プロヴァンス地方を舞台にした映画 ベスト10
フランス南東部。
地中海に面し、プロヴァンス料理も有名です。
そんなプロヴァンス地方を舞台にした映画の特集。
のどかな風景が多く、観光気分を味わったり、
癒しを得たりするにはぴったりの作品が揃いました。
1 ガスパール 君と過ごした季節〈とき〉
捨てられた老婆やうちのない病気の母子を受け入れてく優しい男と、彼を拾って助けたガスパールの友情に、ほろ苦い恋と別れを盛り込んで描かれた作品です。明るい日差しがものが不思議ともの悲しさを誘う南仏の風景の中、たんたんと描く視点がなんともいえません。
2 スイミング・プール
プロヴァンスの別荘を舞台にした年の差のある二人の女性を中心としたサスペンス映画です。プールサイドに射す日差しが不思議に怪しい雰囲気を醸しだし、若さはじけるリュディヴィーヌ・サニエと大人の魅力のシャーロット・ランプリングの魅力を引き立てているようです。二人とも裸体を惜しげもなく披露しています。
3 プロヴァンス物語 マルセルの夏
少年マルセルの夏休み。家族とのふれあい、自然との交流の中で成長していく様子が、ノスタルジックでのんびりしたムードの中で描かれた、癒しの映画です。
4 プロヴァンスの贈りもの
ラッセル・クロウにしては珍しいストレートな恋愛映画です。ロンドンの剛腕金融トレーダーだった主人公が、相続のために戻ったプロヴァンスで、マリオン・コティヤール演じるヒロインと出会い、恋に落ち、やがてロンドンでの生活を捨てて、プロヴァンスに根を下ろすまでを描いています。
5 プロヴァンス物語 マルセルのお城
近道のために近所のお城の敷地を通るということだけなのですが、そこから起きた家族のいろいろいがノスタルジックな映像と語り口で描かれた叙情的な作品です。若くして亡くなった母親の思いで、苦い初恋、そして清閑なたたずまいのお城の姿、そんなものが調和して、観ている者も不思議と懐かしくなってしまうのでありました。
6 セザンヌと過ごした時間
かつては成功を夢見てともに青春の日々を過ごした同志が、年月を経て互いの思いが行き違い、憎み合うほどにまでになってしまった関係を、時代を行き来しながら描いています。画家と作家、女性と遊び慣れている者と奥手な者、そして成功した者とまだ成功を収めていない者、対照的な二人ですから、ぶつかることも多く、嫉妬や対抗心など内面にうずまくいろいろな思いが、けっしてきれいとは言えない言動に繋がり、観ていてなんともいえぬ思いにさせられました。
7 プロヴァンスの休日
母親との確執から疎遠になっていたプロヴァンス。気難しい祖父と幼い3兄弟の交流を、のどかな風景をバックに描いたヒューマン・ドラマです。ゆったりと感じる時間の流れに、心を洗われるような思いでした。
8 フレンチ・キス
メグ・ライアンとケヴィン・クラインによるラブ・コメディです。フランスの観光映画的な面もあり、あちこち移動しますが、途中で降りたプロヴァンスの田園地帯の風景もまた恋の成り行きを盛り立てていました。ストーリー自体は強引で、映画でなければありえない組み合わせではありました。
9 ヴィオレット-ある作家の肖像-
女性から発せられる性…当然この時代では世には受け入れがたいことだったのでしょう。私生児という出自ゆえに苦しみ、男性との関係も安定せず、それでも中から湧き上がってくる秘めたエネルギー。パリからプロヴァンスヘ移って書いた新作が世に認められることとなるわけです。作品的にはフランス文学の知識がある程度ないと楽しめないかもしれません。
10 薔薇の眠り
プロヴァンスを舞台にしたデミ・ムーア演じる未亡人が自分を見つめるラブ・ファンタジー。田舎の母親とニューヨークのキャリアウーマンが交互に訪れるというせっかくの設定もだらだらと続いて、なんとも面白味のない出來に。