レナ・オリン 出演映画 ベスト10
すでにベテランといっていい域に達しているでしょうか。
今回とりあげるのはレナ・オリン。
どちらかというと脇で支えることが多い女優さんですが、
時に強烈な印象を残すこともあり、
その演技には目を離せません。
そんなレナ・オリンが出演した作品のマイベスト10です。
①蜘蛛女
レナ・オリンといえばまずはこれ!といえる代表作で、これ以上の悪女はないという女をレナ・オリンが強烈に演じ切っています。愛する妻や愛人への愛情も盛り込んで、愛情と欲望の間に揺れながら、悪女に翻弄されて行くだらしのない男をゲイリー・オールドマンが演じ、ただ怖いだけの映画ではなく、一味加えたところがいいですね。余韻を持たせるようなラストシーンも、運命を翻弄された男の哀愁というものが漂ってくるようで、なんとも切ない気持ちにもなってきました。
②ショコラ
大人のおとぎ話といった印象のファンタジー映画。小さな古い村にやってきた母娘と村人やジプシーらとの交流を描いています。レナ・オリンは村の住民の一人で、夫の暴力から逃げて、よそからきたこの母娘と一緒に暮らす女性の役。
③アウェイク
ヘイデン・クリステンセン演じる主人公が手術の間、肉体を離れて精神が動き回るのですが、そこで知った衝撃の真実、妻の裏切り。今までにないアイディアで、なかなか面白く観られました。そもそも胡散臭い匂いのする中、その事実を感じた主人公のショックはいかほどなものか。しかしそれ以上に、レナ・オリン演じる主人公の青年の母親の究極の愛。恐るべし母性愛です。
④ダークネス
子供たちの不可解で不気味な言動がゾクッとさせるオカルトホラー。じわじわと潜航するような感じで押し寄せてくる不気味さは、さすがの演出。主演のアンナ・パキンの母親で、いくら掛け合っても危険になかなか気づかない母親をレナ・オリンが演じています。
⑤心のままに
レナ・オリンが精神科医を演じ、リチャード・ギア演じる患者との不思議な関係を描いたヒューマン・ドラマです。医者と患者という関係を越えて通じ合う二人の心のうちをどう読むか、その意味では捉えどころのない作品ではありました。
⑥愛を読むひと
ケイト・ウィンスレット演じる年上の女性に恋した少年、しかし突然女性は姿を消し、そしてまた衝撃的な再会を果たすのですが、そこにはある大きな秘密があったというお話。万人が共感できるような作品ではないので、好き嫌いはありそうな作品。レナ・オリンは二役を演じています。
⑦16歳の合衆国
救いようのない悲しい心を持った少年の物語に衝撃的な結末が加わり、実に繊細でやるせない作品。恋人の障害者である弟を殺した主人公の心の陰が次第に浮き彫りにされていく構成に工夫が見られます。その主人公の青年(ライアン・ゴズリング)の母親をレナ・オリンが演じています。
⑧存在の耐えられない軽さ
これも代表作の一つでしょう。奇妙な三角関係を描いた文芸チックなラブ・ストーリーです。この関係を理解するのはなかなか難しいですよ。その三角関係の一角である画家の役でレナ・オリンが登場。
⑨ナインスゲート
前半はジョニー・デップ演じる探偵によるミステリー映画の趣から、後半はオカルト的な方向へ。レナ・オリンは悪魔の崇拝者である悪役を演じていますが、この人、悪役がはまりますね。
⑩クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア
吸血鬼映画は昔からたびたび映画の題材になるわけですが、その独特の世界は、宗教とも絡み合って、入りこめない者にとっては拒絶したくなるような世界でもあります。この作品に関しても、万人受けするような内容ではなく、難解ではなくても、やはり異様なムードが漂っています。ヒロインの叔母の役でレナ・オリンが登場。