●アパート映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

アパート映画 ベスト10

 

アパートを舞台にした作品集。

 

1 アパートの鍵貸します

上司に利用されるサラリーマンと、不倫に悩む女のちょっとせつないラブ・ストーリー。ほろ苦い展開も最後はハッピーエンドで、ほっとして、後味も良いです。ちょっとはすっぱなシャーリー・マクレーンと、哀愁を漂わすジャック・レモンの演技も最高。隣人とのちょっとした交流が、ユーモアとなって、いい味付けに。

アパートの鍵貸します 

 

2 おと な り

素敵な雰囲気の作品になっています。30歳になっても夢を諦めきれず、一方で現実の生活の忙しさの中で、若い頃のようにはつき進めずに足踏みしているような二人、いわばちょっと大人の青春映画といった感じでしょうか。メインとなる舞台は古アパートなのですが、その割には作品全体に生活観が薄く、夢を見ているような感覚にさえ陥ります。二人の住むアパートが、壁が薄く「ポロイ」わりに、現実的な生活感を覚えさせないのですよね。たとえばトイレ、風呂、洗濯機だったり、テレビをつけているシーンだったり、生活臭を強く感じさせるものが、案外カットから排除されているのです。そんなことによって、ボロアパードではありながら、どこか現実離れしたおしゃれな雰囲気を出すことに成功していたのかもしれません。

 

 

3 福福荘の福ちゃん

大島美幸が男を演じて話題になった作品ですが、いい味を出しています。彼女ならではの不器用な優しさがにじみ出ていて、ポロアパートに住み、女性にもてず友達も少ない彼らの日常のほのかな交流に、ほっこりさせられます。カレー店の古舘寛治演じる店主との、水を飲ませろ飲ませないの下りは完全にコントではありましたが、そんな笑いがあるかと思えば、ほんのり涙を誘うようなやりとりもあって、優しい気持ちになれるような作品でした。

 

 

4 ルームメイト

古いアパートで暮らす、普通に見えたルームメイトが少しずつ狂気を帯び、最後には殺人に走る過程の恐怖が生々しいサスペンスです。警察も登場しない異色の展開で、日常の中の恐怖が増長されていきます。

 

 

5 トキワ荘の青春

ポロアパートに集まる若き漫画家たち。いかにも市川準監督らしく叙情的でストーリーよりも雰囲気を重視した作品になっています。古き良き時代、生活は苦しくても、同じ夢に向かって日々を切磋琢磨して生きていく姿を、懐かしさ漂う映像で観る者に訴えかけてくるようです。当時無名のキャストながら、その後映画で活躍するメンバーが揃い、そんな意味でも興味深い作品です。

 トキワ荘の青春

 

6 イン・アメリカ 三つの小さな願いごと

地味な映画なのですが、貧しく苦難を抱えながらも、そ

して多少のぶつかり合いはあっても、狭いアパートで家族が互いに支えながら生きている様が見ていて暖かい気持ちになります。そしてなんといっても同じアパートに住むアーティストの存在が特に後半において重要になっていきます。けっして楽しい映画ではないですが、どこか元気にさせてくれる作品でした。

 

 

7 バタフライはフリー

ゴールディ・ホーンのキュートな魅力炸裂。彼女で持っているような作品ですが、大部分がアパートの一室での会話劇にも関わらず、出会った男女が次第に惹かれあいながら、色んな思惑や自信のなさから、素直になれず、それでも最後にようやく素直になれるひの推移が手に取るように伝わってきます。ジルが出ていくといったときのドンの表情がなんともいえず、ショックな気持ちとなんとか平静を保とうという気持ちが合わさって、いい表情をしていました。

バタフライはフリー 

 

8 誰も知らない

実話をベースに作られたドラマで、家族とは何かを問う作品となっています。カンヌで話題になった柳楽優弥の演技はもちろん、いい加減な母親を演じたYOUも秀逸。妹の遺体を埋めるシーンはあまりにも切なかったです。

 

 

9 PARKS パークス

井の頭公演の脇のアパートが舞台。父親の若い頃に残した曲のテープをもとに現代に蘇らせようとする試み。動機はそれぞれですが、目標を一つに練習を重ねた若者たち。しかしそもそも目指すところが違うわけで、完成した曲への思いもまたそれぞれ。最後に素晴らしい曲が観衆の前で披露されて、大盛り上がりのうちに終わるかと思いきや、意外な終盤で意表を突かれました。メインキャストの3人が皆等身大の現代の若者を好演する一方、1960年代の若者たちもその当時の若者達らしさを感じさせてくれて、このあたりの演出はなかなか巧みであったと思います。

 

 

10 東南角二階の女

古アパートを舞台にした、行き場を探している青年たちと、過去の思い出を大事にしまいながら静かに暮らしている、彼らより二世代上の男女。同じアパートに住む男二人と女一人、いずれも独身、とくれば想像するようなロマンティックな展開も一切なく、その部分についてはむしろ爺さん婆さんに任せたという感じ。仕事を辞めたり、住んでいた部屋を抜け出してきた彼らの人生にも、劇的な展開が見られるわけでもなし。そういった意味では物足りなさを感じないではないです。ただこの古アパートが醸し出す昭和のムードが、どことなく味わい深さを演出してくれ、この映画で描かれている時間が彼ら3人の人生における休憩時間のようにも感じられるのです。忙しない毎日からちょっと逃げ出し、一時的にでも雲隠れしてみたくなるような、ちょっと不思議な感覚にも誘われました。

 

 

11 黄色い涙

12 裏窓

13 ターンレフト・ターンライト

14 函館珈琲

15 真木栗ノ穴

16 グリーンカード

17 ロシアン・ドールズ

18 シングルス

19 恋するマドリ

20 ティファニーで朝食を