある空中戦はこの時代にどうやって撮影したかと思われるシーンもあり、また泡をアニメーションを使って幻想的に表現、クララ・ボウの色っぽいシーンまでサービスし、まさにあらゆる要素を詰め込んでいます。ヒロインが片想いの彼を追いかけるシーンではコミカルタッチで描き、しかし要所要所ではドラマを盛り立てる演出と、なかなか凝っています。ある意味荒削りでまとまりがないということも言えるのですが、それを帳消しにする力強さがあり、80年前の作品ながら新鮮な気持ちで楽しむことが出来ました。ゲイリー・クーパーは端役で出演。

 

 

4 モロッコ

なにはともあれ、今から80年近くも前にこの映画が作られているということが驚きです。この映画に映っている俳優・エキストラ、そのほぼすべてに近い人数が、既にこの世にいないと思うと、映画というものが、娯楽や教養としての意味以上のものを持ち始めているということを感じます。さて、それはさておきこの作品、好きな相手(ゲイリー・クーパー)との結婚をあきらめやさしい金持ちとの結婚を受け入れるものの、やはりあきらめきれない…古今様々な映画で描かれてきた悲恋の形態でありますが、その形の恋愛映画のまさに古典といって良いでしょう。アンニョイで蓮っ葉な雰囲気を漂わすディートリヒが最後に見せる、先を考えないただただ情熱から湧き上がるがままにとった行動は衝撃的であり、強い余韻を残します。もちろん映像的には、今には比べることができないほど技術は未発達なのですが、そのぼやけた雰囲気がかえって、異国での戦時下の恋愛模様をムードあるものに仕立てているから不思議です。たまにはこうしたトーキー映画が作られ始めた頃の作品を鑑賞してみるのも、新しい発見があっていいものです。今の時代にセットやCGで作る昔の映像よりも、リアルタイムで撮られたものとしての時代の映像にも興味を惹かれます。

 

 

5 縛り首の木

西部劇としては異色の映画です。ゲイリー・クーパー演じるのは、腕のいい慈善的の医師の顔と、謎の過去を持つ腕の立つギャンブル好きのガンマンの顔と、2つを持ちあわす男。その男と、彼に命を助けてもらった男女1人ずつの不思議な交流を中心にドラマは進んで行きますが、彼に反感を持つ男たちが絡み、さらには謎の過去がミステリアスな雰囲気を演出し、オリジナリティの強い西部劇が成立します。そして最後にまた感動的で且つやるせなくもある結末が用意され、映画は終わります。ならず者を助けたかと思えば、感情のままに撃ち殺したり、最後まで行動が読めず、実に不思議な主人公なのですが、それでも魅力的な男として惹きつけられたのは、クーパーの演技によるところが大きかったでしょう。

 

 

6 ボー・ジェスト

青い宝石を巡る3兄弟たちのドラマと、砂漠の砦での戦いとを掛け合わせ、心に染みる味わい深い作品になっています。冒頭で砂漠の砦の援軍でやってきた兵士たちが見た異様な死体だらけの風景、そして様子を見に行った男が忽然と消えた謎で惹きつけておいて、時代をさかのぼっての経緯の説明ということで、構成もなかなか巧み。次々と仲間が殺されていく中で、伝えたかったこと。死を覚悟した中での粋のようなものを感じました。タイトルロールを演じているのがゲイリー・クーパー。

 

 

7 真昼の決闘

西部劇の名作の一本です。初老の保安官(ゲイリー・ぐーぱー)と無法者4人衆、1対4の決闘シーンはほとんど無言で、緊張感がみなぎっています。1時間半にも満たない作品の時間がキレを産み出していて、単純な展開ながらも一気に魅せてしまう力を持った作品でした。

 真昼の決闘

 

8 群衆

実にフランク・キャプラらしい作品で、「オペラハット」や「スミス都へ行く」と似た構図の風刺コメディです。新聞の部数を売るためだとか、選挙に当選するためだとか、それぞれの利益のために言いくるめられて利用される人の良い主人公には、ゲイリー・クーパーがはまり役。その陰謀に気づき抗おうとすると、巨大な力で逆にはめられてしまうものの、最後は愛と大衆の力が勝るという展開です。善意が最後には勝つことで、観ているものに安心感と心地よい余韻を残して終わるキャプラらしさのあふれたこの映画は、人間にとって大事なものは何か、いつもながら考えさせてくれました。

 

 

9 生活の設計

友情と愛情、男21の三角関係をしゃれた会話で面白おかしく綴ったコメディ。くっついたり、離れたり,逃げたり。どうなるのか先が楽しみでわくわくするような作品。ゲイリー・クーパーは画家志望の青年を演じています。

 生活の設計

 

10 結婚の夜

出だしの感じとは違い悲劇的な結末が待っている恋愛映画です。逆に言えば悲劇的な結末のわりに全体がやや軽い印象。悲劇の主人公に同情しかけてしまうのですが、冷静に考えてみると、一番勝手な言動をしているのが死んでしまったヒロインノマーニャであり、そしてゲイリー・クーパー演じるトニーなのであリます。すでに妻がある身、婚約者がある身(もっとも本人の意思とは違うところで決められたものではあるのですが)その意味ではけっして奇麗な物語ではありません。もう少しドラマチックな演出があれば、より感動させることはできたのかもしれないとは思いました。

 

 

11 青髭八人目の妻 

12 誰が為に鐘は鳴る

13 外套と短剣

14 平原児

15 西武の男

16 悪の花園

17 スプリングフィールド銃

18 コルドラへの道

19 昼下りの情事

20 ヴェラクルス