浅丘ルリ子 出演映画 ベスト10
超ベテラン女優をとりあげます。
当然ながら出演作を網羅できているわけではないのですが、
印象的な作品も多くありますので、観た作品から10本を選びました。
1 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
男はつらいよシリーズのリリーさんがなんといっても真っ先に浮かんできます。シリーズの中でも彼女が出てくると、他の作品とは違った安心感と味わいが生まれてくるから、寅さんとリリーさんの相性は抜群だったのでしょう。既にお互いをよく知った気心の知れた関係、心の底では惹かれていながらも、どちらかがその時その時ぶ踏み出せないでいる。そんな味わいがこの作品にも良く出ていて、せつないですね。
2 ジーン・ワルツ
出産を扱ったこの作品、想像以上に重いテーマで、しかも今作はミステリー的な遊びの要素も全くなく、否応がなく真剣にスクリーンを観ざるを得ませんでした。そして当然ながら、いろいろなことを考えさせる題材でもあり、問題を提起しておいて答えは観ている人がそれぞれ考えてくださいというスタンスに、改めて答えを出すのに難しい問題であることを認識しました。浅丘さんは病院の院長さん役。
3 男はつらいよ 寅次郎紅の花
最終回になるかもしれないということを意識していたような話の内容になっていますね。このまま「完」という字が出てもいいぐらいのラストです。シリーズのマドンナの中でも特別な存在のリリーヘさんと、しばらく離れたきりになってしまった後藤久美子の泉を久しぶりに登場させ、寅さんと満男の恋の行方にもキリをつけようというところでの大団円的なしめくくりは、なんか嬉しくなってしまいました。
4 若草物語
1960年代の街の様子が賑やかで、ファッションや建物など、世相や流行についつい目が行ってしまいましたが、そんな明るい時代の4姉妹(浅丘ルリ子は長女役)の瑞々しさが際立つ作品でした。恋に仕事に悩みながらも、それぞれがそれぞれの決断をしていく様子が、女性の自立の芽生えを感じさせ、希望に満ちた彼女たちの明るい未来を願わずにはいられない気持ちにもなります。
5 愛の渇き
愛憎のまさにどろどろの世界。死んだ夫の父親と愛人同様として暮らす未亡人と、使用人の若い男。別の使用人の娘との妊娠騒動の末の殺人劇。感情の赴くままに行動する女を浅丘が熱演しています。
6 男はつらいよ 寅次郎忘れな草
リリーさんの思わせぶりな態度は、確かに寅さん、好きになっちゃいますよね。恋に奥手な寅さんの、普段とは違う態度がなんとも愛らしい作品で、浅丘さんも魅力的。
7 博士の愛した数式
数学というものに対し興味を持ってくれるように丁寧に描いているのは好感が持てます。そう言う意味では、多少不適切な部分もあっても、子供達にも観てほしい映画だなとは思います。学生時代を少し思い出してしまいました。寺尾聰･深津絵里･吉岡秀隆・浅丘ルリ子…と演技派が揃った丁寧で落ち着いた作品。
8 赤いハンカチ
裕次郎とも何作か共演していますが、その中の一作。簡単に言えば、元同僚の成功の陰に自分への裏切りがあったことに気づいた男の復讐劇。ストーリーもしっかりしていて、浅丘もまだ若く初々しい魅力を放っています。
9 銀座の恋の物語
同名のヒット曲はデュエットソングの定番。7と同様浅丘さんは裕次郎と共演。裕次郎演じる絵描きの相手役を浅丘さんが務めた恋愛映画です。歌に会うようなドラマティックなメロドラマです。
10 夜霧よ今夜も有難う
またまた裕次郎との共演作。こちらも歌と同じタイトルですが、この時代はこんなパターンが多かったのです。裕次郎に求婚され、会いに行く途中で交通事故に遭う悲劇のヒロインを演じています。
11 口笛が流れる港町
12 男はつらいよ 寅次郎相合い傘
13 愛ふたたび
14 若い人
15 告白的女優論
16 南国土佐を後にして
17 執炎
18 銀座旋風児
19 憎いあンちくしょう
20 ギターを持った渡り鳥