クリーニング屋、洗濯屋で働く映画 ベスト10
クリーニング屋、洗濯屋さんの映画の特集です。
1 パイラン
中国から韓国に一人やってきて偽装結婚したものの、吐血してホステスとして働けず、仕方なく地元のクリーニング屋で働くことになったヒロイン。韓国映画らしいドロドロした男社会の人間関係を前半で濃く描き、後半は180度回転して情感に訴えるメロドラマチックな展開、そして最後はよめた部分もあるが強烈なラストで締めくくります。すべて現実世界ではありますが、妻の葬式に出かけそこで妻の生活と思いを知る一連の部分は、現実のぎらぎらした世界から離れた夢の中のような世界に思えてくるのです。
2 おかあさん
貧しい中で、夫が死に、長男が死に、一家の大黒柱として生きていかなければならない母親の優しさとその中にある弱さがあふれた作品です。戦災で焼け出された後、クリーニング屋を再開。次女が養子に出、手伝っていたおじさんも去り、預かっていた甥も母親の元に帰り、次々と訪れる別れが淋しさを誘います。その中での長女の気持ちの揺れを香川京子が好演。
3 しゃべれども しゃべれども
国分太一演じる落語家。話し方教室に集まる老若男女の一人、香里奈演じる女性が働くのが実家のクリーニング屋。作品は、落語という題材にふさわしく、笑いあり涙ありの人情味あふれる作品に仕上がっています。全体としてはとても観やすいですし、落語に興味がない者でも充分に楽しめる親切な作り方がされていました。
4 ピーナッツ
草野球に夢中になる男ども…男って何歳になっても子供なんだなと、なんとなく自分自身がくすぐったくなるような、恥ずかしくなるような映画でした。クリーニング店の3兄弟もメンバーに。
5 京都太秦物語
クリーニング屋の娘が主人公。夢を追う彼氏とその彼に煮え切らない思いを抱いて迷っている女性の、身近な恋の物語。そこへ入り込んでくる向こう見ずで強引なインテリ男性。少し惑わされるものの、結局は落ち着くところに落ち着き、男も先の期限を切ることで、彼女もひとまず安心。好感の持てる爽やかなストーリーです。
6 Jam Films S
オムニバス映画の中の一つがクリーニング屋の男と、そこにたびたび洗濯物を出す女との、不思議な関係を描いた物語。大杉漣(ご冥福をお祈りします)演じるクリーニング屋の変態ぶりが悲哀を誘います。
7 顔
母親が営むクリーニング屋でひっそり暮らす主人公が、はずみで妹を殺害。そこから始まる逃走劇を描いた一作です。殺人を犯して、バーや田舎の小島に身をひそめる冴えない女を藤山直美が熱演。
8 ドライ・クリーニング
パリ郊外でクリーニング店を営む夫婦の間に入り込んできた美青年。独特の雰囲気の中でその美青年が一際異彩を放っています。内容はどろどろした恋愛悲劇なのですが、それぞれが強い思いを内に秘めていてほとんど爆発させることなくいるため、全体を包む空気は淡々としたものに。
9 居酒屋
洗濯女の主人公ですが、出会う男や周囲の人々のわがままや陰謀に振り回された末に待ち受けている救いようのない結末に、観ていてやるせない思いにさせられるばかり。暗く沈んだ気分になる人間心理ドラマ。
10 ブラインデッド
クリーニング屋で働く美しい一児の母。実は彼女はテロ組織の工作員でもあるという設定。退廃的なムードが支配するクライム・ムービーですが、ストーリー的にはつかみ所がなく、説明もかなり省略しているので。少々とっつきにくい印象。