●デヴィッド・フィンチャー 監督映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

デヴィッド・フィンチャー 監督映画 ベスト10




様々なジャンルの作品を意欲的に制作。

私の好きな映画監督の一人です。

ちょうど10作に達しましたので、今回取り上げます。




1 ゾディアック

実際に起きた未解決の連続殺人事件を追った社会派サスペンスかつ知的な謎解きミステリーです。この作品は謎解きの面白さと、それに関わる人々の苦悩をクローズアップすることで、一線を画しています。それでいて、犯行のシーンや狙われる恐怖を見せるシーンでは、巧みに緊張感を演出し、スリリングな場面もきちんと抑えています。見えない敵との息詰まる攻防が見物。


ゾディアック



2 ゴーン・ガール

こちらが1位でも決しておかしくない傑作サスペンスです。とんでもないこの上ない悪女の悪行をヒリヒリとするような緊張感の中で描き切ったデヴィッド・フィンチャーの巧みな演出と構成。得意の分野になるとは思いますが、最後まで目が離せずとにかくスクリーンに釘付けでした。そしてすべての元凶である妻を演じるロザムンド・パイクもまたはまり役。さんざん振り回された挙句に、結局は妻の思うままに転がされ続けなければならない人生。最後はゾクッとしました。


ゴーンガール



3 ドラゴン・タトゥーの女

スウェーデン映画のリメイク映画ではありますが、オリジナルのおどろおどろしさをやや大衆的にした味付けで仕上げています。変に難しくしないで、多くの人にとってすんなりと入ってくるのではないかと思われるような展開で、観やすかったです。オリジナルは2,3と続きますが、こちらは?


ドラゴンタトゥーの女

4 ソーシャル・ネットワーク

フェイスブック誕生にまつわる話を描いた社会派ドラマ。一筋縄でいかないこねくりまわした時制に戸惑う部分もありましたが、題材的には興味を持って観ることはできました。フィンチャーらしいスリリングで緊張感あふれる演出も健在。


ソーシャルネットワーク



5 ファイト・クラブ

最後に大きな種明かしが用意されている作品。ブラッド・ピットとエドワード・ノートンがそれぞれ対照的な役を熱演。種明かしを知らない所見では、やや戸惑う部分もあるでしょうが、答えを聞いてもう一度確かめたくなるのがこの作品の肝といっていいでしょう。


ファイトクラブ



6 セブン

デヴィッド・フィンチャーの名前を一気に世に知らしめた作品ですが、話の展開が見えてしまうのがこの作品の難点。意外な種明かしを終盤にまでとっておくことの多いフィンチャー監督ですが、この作品については、一見難しい謎解きがあるかのように思わせて、実はいたってシンプル。その点で物足りなさを感じたサイコ・スリラーでした。


セブン



7 ゲーム

最後のどんでん返しものの最たるのがこれ。主演のマイケル・ダグラスがさんざん走りまわされた上でのオチがこれ。賛否分かれる結末といっていいでしょう。それまでのサスペンスの展開としては悪くないです。


ゲーム



8 ベンジャミン・バトン 数奇な人生 

アイディアも興味深いし、最新技術を駆使して映像化した意義も小さくはないと思われます。ただドラマとしては人生を長く描いたせいか、山場の小さいものになってしまったのは惜しい。よく人は子供に戻って死ぬというが、それを逆説的に証明したような作品とも言えるかも。それにしてもメイクと映像技術の進歩はすさまじい。ブラビファンにはたまらない若きブラピにはびっくりでしょう。


ベンジャミンバトン数奇な人生



9 エイリアン3

それぞれ違った趣のあるエイリアンシリーズですが、雰囲気としてはB級ホラー的な味わいをみせるのがこの3作目。怪物が密室の中で襲い掛かるのをなんとかして退治するという攻防にはいまひとつひねり不足か。明らかに合成と分かってしまうシーンも多々あり不満。


エイリアン3



10 パニック・ルーム

密室劇なので動きが少なくなるのは仕方ないですが、それを補う緊迫感がいまひとつ物足りなく、結果的に平凡な作品に落ち着いてしまって残念。これなら別にジョディ・フォスターである必要もなく、彼女ならではという良さが表現されていません。泥棒一味の関係もどことなくちぐはぐで、フィンチャ-らしさも感じられないストレートでシンプルな展開。それがいい意味で生かされれば良かったのですが、残念ながらやや期待外れに終わってしまったように思います。

パニックルーム