田中圭 出演映画 ベスト10
強烈な個性があるわけでもないし、
数多い俳優の中ではけっしてイケメンというわけでもないのに、
それを逆手にとって(?)普通の役を普通に演じられるところが強み。
それでいて主役でなくてもしっかりと存在感をスクリーンに残すところが
田中くんらしさではないでしょうか。
①シムソンズ
カーリングチームを結成した女子高生4人組の成長を描いた元気で可愛らしい青春友情映画は、等身大の高校生の喜怒哀楽が素直に表現され、観ている方も自然に応援したくなってしまいます。主役の加藤ローサですが、こういった明るく元気で前向きな役どころはピタリとはまり生き生きしていましたし、脇を実力派がきちんと支えています。ちょっと感動!田中圭くんはオリンピックに出場した地元常呂町の英雄選手役です。
②包帯クラブ
若者6人が皆それぞれに大なり小なりの傷を抱えながら、互いに支え合い、ときにぶつかりながらも、一歩ずつ前へ進んでいくという繊細な青春映画。人の痛みを知ることで自分の傷にも対処できるようになる…。10代特有のデリケートで傷つきやすい心を懐かしさ半分で描いた映画だろうと高をくくっていると、ガツンと脳天を打ち抜かれるような気持ちにさえなるかもしれません。そんな「包帯クラブ」を結成した若者の一人の浪人生を田中圭が演じています。
③TAJOMARU
波乱万丈、起伏の激しい展開は、ストーリーを追うだけでも面白みがあります。最後の結末への方向は、そこは時代劇、だいたい思う方向に進んでは行くのですが、その過程におけることの成り行きに飽きることはありません。これもまた時代劇らしく、悪者をオーバーなぐらい最初から明確に色づけしてくれるので、誰に感情移入すれば良いか迷うこともありません。小栗旬演じる主人公に対峙する桜丸を田中圭が演じています。
④みなさん、さようなら
濱田岳が小学生の時から大人になっても団地から一歩も外に出ないという「団地ひきこもり」的な主人公を演じた異色の映画。同級生たちが成長しみんなが順々に団地を去っていく経過と、賑やかだった団地が次第にさびれていく月日の流れがリンクし、その中で一人取り残されていく主人公を思うと、とても切なくなってきます。悲しみと可笑しみの両面濱田岳が巧みに表現し、まさに彼なくては成立しない作品であったかと思います。田中圭は団地に住む、血の繋がらない娘を虐待する父親を演じています。
⑤蛇のひと
永作博美演じる主人公の上司の失踪というミステリアスなところから始まるドラマは、やがて失踪した課長の謎の人格と背景がクローズアップされていくという展開。西島秀俊がミステリアスで正体不明の男をそれらしく演じているのが光ります。永作の会社の後輩役で田中圭くんは登場。
⑥容疑者 室井慎次
権力やマスコミなどに叩かれ、地位を失う寸前になりながらも信念を貫こうとする姿こそ、室井のキャラクターであり、その点では充分に見せられたと思います。田中君は食糧輸入代理店の社員というチョイ役。
⑦アフロ田中
ダメダメモテナイ仲間の中でも最も遅れをとった主人公が、可愛い女性の登場にどぎまぎしながら、一方で時々抑えきれなくなる性欲を持て余し、結局は振られてしまうという、バカ男たちのアホアホ騒動記。本当にバカらしい彼らなのですが、それでも憎めない、むしろ愛情さえ感じてしまう駄目さ加減についつい笑いながらも応援してしまったり。松田翔太演じる主人公のダメ仲間たちのメンバーの一人を田中圭が演じます。
⑧ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
プログラマーの世界がどこもこんな感じなのかどうかはともかくとして、そこと縁の遠い者にとって、面白楽しく、そして興味深くプログラマーの世界を垣間見ることが出来た思いです。極端なキャラクターが揃いも揃ったというところで、終始飽きることなく観られました。もっと映画的な結末が待っているかとも思ったのですが、現実的な路線から大きくははみ出さない程度にまとめられていましたね。それにしても過酷な業界。田中圭は野心満々の同僚役。
⑨虹の女神 Rainbow Song
上野樹里、市原隼人二人の主役の好演が光る等身大のせつないラブストーリー。事故で死んでしまったヒロインを回想形式でシーンを追っていきますが、余韻を残すエンドロールが秀逸。田中は大学の映画研究部の助監督役。
⑩相棒 X DAY
スケールの大きい話になっているので、多少の粗っぽさとか散らかった感じとかは否定できませんが、それでもお金をとって見せる1本の映画としては、手堅く楽しめる1作になっていました。所属も、年齢も、経歴も、性格も、得意分野も違う二人が、いがみ合いながらも、どこが通じる部分を見つけて犯人逮捕に向かっていく現場捜査。一方で刑事が束になってかかってもどうすることも出来ない国のトップのところでうごめく企み。一つの事件を巡り、大小の対極のそれぞれでの動きを描きながら、どこかでつながっている過程が、興味深く観られました。田中圭主演作。