●富司純子 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

富司純子 出演映画 ベスト10

 

寺島しのぶのお母さん。

芸名も藤純子(じゅんこ)→寺島純子(じゅんこ)→富司純子(すみこ)

3つを今までに使っていて、

それぞれの時期に違った活躍をしているのも面白いです。

 

1 フラガール

本当に良いと思う映画は、観ていて「まだ終わらないでくれ」と願いながらエンディングを迎えてしまいます。この映画を観た時に、久しぶりにそんな気持ちになれたことを覚えています。展開の仕方が上手く、なだらかに最後の盛り上がりにもっていくというよりは、負の要素(親子断絶・隠された身上・親友の別れ・チームの乱れ・肉親の死・先生との別れ・事業の危機など)とそれを解決するブラスの要素を交互に配し、山と谷を上手に作り上げています。ともするとあざとくなってしまいがちなところのギリギリの線で、うまく演出し、後半からは、ジーンとするシーンが次から次へと用意されています。奇を衒ったものではないので、すんなりそれを受け入れられたのかもしれません。とにかくこんな「良い」映画にめぐり合えて、幸福感でいっぱいでした。蒼井優演じるフラダンサーの母親を演じるのが富司純子。

 

 

2 解夏

主人公が教え子からの手紙を読み聞かせられ、助けて上げられない無力さにむせび泣くシーンはこの映画のクライマックスであるといえようが、最も涙を誘うシーンであります。作品自体泣かせの映画なので、終始その方向へ持って行こうという演出に、やはり最後は良い意味ではめられてしまったような感覚を持ちました。主人公の苦悩は、雨の階段で滑るシーン、墓場で一人泣くシーンなどで表れてはいますが、息子や婚約者、友達の病気をすべて受け止める周囲の人物達は、あまりに人間的に出来過ぎている感も。主人公の母親役で富司純子は出演。

 

 

3 あ・うん

高倉健としてはかなり艶っぽい役で、妻がいながらも他に女性と関係を作り泣かせる役。対して板東英二が親友役ということで、その対照の妙で見せる作品でもあります。本格的に戦争に突入する直前で、まだまだ庶民の生活もそれなりに楽しめる時代の雰囲気がよく表現されていて、作品の味わいとなっています。大きな事件が起こるわけではないですが、この時代の人々の生活とか人生とか恋愛観とか、そういったものが巧みに描かれているように感じました。そして作品の最期のジャワ配転、そして召集令状が、この物語と同時に平和な時代の終焉を告げ、来たる戦争時代への突入を示しており、とても印象的でした。板東英二の奥さんが富司純子。

 

 

4 人生いろどり

いくつになっても何かの役に立ちたい、そんなおばあちゃんたち(その一人が富司純子)の意欲が前面に表現されて、素敵な作品になっていたと思います。子供たちからは世話をかけないで欲しいと厄介者扱い、ブライドばかり高い夫からは自分の目障りにならないで欲しいと邪魔者にされ、親に対してはいつまでも期待に応えようと虚構で塗り固め…、そんな中で見つけた楽しみであり生きがいとなりうるニュービジネス。それまでの鬱屈した思いを吐き出すように、生き生きと動き回るおばあちゃんたちがかっこいい!そして何より、失敗しても、予期せぬ災難にあっても、やめないで立ち向かっていく姿は、人としての生き方のお手本にさえなりうるもので、若い人達にも通じる人生の指針といっても大げさではないように思います。一方で、起業映画としても、ヒントになる要素がたくさんありましたね。アイディアを実際にお金にするために必要な行動、姿勢、そんなこともこの作品が教えてくれるのではないでしょうか。

 

 

5 あ、春

相米監督独特のユーモアとペーソスのあふれた家族映画です。死んだと聞かされていた父親が突然帰ってきて、息子に面倒を見てもらおうとする。しかし嘘か誠か別の男の子供だと元妻から衝撃の一言。しかしその瞬間に隠していた病気が元で倒れ、アッいう間に余命僅か。ジェットコースターのように一家のもとに現れて、そして去っていく父親を山崎努が味のある演技で見せてくれます。会社が倒産しそうであることを妻に言えず、妻もそれを知りながらも聞いていないふりをする。家族でありながらもどこかみんな孤独を抱えながら過ごしている姿にも、いろいろと考えさせられる部分もありました。主人公の母親が富司純子。

 

 

6 舞妓はレディ

久しぶりの周防コメディですが、お得意のノウハウ的な要素はここでも十分に込められていました。一般の人がなかなか触れることのない世界を丁寧に説明しながら描くというのは、学生相撲の世界でも社交ダンスの世界でも裁判所でも一緒。過去の周防組の出演者が勢ぞろいで顔を見せるサービスの良さで、まずは安心して楽しめる作品になっていました。わざとチープさを出したミュージカルシーンの賛否はあるかもしれませんし、かつてのコメディでは竹中直人が一手に引き受けていたギャグも今作は控えめで、全体的にやや大人しい感はありますが、最後はほのぼのとした気持ちになれました。お茶屋の女将役で富司純子は出演。

 

 

7 櫻の園-さくらのその-

同じ監督、同じタイトル、同じ漫画の原作で「櫻の園」と、どうしても前作と今作を比べてしまいたくなるのですが、映画そのものは基本的に別物なのですよね。作品へのアプローチから目指すものまで、ほとんどが異なっているのです。もちろん、同じタイトルを使う以上、2つの作品をリンクさせている要素も当然出てきますし、前作を観ている者にとっては思わずニヤッとしてしまいそうなシーンも少なからずあります。現代の女子高を舞台にした1つの青春映画として、私は一定の評価は上げたいと思っています。富司純子は教頭先生役。

 

 

8  Sweet Rain 死神の精度

金城武演じる死神が、死を目前に控えた人と数日間接し、死を実行するか見送るかという最終判断を下すというお話です。3つのエピソードは、それぞれ1985年、2007年、2028年の出来事であり、一見別々の物語のように思えるのですが、その年代の差にからくりがあるのですね。もっともそのあたりの繋がりは、かなり早い段階で、わかりやすいヒントを与えてくれるので、構成の妙のようなものはさほどではないのです。ただ、全体として各エピソードがあったかい雰囲気をかもし出していて、なかなかいい感じにはまとまっていました。美容室で働くおばあさん役で富司純子は登場。

 

 

9 股旅 三人やくざ

時代劇のオムニバスという珍しい形の作品。それぞれ流れ者のヤクザがあるところに行きついて、そこでかわされる人々とのあれこれを、時にコミカルに時に感動的に時にスリリングに描き、それぞれに大物を登場させることでなかなか華やかな作品になっています。当時藤純子の名前の富司さんはお茶屋の娘役。

 

 

10 恋妻家宮本

優柔不断な夫とてきぱきしている妻。子供が巣立って二人きりになった時に抱える夫婦の問題をクローズアップした夫婦コメディです。阿部寛と天海祐希それぞれがいい味を出していて、とぼけた味わいの中にもどの夫婦にもこういう時期が訪れるであろうリアルを見せてくれていました。サイドストーリーとして担任の生徒の抱える家庭問題が進行することで、単調になることもなく、飽きずに観ることもできました。料理教室の仲間の下世話な会話や、担任クラスのまっすぐな女子生徒の辛辣な指摘がスパイスにもなり、それによって主人公のキャラも引き立っていたのではないでしょうか。主人公の教師の担任する生徒の祖母が富司純子。