ロブ・ライナー 監督映画 ベスト10
俳優としても活躍しているロブ・ライナーの監督作を10本。
恋愛ものが特異ではありますが、法廷もの、サイコホラーなどでも作品を残しています。
①ア・フュー・グッドメン
1位にしたのは見応えある硬派な法廷サスペンスムービーです。トム・クルーズ演じる将校が最後にジャック・ニコルソン演じる大差に対し、感情的に刺激して真実を吐かせる場面はなかなか緊張感があって、映画のクライマックスとして相応しい場面だったと思います。そのほかにデミ・ムーア、ケヴィン・ベーコン、キーファ・サザーランドなど主役級の俳優を集め、硬派な中にも華やかさのある作品です。
②アメリカン・プレジデント
アメリカ合衆国大統領の恋を描いたラブ・ストーリーは、演じるのがマイケル・ダグラスだからこそ成立する作品ともいえそう。下手をするとスキャンダラスな方向に行ってしまいがちな話をライナーが上手に演出し、相手役のアネット・ベニングの魅力も手伝って、なかなかドラマチックな作品になっています。大統領が政治家と、一人の男としての間で揺れながら、最終的に正しい選択をしていく様は、見ていて心地よいものです。
③スタンド・バイ・ミー
少年達による冒険映画の、すでにスタンダードといっていい作品。ノスタルジーにあふれた風景が強く印象に残ります。線路沿い木々、橋、川、沼、汽車、動物…。そして、頭のいい者も悪ガキも関係なく喧嘩しあったり、からかいあったり、困ったときは助けてあげたり、激励したり、利害関係のない、4人の関係が羨ましいです。もちろん音楽の使い方も絶妙で,雰囲気を盛り上げてくれます。
④ストーリー・オブ・ラブ
離婚を前にして、夫婦と家族の関係をリアルに描いている作品です。夫婦はブルース・ウィリスとミシェル・ファイファーが演じていますが、ウィリスが若いころを演じた長髪姿には失笑…。作品的にはところどころ笑いも散りばめられ、コメディの要素も多分に含んでいます。
⑤ミザリー
キャシー・ベイツが人気作家に執着する異常性格者を怪演したサイコ・スリラー。作品の大部分が密室での二人芝居ということで、演技力が試される中、ベイツがさすがの演技。後半の豹変ぶりは実に恐ろしいものがあります。ライナーとしては異色の作品といえるでしょう。
⑥恋人たちの予感
メグ・ライアンとビリー・クリスタル演じる男女の長年に渡る、つかず離れずの関係を描いたラブ・ストーリー。友情関係を続けてきた男女の間に本当の愛情が生まれる瞬間…。王道といえば王道ですね。
⑦最高の人生の見つけ方
ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン二大俳優の共演による、死を目前に控えた二人の男の友情物語であり、死に近づいたときの人生の楽しみ方の手本のようなものを描いた作品でもあります。人生を見つめなおして、生き方を変えるのには、死ぬその瞬間に至る前であれば、遅すぎるということはないのだ！ということなんでしょうけれど、ちょっと奇麗すぎるかな
⑧あなたにも書ける恋愛小説
オードリー・ヘップバーンの「パリで一緒に」をアレンジしたかのような設定に新鮮味はなく、ラブ・コメディだけに予想される結末に向かってどう進んでいくのかが興味の作品。キャラクターが少なく、広がりの少ないラブ・コメではありますが、ケイト・ハドソンの魅力で救われている部分もあるでしょうね。
⑨迷い婚～すべての迷える女性たちへ～
ジェニファー・アニストン主演、女性のための恋愛映画といったところでしょうか。とにかく好き勝手し放題のヒロインに、男としてはあまり気持ちのいい話ではないです。
⑩ノース ちいさな旅人
両親に対する子供のちょっとした反抗心といっていいのか、そんなことを描き出してはいますが、結局夢だったというオチがあまりにも子供だましでありきたり。基本的には子供に家族の大切さを教えることを目的とした教育的映画のような感じがして仕方なかったです。
