若くして亡くなる悲恋カップル映画 [女性が死亡篇] ベスト10
若いカップルの一方が若くして死んでしまう。
悲恋映画の設定としては定番中の定番です。
その中でも女性が亡くなってしまうパターンの映画を特集します。
近年は韓国映画に特に多いようで。
1 世界の中心で、愛をさけぶ
この手の正統派の悲恋&純愛映画がここまで大ヒットするというのは珍しいのですが、観ている者の琴線に触れるような心憎い作りで、私自身もぐいぐいと引き込まれてしまいました。平井堅のテーマ曲も大ヒット、森山未來は長澤まさみもこれをきっかけにブレイク。佐野元春や渡辺美里、ウォークマン、ザ・ベストテンなど、1986年という時代を感じさせるノスタルジックな演出も巧みです。
2 ただ、君を愛してる
この映画に関しては玉木宏演じる主人公・宮﨑あおい演じるヒロイン、双方の気持ちに見事浸ることができました。切なかったです。宮﨑と玉木の掛け合いは時に漫才を見ているかのように軽妙で楽しいもので、ところどころくすくす笑いながら観ていました。もっとも、その掛け合いが最後になって、深い意味がこめられていたことを知ったとき、その切なさは反動もあって頂点に達するわけで、その演出が心憎いのであります。
3 愛の勝利
健気に残された時間を生きようとする若いヒロインをデイヴィスが好演しています。死期を知って荒れる様子が涙を誘いますし、医師の夫をはじめ、親友やメイドなど周りの人々の視線も暖かく、また涙を誘うのです。いってしまえば「くさい」映画ではあるのですが、それ以上にデイヴィス演じるヒロインの心の揺れが伝わってくるようで、惹きこまれてしまいます。悲しい物語ですが、最後に夫に知らせまいとする姿には、後味の爽やかさえ感じました。
4 君の膵臓をたべたい
とにかく浜辺美枝演じるヒロインが魅力的で、すっかり虜にさせられました。死を前にしたこの女子高生の立ち振る舞いは、リアリティはないのかもしれません。人には悲しみも恐れも一切笑顔で隠しつつ、人のいないところでこっそりと涙を流すいじらしさ。一方で奥手な主人公を振り回すかのように突然旅行に誘い、同じ部屋で泊まったり、或いはこれも突然自宅に呼んで「いけないことをしたい」と冗談めかして言ってみたりと、小悪魔的な振る舞いにもまたチャーミングなのです。現実味というよりも、死を前にしたヒロインをいかに魅力的に魅せるかに徹して作られたのではと思うほどのつきぬけぶり。そこにあっけない最期でしたから、そのはかなさに思わず涙でした。
5 ウォーク･トゥ･リメンバー
あまりにべたべたな純愛ストーリーなのですが、その分何のてらいもなくストレートに演出しているため、それが感動を呼ぶのです。強いて言えはふっくらしたマンディ・ムーアのほっぺたが病人らしくないというのはありますが、彼女の雰囲気は役にぴったり。とにかく純粋で直球のラブストーリー、素直に見れば感動間違いなしといった作品。
6 四月は君の嘘
若い男女の一方が重い病気になり、残りわずかの日々を一緒に過ごすという展開は、まさにアイドル映画のど真ん中。広瀬すずの演技もまさにそのアイドル映画としての存在をクローズアップするかのような可愛い可愛い演技で、広瀬自身の魅力をとにかく前面に押し出したものになっています。その意味では成功していたと言えるでしょう。ラストにかかるいきものがかりのナンバーが涙を誘ってエンディング。直接的に死を表現せずに、状況描写でそれを告げる間接的な表現も、どぎつくならないようにというアイドル映画としての配慮でしょうか。
7 ある愛の詩
あまりに有名な悲しい恋愛物語。このテーマで定番中の定番。『愛とはけっして後悔しないこと』のセリフは映画を見ていなくても聞いているという言葉。それだけに物語の展開には新鮮味があるわけではないですが、音楽が見事にリンクしてきて、悲しみを盛り上げてくれます。父親への意地が二人の閉鎖感というものを強調して、悲劇を増長。
8 風立ちぬ
堀辰雄の原作の映画化ということで、物語自体は純文学的で、映画もそういった雰囲気を醸し出した正統派な作りとなっています。戦時中の普通でない社会状況の中で純粋に愛し合った2人の辿る悲劇。カップルの女性側が病気で若くして命を落とすという内容は、日本に限らず今でも時折見られる永遠の題材であり、山口百恵の影をもった雰囲気がはまってきます。意表をついた演出などはなく、あくまでも正攻法でつくられていてその点で好感が持てました。
9 ラスト・プレゼント
コメディアンとして成功を夢見る夫のために病気を隠し、ただただ夫を支える妻。それに気づいてしまった夫。コメディアンという人を笑わせないといけない職業である設定が、余計に悲しみを増長させます。イ･ヨンエのいかにも病気だというような蒼ざめた表情に、ついつい心を動かされてしまいました。
10 野菊の如き君なりき
『野菊の墓』ですね。木下惠介監督による文芸映画は、王道中の王道のストーリー。分かっていてもとにかく悲しくて悲しくて、観ているのが辛くなるのです。時代背景もあって、結ばれない二人が不憫で仕方なくなりました。
11 連理の枝
12 最後の晩餐
13 とかげの可愛い嘘
14 余命１ヶ月の花嫁
15 アメノナカノ青空
16 愛と死をみつめて
17 菊花の香り
18 二度めの夏、二度と会えない君
19 永遠の僕たち
20 ハピネス