出世競争映画 ベスト10
会社や組織での出世争いにも、
人それぞれ悲喜こもごものドラマがあるものです。
そんな出世に絡むあれこれを描いた映画を。
1 ブロードキャスト・ニュース
ワシントンのテレビ局。地方からやって来たアンカーマンのウィリアム・ハートは、どこかぼやっとしているようでも、ここぞという時には心にない涙を使い、ロンドンへ栄転。一方ニュース・ライター兼レポーターのアルバート・ブルックスはディレクターを通してアーロンへ助言し番組を成功に導くものの、リストラの対象に。出世する者とそうでない者、実力よりも要領の良し悪しが結果を分けてしまうことに、理不尽さを感じるとともに、それが現実だと思い知らされるのです。
2 巨人と玩具
激しい企業戦争。製菓メーカーのライバル関係の中で、お互いに情報を取り合うように交流を深めながら、その裏でちょっと隙があればすぐに出し抜く。要するにどいつもこいつも利用できる相手はとことん利用して、用がなくなれば冷たく切り捨ててしまう。これはスカウトされて人気の出てしまった貧乏娘も同じこと。昭和30年代、日本がいけいけどんどんの時代感も、ギラギラに光る都会の風景や、仕事に燃える姿に現れていたようにも思います。会社内での出世争い、誰についてどんな功績を挙げていくか。一方でつい最近までの友人が突如自分を裏切ってライバルの側にまわる現実…。
3 ニッポン無責任野郎
こんな風にサラリーマン生活を送れたらどんなに楽しいでしょうね。植木等演じる主人公の口八丁舌八丁の調子の良さと言ったら愉快でしかたありません。嫁さんまで手に入れて、クビになればまた世渡り上手で、会社に復帰。なとん新社長!
4 ウルフ・オブ・ウォールストリート
底辺からトップ、そして再び底辺へ。銀行界であっという間に登り詰めながらも、調子に乗って薬や女性に溺れ、身を崩していくディカプリオ。作り手、演じ手、そしてベルフォートという人物のエネルギーがビシビシと伝わってクルウォール・ストリート・ムービー。
5 ワーキング・ガール
女性を主人公にしたビジネスでのサクセス映画ということで、1980年代というまさに女性の社会進出が拡がろうという時代を映し出した作品です。学歴のない秘書が女上司の裏切りに奮起、一旦は逆襲に合うものの、そこからさらに奮闘し重役に抜擢され、ついでに恋人までゲットしてしまうという、なんとも羨ましい成功をおさめるまでを、活き活きと描いています。
6 摩天楼〈ニューヨーク〉はバラ色に
成功を夢見て田舎からやって来たマイケル・J・フォックスが自らのバイタリティでのし上がっていく様子を快活に描いた小気味よいサクセスストーリーです。スカッとした逆転劇が爽快。
7 努力しないで出世する方法
アメリカ版植木等という感じもしないではないですが、口八丁手八丁に要領よく気楽に昇進していく主人公、お嫁さんまで手に入れて、ある意味理想の会社人生ではないでしょうか。いい時代だったんだとも思ってしまう楽しい作品。
8 未来は今
メールボーイから社長へ!見事なサクセスストーリーかと思いきや、一ひねり二ひねりある風刺の込められたファンタジー・コメディでもあるのです。いきなりびっくりの飛び降りシーンから始まりますが、まあ、ちょっと反則気味の荒業で彼を助け、そして最後はハッピーエンド。それでもコーエン兄弟の作品としてはすんなりと共感しやすい作品です。
9 ラジュー出世する
恋に落ちた女性の紹介で就職したゼネコン会社。ライバルの嫉妬を尻目にたちまち昇進していく主人公。インド映画らしく、出世とロマンスを組み合わせ、賑やかさてんこ盛りの映画です。
10 ベッツィー
事故を起こしたレーサーが請われて協力した車メーカーで登り詰めていく展開ですが、社長一家を取り巻く陰謀や愛憎を描いていて、なかなか関係が複雑。ちょっと油断していると、人間関係が分からなくなりそうですが、見応えはあります。