●マラソンや駅伝を扱った映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

マラソン/駅伝 映画 ベスト10

 

マラソンや駅伝競技を扱った映画の特集。

 

1 マラソン

マラソン大会に挑む知的障害を抱えた息子とその母親を描く韓国映画。くすぐりどころもあって、爽やかな作品になっています。確かに重い部分も多いのですが、我感知せずでひょうひょうとマイペースで生きている障害を持つ主人公がどこか可笑しくて、知らず知らずにスクリーンに引き込まれていきます。とぼけた持ち味のコーチ役もいいアクセントになっていて、母親や弟たちが抱える重たい空気を和らげてくれています。それでいて物語としても面白みがあり、主人公や母親だけでなく、弟、コーチまでが主人公の存在のおかげで成長していく様子が描かれていて、こういう周りに対する役割こそが障害者の存在する意義ではなかろうかとも考えさせられました。

 

 

2 パトリオット・デイ 

ボストンマラソンでのテロ事件を取り扱った意欲作。実在のモデルに最大限の敬意を払いつつ、映画としての見せ場はきっちり時間をかけてみせるという、社会性と娯楽性をきちんと両立させたところがこの作品の成功を呼んだといえるのではないでしょうか。被害者、加害者、捜査に当たる者とそれぞれの視点からのシーンもきちんと描くことで、群像映画としての形を作り出し、この一つの事件も観る側の視点や立場によって、また違ったものとして捉えられることも、1本の映画からで理解できるようにもなっていました。マラソンシーンは僅かですが『ボストン・ストロング』も同じテロを扱った作品。

 

 

3 運動靴と赤い金魚

小学校のマラソン大会の3等賞の商品の運動靴を獲得して、妹にあげようと考えた貧しい兄妹の兄。必死に3位を目指して走るお兄さんですが、接戦の中、最後は勝負本能が出てしまって…。ほとぼのとした兄弟妹愛が全編にあふれていて微笑ましいイラン映画でした。

 

 

4 風が強く吹いている

箱根駅伝を目指す大学の陸上チームを描いた青春映画。まったく奇を衒わず、スポーツ映画の王道を真っ直ぐに行く作品で、非常に好感の持てるものになっていました。「寄せ集めのチームが次第に力をつけ、最後には…」というパターンは、スポーツ映画ではあまりにもありふれた展開ではあるのですが、「最後には…」の「…」の後の部分を、奇跡や魔術に頼らない現実的なラインで収めたところに、この作品の誠実さを見た思いです。

風が強く吹いている 

 

5  リトル・ランナー

奇跡を信じてマラソンの練習に励む少年と彼を助ける神父、一方で身の程を知らせることが教育だと出場を諦めさせようとする校長。優等生ではなくても少年の可能性を伸ばそうとしない大人たちに、観ていていらいらしてしまいましたが、やはり最後は少年の思いが強いわけで、思い描いた100%の結末ではなくても、一生懸命さ一途さは人の心をも動かすことができるものだと、改めて知らしめされ思いです。

 

 

6 裸足のギボン

韓国映画、障害を持った男性、母親の親子愛、マラソン大会、実話と揃うと、これは「マラソン」と同じでなのですが、主人公の年齢はこちらが上です。杖をつきながらの老いた母親を労わり、常に笑顔で過ごす心優しい息子でもあるのです。さてこういった、知的障害を持つ主人公を描くドラマの場合、リアルな演技が感動を呼ぶか、過剰演出が鼻につくか、紙一重的なところがあるのですが、この作品についてもかなりギリギリの線。主人公の仕草がかなり特異なので、よりそういう部分は多かったとは思います。しかしそこを、彼にマラソン大会出場を進めた村長のコミカルな存在感がいい緩和剤になって、まっすぐなドラマの部分とうまく調和させていました。

 

 

7 陽だまりハウスでマラソンを

年を取った往年のマラソン選手が、かつての栄光をと挑んだベルリン・マラソン。お年寄りたちに元気を与えるような温かい作品です。残り少ない人生でも、周りの言われるままにしょぼくれて元気なく過ごすよりも、やりたいことには可能性がある限り挑もうとする姿。人生の最後の最後まで有意義に人間らしく生きようとする気概が素敵ですね。そしてその姿に同じような境遇の仲間も元気を与えられるわけで、そればかりか若者たちにも刺激を与えてくれる意気には天晴れでした。

 

 

8 人生はマラソンだ!

簡単に42.195キロを完走できるのかという部分はあるにせよ、工場の危機の前に初めて団結してひとつのことに取り組む姿、そして病気を隠してまで妻子と仲間の為に完走を目指すには心打たれるものがありました。一生懸命にひとつのことに打ち込むということは、やはり素敵です。けっして王道の100%ハッピーエンドではないですが、後味の佳いハートフルな作品として、優しい気持ちになれるような気がしました。

 

 

9 長距離ランナーの孤独

主人公の常に何かに怒りを感じているような表情が強い印象を残す作品です。その怒りの原動力になっているものは、いったい何なのか、そんなものを探りながらの鑑賞でした。古来多くの作品で絶えず取り上げられてきたテーマ、大人や権力への怒り、反攻を描いた作品群の一つではありますが、主人公との年齢の差なのか、社会に慣れ過ぎたのか、彼の怒りの大きさをそのまま共有することはできなかったです。

 

 

10 ゴー!ゴー!若大将

大学の陸上部のホープの若大将が挑むのは駅伝。シリーズもすっかりワンパターン化、しかもさらに拍車がかかり、澄子さんと相思相愛ながら誤解から自棄になった澄子さんが青大将で妥協しようとするも、誤解だと気づき若大将のもとに戻ってめでたしめでたし。こういうお馴染みの展開が好まれたのでしょうね。ラストの駅伝大会も当然の結末へ。ちなみにシリーズ『帰ってきた若大将』ではマラソンに挑戦しています。

 

 

ランク外では駅伝を扱った『奈緒子』『ekiden/駅伝』『ピンチランナー』、番外としてタイトルにマラソンとつくサスペンス系映画として『相棒-劇場版-絶体絶命!42.195km東京ビッグシティマラソン』『マラソンマン』などがあります。