エリザベス・シュー 出演映画 ベスト10
もう50歳なんですね。
若いころは知性と可愛さを兼ね備えたような魅力的な女優さんでしたが、
近年はやはり落ち着いたお母さんといった印象です。
しかし出演作を並べてみると、
結構際物的な作品にも積極的に出ているのが意外でした。
ではその中から10本。
1 インビジブル
一言でいえば透明人間映画。透明人間になったケヴィン・ベーコンが、科学者のくせにとんでもない暴走をしてしまうという、とんでもない内容ですが、そこはやっぱりポール・ヴァーホーヴェンです。突然豹変する前と後との対比で見せてくれますが、欲を言えばせっかく透明人間になったのだから、エロをもっと描いてほしかったような…。エリザベス・シューは主人公の仲間の一人で、かつての恋人という役どころ。
2 夢駆ける馬ドリーマー
家族の再生、競走馬の再生、夢の再生、そんな様々な意味での再生を描いたこの映画は派手ではないですが、心の温まる佳作になっています。妻との関係、父親との関係、娘との関係、いずれも1頭の傷ついた競走馬が再びレースで勝つまでの過程の中で、家族がお互いの気持ちを理解し始め、絆を取り戻していく様子は、穏やかな感動を呼んでくれます。ダコタ・ファニング演じる牧場の娘の母親役でエリザベス・シューは出ています。
3 ピラニア3D
ここまで悪趣味を徹底してくれればかえって気持ちいいですね。襲い始めるまでに少し時間がかかりましたが、そのあとはもう容赦なく攻め立ててきます。しかも襲われる人間たちは、バカ丸出しで人の言うことも聞かずに騒ぎまくる若者たちということで、観ている方もいつの間にか「もっと馬鹿どもを食べて食べて食べつくせ!」と、ピラニアの応援隊になっているのです。それでもってこの映画、サービス満点なのですよね。ただピラニアに食べられるとか、意味もない裸が満載だとかそれだけでなく、死に方にも一工夫二工夫加えられていて、その一つ一つが情けなくて「笑える」のです。こんな映画にも主演してしまうエリザベス・シューさんって素敵。
4 ベスト・キッド
不良少年たちに対抗するためにカラテを教わる高校生とその師である日本人との交流と彼の成長を描いた作品です。自然に主人公の少年に肩入れしたくなるような展開で、そこに師匠の人徳や母親やエリザベス・シュー演じるガールフレンドの素敵な人柄も加わり、感情移入しやすい作品になっています。のちにジャッキー・チェンがリメイク。
5 ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ
ある一家の住む家の中で起こる不思議な出来事の真相を描いていくサイコ・スリラーもの。とにかくダコタ・ファニングの演技が抜群で、最後のギリギリまで私は真相に気づきませんでした。だんだんやつれながら「チャーリー」と繰り返すファニングが気味悪く思えてきたところでの種明かし、怪しい人物をあまり配しないながら、真相から意識を遠ざける演出はなかなか巧み。家に招待される町の女性をエリザベス・シューが演じています。
6 バック・トゥ・ザ・フューチャー/バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2/バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
いうまでもなくタイムスリップものの代表的なシリーズ。テンポはよいし、マイケル・J・フォックスとクリストファー・ロイドの掛け合いも楽しく、過去に行ったり未来に行ったりとワクワクの連続。衣装やセットの色使いもカラフルで、観ているだけでウキウキ気分に。エリザベス・シューはマイケル・J・フォックスの恋人役です。10位以内に続いてしまうのでまとめて6位。
7 ボディ・ハント
好青年と思った隣人には実に重大な秘密が隠されていた…展開としてはありがちなサイコスリラーですが、主演のジェニファー・ローレンスが上手く、最後まで面白く観られました。秘密が早々に観客に明かされたかと思いきや、さらにもう一段の秘密があったわけですね。ローレンスの母親を演じるのがエリザベス・シュー。
8 カクテル
アイドル映画的な、まさにトム・クルーズのために作られた映画。いかにトム・クルーズを能力に長けたカッコいい男に見せるか、そしていかに女にもて、それでいて心の奥は一人の女性を愛し守り、責任もきちんととり、友情にも厚い、そんな素晴らしい「奴」に見せるか、その目的のために作られたと言って過言ではないでしょう。まだちょっと垢抜けない感じのエリザベス・シューはクルーズの相手役です。
9 レオポルド・ブルームへの手紙
夫への誤解から浮気をしてしまったエリザベス・シュー演じる主婦が辿る運命と苦しみ、そして苦しみからの解放を描いたドラマです。夫を事故で失い、それでも不倫を続ける彼女は、敢えて自分の子供を嫌うようにと自らに言い聞かせて育てるのです。そんな母親の愛を受けずに育った息子レオポルドがまた切なく…
10 マーヴェリックス 波に魅せられた男たち
実話に基づいているとはいえ、多くのサーフィン映画が取ってきた定番形からはみ出ることなく、平凡な印象しか残らなかったのは残念。サーフィンに魅せられた若者、その指南役との交流、そして挑戦(大概の場合、大会での上位入賞狙いか大波の制覇)となるわけで、実話だけに極端な脚色が出来なかったのでしょう、どこかで観たありきたりの展開に終始してしまいました。ここでもエリザベス・シューは高校生の母親役。
もれてしまった主な作品としては『リービング・ラスベガス』があります。ニコラス・ケイジがオスカーを獲得した作品で、娼婦の役でエリザベス・シューも好演しています。少ないアクション映画ではヴァル・キルマーと共演の『セイント』がありますが、作品的には???。