長谷川京子 出演映画 ベスト10
もう40歳なんですね。
1 光
どんよりした空気感がなんとも息苦しく感じる作品です。どこか異様な雰囲気の離島での少年少女3人に降りかかった出来事。それを経ての本編で、少しずつその3人が25年後にどうなっているのかが明かされていく構成で、ぐいぐいと引き付けられていきます。少ない人口の離島ゆえの濃密な関係の上に、互いに互いの秘密を知る仲。そしてそれぞれに境遇の異なる現在の生活。いろいろな思惑が交錯して、それぞれの本意がどこにあるのか、観ている側も探りながらの鑑賞となり、途中までは展開も読みにくく、目が離せませんでした。主人公の中学時代の恋人の大人になった姿を長谷川さんが務めてします。
2 フィーメイル
女性を主人公にした5編によるオムニバス映画です。5編ともそれぞれの目線からエロティシズムについて描いているのですが、きちんとしたオチが着いているものは少なく、どことなく終わっていく不思議な感じがなんともいえません。監督陣はそうそうたるメンバーがそろっていますが、その中で篠原哲雄監督の『桃』に主演しているのが長谷川京子。ただ当時注目の存在だったこともあってか、高岡早紀の大胆さに比べ、中途半端さが気になりました。
3 後妻業の女
コメディなので、まずは結末はスカッと明確にしてほしかったのですが、どうも中途半端。いろいろ登場するおじさんたちも、もっとストーリーにうまく絡めていけば面白いエピソードになり得たと思うのですが、宝の持ち腐れという感じ。また豊川悦司のいい加減で女たらしのキャラクターも、状況を作り出すのに使われるぐらいで、笑いには昇華できず、ありきたりな描写に留まり、すべてがもったいない印象。芸達者なキャストが揃っていますし、大竹しのぶ演じる小夜子の「怪物」ぶりは遺憾なく表現されていたので、もう一つ二つこれといったものがあれば、面白くなった作品だとは思いました。亡くなった元夫の娘の一人を長谷川京子が演じてます。
4 自由戀愛
大正時代、封建的な男性中心の社会が当たり前の時代、女性達が自立を叫び始めた頃。豊川演じる由緒ある資産家の息子の妻となった2人の女性の自立するまでを描くドラマです。平塚らいてうや市川房代といった人物を登場させ、関東大震災という有名な出来事も織り交ぜている割には、あまり時代感が伝わってこないのはなぜでしょうか。確かに2人の女性は、この時代としては進んでいる現代的な女性だし、映画の撮影所とかゴルフとか、近代的な要素がかなり入り込んでいるのはありますが、どうも「演技」をしているという感じが出てきてしかたありません。どうも原田監督の撮り方に原因があるように思いました。主人公を演じた長谷川京子ですが、ちっょと荷が重かった感あり。
5 桜田門外ノ変
せっかくの題材なので、もっと観客を楽しませるような演出なり構成なり脚色なりがあってもよかったのではないでしょうか。あまりにも生真面目に作りすぎて、面白みが希薄なのです。生真面目が悪いとはいいませんが、でもやはり2時間を超える間、観客の関心をひきつけていくためには、それなりの魅力が必要です。歴史の勉強をしにきたわけでもないですし、多少なりとも観ている者を意識して作ってくれたら、かなり面白いものになったと思うと残念です。主人公の周りの人物が皆画一的で個性がなく、誰が誰と入れ替わってもたいして変わりなかったのではと思われる脚色、次第に盛り上げていくような構成とは真逆の尻すぼみな構成で残念。主人公の水戸藩士の妻役で長谷川京子は出演。
6 美しい夜、残酷な朝
ひとつひとつはかなりダークで刺激の強いホラー作品でありながら、強烈な皮肉がこめられたブラックコメディ映画でもある個性の強い作品が3本、韓国・日本・香港の監督によって作られた異色の作品。韓国、日本とそれぞれ猟奇的で怖さはあるのですが、直接的な表現よりも、3本目の香港作品のような一見あっけらかんとした中にある、人間の内面からにじみ出てくるような狂気に恐ろしさを感じます。ただ、どの作品も表現に品がなく、目を背けたくなるようなシーンが頻出。そこには工夫が感じられない。そういった意味で完成度としては不満が残りました。2篇目に登場する長谷川さんは小説家役。
7 レイン・フォール 雨の牙
ヒロインを演じた長谷川京子ですが、ちょっと老けた感じが目立ってしまい、残念な思いでした。もともと演技力はいろいろと言われきた彼女だけに、今作でのピアニスト役は、あまりいい印象ではなかったです。
8 七夜待
監督が河瀬直美なので、最初からつまらないのは承知の上。すると、最初からそう思って観れば案外耐えられるもので、寛大な心で受け止めることができました。映画の方は非現実的で幻想的な背景と、その中で交わるリアルで生々しい人間の営みが混合して、独特の世界を生み出していました。主人公は長谷川京子。しかし彼女のバックグランドはまったく明かされず、観ている者に様々な想像を掻き立てます。何の予習もせずにこの地にやってきたことだけは、最初のやりとりで分かります。無謀といいますか、馬鹿といいますか。しかも目的のホテルへ行けずに迷い着いた、フランス人のゲイの青年と、母娘が暮らす家に居ついてしまうところを見ると、実に行き当たりばったり。そのあたりが全く非現実的であり、南国の景色と重なって、ファンタジッタクな趣をかもし出しているわけです。
9 愛の流刑地
渡辺文学の映画化となれば、当然こんな感じになるのでしょう。こういうことが「分かる分かる」という人には伝わってくるのでしょうし、そうでない人にとってはいまひとつ心情が、特にヒロインのそれが汲み取り難い作品になってくるのでしょう。殺してもらいたい、死にたいほど愛している相手…私には正直なところそういうのはよく分かりません。女性でないのでなおさらです。しかも夫はともかく、実の子供たちさえも、死への欲求を阻止する存在にはなり得ないという、そこまで深い愛ということなのでしょう。愛が行き着くところまで行き着いた最終的な形の1つを描こうとしているのは分かりますが、なにせ未熟者の私。「ふーん、そうなの」と愛想で頷いてあげるしか出来ません。共感どころか反感さえも持てないところが辛いところ。女性検事役の長谷川京子。
10 大帝の剣
出演作品が少ないので、こんな最低映画もランクインせざるを得ないと、というところです。堤幸彦という監督は、ともすると映像で奇を衒って遊ぶことで、観客を無視した自己満足の世界に入り込んでしまうことがあり、多少危惧をしていたのですが、その危惧以上につまらない映画でした。事前の情報から奇想天外な時代劇らしいということは分かっていましたし、原作が夢枕獏ということで、内容的にも私の好きな世界ではないかもしれないという覚悟はしていたものの、好き嫌い以前の問題でした。









