●オ・ダルス 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

オ・ダルス 出演映画 ベスト10

 

個性的なルックスの韓国の俳優さん。

登場すると、まず忘れません。

しかしながらセクハラ問題が勃発し、

キャリアに大きな痛手を負っているのが現状です。

 

1 国際市場で逢いましょう

これは韓国人々にとっては琴線に触れる物語であることは間違いないのでしょう。朝鮮戦争による南北分断、海外での出稼ぎ、ベトナム戦争…と国が発展する家庭での近代の歴史的出来事と、そこで生きてきた家族のドラマとが重なり、なんともいえないノスタルジーを感じるであろうことは想像に難しくありません。韓国版「三丁目の夕日」というのもうなずけます。日本人にとっての東京オリンピックや東京タワー開通、高度成長などの出来事が、韓国人にとってはそういった出来事になるのでしょう。朝鮮半島特有の事情も重要な要素となって、テレビを通しての兄妹の再会は、演技と分かっていても感動ものでした。一点残念なのは、キム・ユンジン演じる奥さんの背景がきちんと描かれていなかったこと。ドイツで働いていた背景、家族など、結婚する以上はそこまで突っ込んで描いてほしかったです。主人公の友人役でオ・ダルス。

 

 

2 MASTER/マスター

韓国映画らしいスビード感ある展開で、二転三転するストーリー展開。すべては自分の思うままに金を増やしていくイ・ビョンホン演じる投資会社の会長に対し、あっちについたりこっちについたりと、二転三転の元となっているのがその部下。果たしてどこまでイ・ビョンホンは気づいているのか、二人の密室でのやりとりのシーンは張り詰めた空気感でヒリヒリしました。悪役に徹したビョンホンが白髪にして貫禄のある存在感。右腕で仕事のパートナーだった女性まで、異変を感じると容赦なく殺してしまう残虐性も持ち合わせた役どころも、自分のものにしていました。

 

 

3 弁護人

ソン・ガンホの熱のこもった熱い演技の訴える力が大きいです。無実の学生たちを自分たちの手柄のために拷問にかけ、無理やり証言させて逮捕してしまう権力のやり口は、観ていてとても腹の立つものでしたが、どの国にも似たような理不尽なことはたびたび繰り返されてきたことでしょう。それですから冤罪はなくならないわけなのです。で、そんな国家権力に対して立ち上がる者は当然市民の味方、ヒーローということで、それがこの場合はしがない弁護士だったわけです。この抵抗は必ずしも成功するばかりではないというのは、この映画でも明らかなのですが、それでもこういった行動の積み重ねが社会を変えていくというのも事実。ああ暑苦しいソン・ガンホの演技ではありますが、このエネルギーの重要さというのはこの作品から十分に伝わりました。

 

 

4 トンネル 闇に鎖(とざ)された男

韓国で起きている様々な人災とも絡めて、トンネル崩壊事故を描いたパニック・ムービーです。といっても事故に巻き込まれた人は2人のみ。何日も身動きができない中で、総じて落ち着いた行動をとり続けた主人公の冷静さはたいしたもの。一方で一人の生存をとにかく信じて最後まで全力を尽くした救助隊長が最後に尊い命を救うことになり、この手の映画の予定調和的な結末ではあっても、やはりこうであってほしいという締めくくりで、きちんと押さえてあります。動きがわりと少ないので2時間を持たせるのはなかなか大変だとは思いましたが、しっかり作られていました。オ・ダルスは救助隊長を演じています。

 

 

5 夏物語

回想形式のメロドラマの王道の構成。愛し合いながらも、時代が二人を引き裂き、男は意味もわからぬまま別れてしまう。そのやるせない思いが、ドラマのムードを盛り上げています。懐かしいノスタルジックな雰囲気で、昔の田舎の風景を映し出す回想シーンは、なかなか巧み。イ・ビョンホンのフケメイクも見所でした。その友人役でオ・ダルスは出演。

 

 

6 神と共に 第一章:罪と罰

簡単に言えば地獄に行くか天国…ではなく再び生まれ変われるかの人生の審判を受ける映画です。第一章では、一見誠実でまじめ一筋の使者をめぐり、天上地上の人物が相互にまみれて、人の人生の有罪無罪を決めていくわけですが、人の人生裏もあれば表もあり、そう一筋縄でいくはずもありません。外から見れば罪に当たるような行動でも、実は大事なものを守るために仕方なくしていたことだったりするわけです。この作品では、そのあたりの人生の複雑さ、多重構造性を浮き彫りにしているように私には感じました。そしてこれが第一章である以上、第二章へと続くわけで、そこへつなぐ意味深な終わり方にまたもやもやして終わるというパターンも仕方なしでしょうか。ちょっと抜けた判官を演じたオ・ダルスですが、続編は冒頭の事件で降板。

 

 

7 コードネーム:ジャッカル 

ことの展開としてはかなり凝っていて、サスペンス・“コメディ”としては上出来。結果的に3つのミッションを同時にこなすという無理矢理な設定ではありますが、コメディならそれもまあいいでしょう。脇役まで含め、登場人物が個性的なキャラクターに味付けしてある分、監禁拉致という緊張感のある状態ながら、肩の力を抜いて楽しむことが出来ました。ただコメディ的要素が強い分、どうしても話が横に逸れがちに。「こんなことあるかよ」と白けてしまったらサスペンスは台無しなので、そのあたりのさじ加減は難しかったかもしれません。よくよく観ていくと結構雑な作りも目立ち、勢いで押されているうちはいいけれども、冷静になってよくよく考えてみると、変に思う部分もありました。仕方ないですけれどね。オ・ダルスの役は地元警察の班長。

 

 

8 親切なクムジャさん

パク・チャヌク監督復讐3部作の最終章という映画で期待したのですが、前2作ほどの衝撃は受けなかったです。見慣れてしまったせいもありますが、今作については前2作に比べ、復讐の想いに対し共感できる部分が大きく、その分「なんでそこまで」という気持ちがあまり起こらなかったことに起因するように思いました。復讐される者が、誰もがこれは酷いということをしていただけに、たとえ残虐な復讐行為であっても、どこか「でも気持ちは分かる」という部分が残るのです。この映画に対しては「衝撃」というものを期待して観ているだけに、そこで物足りなさが残ってしまったのは評価を落とす要因になってしまいます。それからイ・ヨンエ。確かに今までの役よりは過激であることは確かですが、他作にみられる「凛とした」雰囲気の女性であることは実は共通しており、そこの部分で、こちらもそれほど強い衝撃を受けるものではありませんでした。オ・ダルスはケーキ屋店主役。

 

9 大統領の理髪師

韓国の近代史への知識が欲しい作品。基本的には時代に揺るがされた一家族の悲喜こもごもを描いているまじめな作品ですが、やはりこうした役はソン・ガンホはうまいですね。どこか情けなく、しかし家族思いで一家の大黒柱として働く男の悲哀のようなものが染み出されていて味わいある演技を見せてくれています。

 

10 恋の罠

ハン・ソッキュのイメージを崩すような性愛時代劇です。破廉恥な小説家役は冒険的な部分もあって挑戦したのでしょうか。ある意味二昔前の韓国映画らしい作品ではあります。淫乱小説の版元を演じたオ・ダルスはみごとにはまっていましたが…