小3男子。

自分の名前を雑に書いていたので

思い出したことがある。

 

 

 

 

私が小学3・4年生の時

毎日、漢字10問テストがあった。

 

毎日のことだし、

ミニテストだし

何だかメンドクサイ。

こんなのテキトーでいいよね

という気持ちになって

名前の所に姓だけ書いて提出したのだ。

 

 

すると、担任のK先生から

放課後居残るように言い渡された。

 

まあ、真面目な私だもの

居残りなんて初めてだし

あせったよね。

 

 

 

先生は、

どうして苗字だけしか書かなかったの?

名前というのは、その人そのものを表す大事なものなんだよ。

姓と名と両方であなたのことなんだよ。

だから、大事にしないといけないよ。

 

と穏やかにおっしゃって、

 

目の前に紙を一枚差し出すと

この紙が埋まるだけ、自分の姓名を書きなさい。

書いたら帰っていいよ と。

 

 

 

 

 

せいめい って漢字に変換したら

生命ってでてきたよ。

姓名は自分。

やっぱり自分の生命を表しているんだね。

 

 

 

 

50年位前のことなのに

こんなに鮮明に覚えているのは

このことが、ものすごく印象的で心に刺さったからだ。

 

先生が怒る調子などなく

終始穏やかだったことも

心に染みた理由かもしれない。

 

 

 

 

K先生は92歳の現在もご健在で、

心身ともにとてもしっかりなさっている。

 

小学3,4年生のクラス会を今でも続けているのは

K先生がみんなからの人望厚い名先生だったからだ。

 

 

 

 

 

そんな話を、小3男子と

そこに居合わせたお母さんたちに語った。

 

 

語った私も、お母さんたちも

何だか感動してしまった。

 

 

 

件の男子も何かしながらだったけれど

私の目をじっと見て

ちょっとイイ表情だったよ。