ローレンス・フィッシュバーン 出演映画 ベスト10
どっしり構え、スクリーンに映るだけで迫力を感じる俳優です。
それでいてアフリカ系俳優の中では色気も持ち合わせており、
独特の存在感を示してくれます。
主役で作品を引っ張るというよりは、
作品のポイントとなる敵役とか主人公を支える役での出演が多いですね。
そんなローレンス・フィッシュバーンの出演作から10本を選びました。
①ミスティック・リバー
イーストウッドの傑作に出演しています。ミステリーの形をとりながらも、家族の愛・友情がどのような形で壊れ、または絆を深めて行くのか、様々な形でじっくり見せてくれます。何が正しくて何が誤りか、善が必ずしも幸せではないというところが、どんよりとしたものの原因があるのでしょうが、なんともやるせない結末です。ケビン・ベーコン演じる刑事の相棒として捜査に当たるもう一人の刑事をフィッシュバーンが演じています。
②ラスベガスをぶっつぶせ
ケヴィン・スペイシー演じる大学教授が生徒たちを集めてギャンブルで金を稼ごうという内容の作品。地味な工科大学のキャンパスと、派手できらびやかなラスベガスとを行ったり来たりしながら対比させる効果で、夢と現実を行き来しているような感覚にもなり、ついつい成り行きに引き込まれてしまいます。スピード感と適度な緊張感、そして最後に宴の後のほろ苦さも感じる楽しい作品です。フィッシュバーンはカジノで違反者取り締まる役で威圧感十分。
③M:i:Ⅲ
ローレンス・フィッシュバーンはシリーズ3作目に登場、途中でトム・クルーズを拘束して逃げられてしまいます。作品はオーソドックスなサスペンス・アクション映画。そしてやはりスター映画ですね。。主人公をこれ以上ないかと思われる窮地に陥れておいて、最後にはやはりスターは死なないし強いなと安心させてくれます。その分見終わってしまうと何も残らないのではありますが、観ている間はスリルとアクションを存分に堪能できます。
④理由
サスペンスの構造としてはよくあるパターンで一度のどんでん返しで意外な展開へというもの。しかしショーン・コネリーが演じると、どこか社会派サスペンス的な重厚な匂いが出てくるから不思議です。しかもフィッシュバーンが相手(警官役)とくれば、キャスティングは成功。低俗なサスペンスで終わってしまう危険性を見事にドラマに仕立て上げています。
⑤地獄の黙示録
作品としては評価すべき作品ですが、個人的にはこの位置ぐらい。哲学的な部分が含まれ、一部ついていけないところがあったので。まだ若いフィッシュバーンも出演しています。
⑥マトリックス
このシリーズ3作に出演しています。とにかくなんだかわからないけれど、恰好だけはいいという話題作。
⑦カラーパープル
賛否いろいろあるスピルバーグの意欲作。長い期間を描いた人生記のようなもので、姉妹を中心に、独特の黒人社会の中で繰り広げられる悲喜交々が綴られています。
⑧オセロ
もちろんシェークスピアを基にしています。黒人将軍であるオセロを主演しているのがフィッシュバーン。彼の色気がこの作品を引っ張り、他のキャストがかすんでしまうぐらいの存在感を見せています。それゆえに作品そのものはバランスの悪さを感じますが、演技としてはローレンス・フィッシュバーンのベストワークだと思っています。
⑨TINA ティナ
タイトルの通り、ティナ・ターナーの伝記映画です。フィッシュバーンはその夫役として作品を支えています。作品自体は平凡な出来ですが、アンジェラ・バセットのなり切りぶりが印象に残っています。
⑩ボビー
オールスターキャストにより、ロバート・F・ケネディ暗殺事件のある1日を描いた作品です。とにかく豪華なキャストが揃い、名前を読むだけでワクワクします。ただ内容的にはやや惜しい感じ。