上川隆也 出演映画 ベスト10
どこか品の良さを感じさせる俳優さんです。
テレビドラマや舞台に比べると映画の実績は少ないですが、
それでも10本を集めることは出来ましたので、ベスト10を。
①ＡＬＷＡＹＳ 続･三丁目の夕日
人気シリーズの2作目に出演しています。上川隆也は薬師丸ひろ子演じる鈴木オート夫人のかつての恋人役で出てきています。作品としては、人気を呼んだ1作目のファンの期待を裏切らない出来で、続編としてこのレベルに仕上げたことは素晴らしいことです。小さなドラマの積み重ねをうまく交差させながら、最後にそれらが終結することで、ちょっと幸せな気持ちになれるような感動を生み出す巧妙な構成も見事です。
②沈まぬ太陽
オールスターキャストで3時間を超える上映時間の超大作、超力作。上川氏は検事の役で顔を見せています。とにかく上映時間、テーマ、ロケーション、キャスト、どれをとっても邦画では稀有なスケール感で見応えいっぱい。そしてこれを観ながら、企業の中の一員として生きるってどういうことだろうと、一サラリーマンとして考えることが次々にあふれ出てくる思いでした。
③隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS
これをリメイクとして考えずに、ひとつのエンタテイメント時代劇として考えると、出来はまずまずではないでしょうか。アクションもそこそこ、スピード感もそこそこ、スリルもそこそこ。時代劇としては、やや現代的な匂いを感じさせる作品ではありましたが、あまりあとに残らない、その場で適当に観て楽しんで終わりという作品でした。上川隆也氏は襲撃隊長役で登場。
④二流小説家 シリアリスト
映画としては珍しい上川隆也主演作。売れない小説家を演じています。死刑囚の告白本の執筆を依頼された主人公が、事件の謎に巻き込まれていくサイコ風のミステリー映画ですが、原作を大きく設定変えしており、そこそこ面白いけれど無理やり感は否定できない、そんな映画になりました。
⑤ローレライ
太平洋戦争の最後における架空の設定による映画で、アニメ的なSF映画の要素を盛り込んだ潜水艦映画となっているのですが、架空の設定以外には目新しいものを感じることが出来ず、たびたび作られる外国製潜水艦映画を上回るものにはならなかったでしょう。キャストも豪華なわりにキャラクターが立たないのが難。上川さんは作家役。
⑥梟の城
秀吉時代を舞台に、忍者たちの生き様を描く娯楽時代劇。重厚さには欠けるものの、恋物語に復讐、アクションなど詰め込み過ぎと思われるほどのサービス満点の展開。かつての忍者仲間を裏切って奉行として働く男を上川隆也が演じています。
⑦私は貝になりたい
決して悪い作品ではありませんし、作品自体の意義も感じます。一度は観ておいても損はない映画といってもいいでしょう。でも映画の出来としては平凡だったと思います。ごく普通の庶民が、戦争というものによって巻き込まれた悲劇を描いたドラマであるわけなので、出来上がった作品そのものが持つ雰囲気がやや派手になっているのは、ちょっとどうかなと。やはりやや控えめで抑えめの演出によってこそ、本当の悲しみを滲み出せるのではないかという思いはありました。上川さんは小宮教誨師役。
⑧スパイ・ゾルゲ
とにかく力強さを感じない。3時間の長尺もただただ無為に時間が過ぎて行きます。何にスポットを当てたかったのか、いまひとつ伝わりにくいです。キャストも豪華で、実在の有名人に扮しているのもどこかゲスト扱い的な雰囲気は否定できず、結局のところ盛り上がりのない平坦な映画になってしまいました。特高"T" 役。
⑨パコと魔法の絵本
私はこの高すぎるテンションにあまりついていけなかったです。。パコちゃんを除くとみな変人揃い、しかもその多くがテンションも高く、観ていて疲れてしまうのですよね。ストーリー展開自体も大きな動きがあるわけではなく、ストーリーとは関係なくそれぞれが抱えた問題点をぶつけ合う会話のやり取りが中心の進行。誰か一人でもキャラクターに感情移入できれば良かったのですが、反感こそ持っても共感を覚えるキャラクターが残念ながら見つけ出せず、私一人置いてきぼりを食らってしまったかのような感覚でさえありました。変装が好きな医者役で上川隆也は出演。
⑩荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE
映画の中に収めるにはキャラクターが多すぎて、それらをうまくまとめることができないまま終わってしまったという感じです。また主人公の御曹司が河川敷のコミュニティに入り込んでいく過程の描き方も浅く、いつのまにか心変わりしていたという印象。物語の筋としてもこれといった大きな展開がいくつも用意されているわけではなく、出ていくかとどまるかと言う問題一本で押し通されましたし。少々物足りなさが残ってしまいました。林遣都演じる主人公の父親役で上川氏は出てきます。