●医師の映画(邦画編) ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

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まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

医師の映画(邦画編) ベスト10




医師が主人公の映画もたくさんあります。
今回は邦画に絞って10本を。
どうしても医師が主役となると、テーマ性の強い作品が多くなるようです。





①ジェネラル・ルージュの凱旋

医師堺雅人。救命救急センター長。とにかく熱い気持ちを持った主人公の医師を、堺雅人が大熱演。怪文書に始まる謎解きの要素を含んではいるものの、それ以上に現代日本の医療現場が抱えている問題を浮き彫りにした社会派ドラマとして、見応えのある医療映画になっています。


映画いろいろベスト10 + 似顔絵-ジェネラルルージュの凱旋



②白い巨塔

医師田宮二郎。大学病院の助教授。見応えのある社会派サスペンスですが、なんともいえないやるせない終わり方のクライマックスが、なんともこの映画の雰囲気に合っていて、すっきりしないことが返って作品の重みを増しているようでもあります。結局正義はエゴの前に勝つことが出来ず、それが現実的でもあり、より考えさせられる内容になっています。


映画いろいろベスト10 + 似顔絵-白い巨塔



③緊急呼び出し エマージェンシー・コール

医師真田広之。マニラの病院の産婦人科医。異国の地で、日本とは違う様々な出来事、社会問題に直面する中で、医師としても人間としても成長していく様子を描いています。テーマ性が強く、しかも端的に作られているので分かりやすいし、恋愛的な要素も盛り込まれていて、引き込む力のある作品です。


映画いろいろベスト10 + 似顔絵-緊急呼び出しエマージェンシーコール



④ディア・ドクター

医師笑福亭鶴瓶。但し偽医師。山間の医療現場の抱える問題を扱いながらも、では本当の医療とは何か、深く考えさせられる西川監督の秀作ドラマです。登場人物達が「どちらに自分の心が向かっているのか」二方向のベクトルの上で悩み揺れている姿といい、「この後」への想像力を掻き立てる余韻を残すラストといい、よく練られた質の高い作品に仕上がっていたと思います。

映画いろいろベスト10 + 似顔絵-ディアドクター



⑤ジーン・ワルツ

医師菅野美穂。産婦人科医。不妊治療、人工授精について真正面から取り扱った、テーマ性の強い作品。、問題を提起しておいて答えは観ている人がそれぞれ考えてくださいというスタンスに、改めて答えを出すのに難しい問題であることを認識すると同時に、そう難しく考えるなとも言われているようでもあり、倫理観や道徳観から答えを導き出そうとしている現代の日本の医学界に、一石を投じるような作品になったのではないでしょうか。


映画いろいろベスト10 + 似顔絵-ジーンワルツ



⑥チーム・バチスタの栄光

医師吉川晃司ほか。心臓手術の事故の原因を探るための背景描写にワクワク。また手術シーンにおいても、心臓が再び動き出すまでの時間の居たたまれないほどの緊迫感、そして動き出したときの究極の安堵感、或いは動き出さなかったときのこれ以上ないという焦燥感など、自分がその場で手術に関わっているかのような感覚で伝わってきます。やや謎解きがあっけなくはありましたが、吉川のカリスマ医師の雰囲気も抜群。


映画いろいろベスト10 + 似顔絵-チームバチスタの栄光



⑦サヨナラCOLOR

医師竹中直人。子宮がんを患った初恋の相手の手術が成功する中で、自らの大腸がんの再発により亡くなっていくという思い話。ですが、竹中のとぼけた持ち味を生かすために作られたようなコミカルな味付けにより、どこかほんわかした優しい作品になっています。


映画いろいろベスト10 + 似顔絵-サヨナラCOLOR



⑧神様のカルテ

医師桜井翔。田舎病院の内科医。病院ものの物語としては、実にオーソドックスな筋立て。設定部分を観れば、あとの流れはほぼ想像通りに進んでいき、その意味では安心して観ることはできます。ただ、住んでいる場所、夫婦間の会話の言葉づかい、同居人の不思議、そして主人公の極端な性格と、夫婦が浮世離れしているのがどうも…


映画いろいろベスト10 + 似顔絵-神様のカルテ



⑨カンゾー先生

医師柄本明。田舎の開業医。柄本のとぼけた味が映画自体の雰囲気を決定付けしていて、戦争末期という時代や、病気の流行ということにも関わらず、全く暗さを感じさせません。頭は弱く体は平気で売っても、一途で純粋な少女の役を麻生久美子が熱演。坊主や兵隊、近所の人々、医師仲間、おかみなど、取り囲む人々もまたどこかとぼけたところがあって、柄本に引っ張られている感じがしました。

映画いろいろベスト10 + 似顔絵-カンゾー先生



⑩終の信託

医師草刈民代。テーマを2重に重ねているところが心憎い部分で、一つは日本の検察における取り調べの問題、そしてもう一つが尊厳死に対する医師の関わり方の問題です。登場人物たちはそれぞれの立場から、この映画で描かれた出来事を自らの主観で語ってはいるものの、作品自体に主観はなく、あくまでも一連の出来事として映し出す中で、観客に問題を提起するだけなのが周防さんらしいところ。



映画いろいろベスト10 + 似顔絵-終の信託