役所広司 出演映画 ベスト20
ついに真打登場といったところでしょうか。
どんな作品でもこなしてしまう演技力の高さ。そんな役所広司出演作からのベスト10です。
1 Shall we ダンス?
題材、物語、脚本、演出、映像、配役、演技、音楽…すべてが揃った傑作ハートフル・コメディ。役所さん自身にとってもその後の活躍に繋がる大きなきっかけたなった作品でもあり、社交ダンスに魅入られてのめりこんでいくごくごく普通のサラリーマンを演じています。
2 キツツキと雨
小さな山村にやってきた映画撮影隊と役所広司演じる木こりとのやりとりを描いたこのコメディ、やっぱり役所広司のコメディセンスは抜群だと、改めて感心させられました。知らない間に映画の撮影にのめり込んでいく山の中に暮らす木こり。その木こりが真剣だからこそ、そこに生み出される独特のとぼけた空気感、それを生み出す絶妙の演技はさすがというしかないでしょう。
3 それでもボクはやってない
想像以上に、リアリティにこだわって作り上げられ、しかもまったく裁判について知らない素人にまで手順や仕組みを分かりやすく説明してくれています。ドライ且つクールに法廷シーンを中心にしながら裁判を順に追っていき、現在の日本の裁判制度の矛盾や問題点を客観的に指摘するような作品として、完成度は高いです。ベテラン弁護士役で役所氏は出演。
4 THE 有頂天ホテル
次から次へと出てくるキャラクターが登場し、シーンが目まぐるしく動いていくので2時間16分があっという間の三谷映画。役所広司はホテルの副支配人役。
5 笑の大学
三谷幸喜の脚本だけに、掛け合いの面白さは文句ないです。チャーチルの寿司、ヒットラーの寿司の下りもばかばかしくて良いし、青空貫太なるくだらない座長を登場させたり、そこらあたりのセンスはさすが三谷といったところ。役所広司のコメディセンスを遺憾なく発揮した作品でもあります。
6 聯合艦隊司令官 山本五十六
山本五十六(役所広司)の見識、人となりにスポットを当てながらも、当時戦争に突入していった背景や、その作戦の意味、戦争に対する当時の世論など、戦争そのものについても解説されていて、多くの人に太平洋戦争のさわりだけでも知ってもらうという部分で意義深いと思いますし、十分に見応えあるものでした。
7 金融腐蝕列島・呪縛
不正融資が問題となった銀行の株主総会を中心とした内容は硬派のドラマですが、テンポもよく、常に緊張感が保たれたスリリングな展開は、娯楽映画としても十分。企画副部長の立場で窮地を乗り越えるために奔走する役所広司演じる主人公の活躍とともに、椎名桔平、若村麻由美らもキビキビとかっこいい!佐藤慶、仲代達矢らの重鎮との対決のまた見物。
8 ドッペルゲンガー
役所広司が自分の分身に惑わされる主人公を演じ、後半になって二転三転する展開はなかなか目が離せないサスペンス感のある作品。ユースケ・サンタマリア、柄本明、永作博美ら共演陣も個性を発揮。黒沢清監督らしくオカルトっぽさを出しながらも、スリラーとしても充分楽しませてくれ、さらにはブラックコメディ的な匂いさえ醸し出しています。
9 バベル
役所さんは海外映画にも日本のサラリーマン役で出演。何気なしに放った1発の銃弾が、4つの物語を繋ぎ、銃弾を放った兄弟と父親、撃たれた旅行中の夫婦、その子供たちを預かっている乳母とその甥、事件に使われたライフルを結果的に提供した日本人と娘、それぞれの物語がそれぞれの登場人物が抱えている痛みを生々しく描いています。
10 レイクサイドマーダーケース
子供の受験合宿のために集まった子供と親たち。登場人物たちが限られる中での殺人事件の真実は何か、それを本線に親のあり方を問う作品になっていますが、単なるミステリーに終わっていません。最後は―謎時よりもさらに深いところに主眼を写し、芸達者の演技により、最後まであきさせない脚本でした。
11 十三人の刺客
12 一命
13 最後の忠臣蔵
14 劔岳 点の記
15 象の背中
16 KAMIKAZE TAXI
17 ガマの油
18 わが母の記
19 蜩ノ記
20 ローレライ