ロバート・カーライル 出演映画 ベスト10
新年第一弾は、英国俳優のロバート・カーライルをとりあげます。
大作に出ることもありますが、
基本は英国色の強い作品に多く出演しているイメージ。
ケン・ローチ、ダニー・ボイル、マイケル・ウィンターボトムといった
作家性の強い監督からの信頼も厚いように感じます。
①ワールド・イズ・ノット・イナフ
けっしてロバート・カーライルらしい作品ではないのですが、007シリーズを敢えて1位に据えてみました。ソフィー・マルソー演じる悪女の豹変ぶりがなかなかはまっており、絶対に死なないジェームズ・ボンドの敵役として存在感を放っていました。カーライルもボンドの敵役のテロリスト役で、最後にはボンドによって彼の陰謀は阻止されました。
②アンジェラの灰
たくさんの人の死の場面に出会いながらも、貧しい中力強く成長していく主人公の逞しさに賞賛を送りたくなるような映画。決して清廉潔白ではなくても、その都度方法を見つけ、自分の夢をかなえていくし、その中でも罪の反省する気持ちは持ち合わせています。だめな両親のもとでも、知恵をつけて、生きる術を学んでいく。面白い映画ではないが、人間臭さを強く感じました。だめだめな父親をカーライルが演じています。
③GO NOW
多発性硬化症という難病を患った主人公をカーライル氏が演じています。自暴自棄に陥りそうになりながらも、恋人たちや仲間たちの支えも得て、前向きな気持ちでエンディングを迎える恋愛ドラマです。マイケル・ウィンターボトム監督作。
④ブランケット&マクレーン
貧乏貴族と強盗が出会ったことをきっかけに、堕落した貴族から盗みを繰り返す二人組の活躍を描いた娯楽作。アクションあり、ロマンスあり、友情ありでなかなか見応えのある娯楽作品になっています。英国映画らしい品がどこかに感じられながらも、強盗を影で重ねる若者を主人公にして、そこにリヴ・タイラーが花を添え、テンポの良いアクションが見られます。
⑤ザ・ビーチ
ダニー・ボイル監督作。主演はレオナルデ・デイカプリオ。タイにやってきたバックパッカーがたどりついた地上の楽園に潜んでいた狂気を暴き出し、その崩壊までを描いた意欲作。旅先でディカプリオが出会うドラック漬けの旅行者役でカーライルが登場。
⑥フル・モンティ
鉄鋼業で栄えた英国北部の街で失業にあえぐ男たちが、生活のために男性ストリップを始めるというヒューマン・コメディ。突飛な発想ではありますが、まじめにストリップに取り組む様子に、不思議と心が温かくなるのです。
⑦司祭
同性愛の司祭と近親相姦を受けた少女が最後に抱き合う場面は感動的でした。宗教色が強く、そのメッセージが強く打ち出されている作品ではありますが、ストーリー自体は難しくはないです。
⑧カルラの歌
無賃乗車を助けたことから出会い、愛した女性の祖国は内戦の中のニカラグア。極限の中のニカラグアで苦しみながらも、ひとつの結論を出した男女を描いたロマンス映画です。カーライル演じる主人公の破天荒さがこの作品を引っ張っていますが、その個性にややついていけないところも…。
⑨エラゴン 遺志を継ぐ者
ファンタジー大作のブームの中で作られた一作。スピーディーでコンパクト、そこが長所でもあり、限界でもあるような作品。ロバート・カーライルは王の手下の役で、主人公たちの前に立ちはだかる役どころ。しかしこの作品、続編はどうなったのでしょう。
⑩トレインスポッティング
麻薬にのめり込んでいく若者たちの無軌道ぶりを描いたダニー・ボイル監督による荒れた青春映画。ユアン・マクレガーの出世作でもあります。あまりに麻薬にまみれた感じが個人的にはあまり好きではなく、ギリギリのランクイン。強盗で逃走中の男をロバーテ・カーライルが演じています。