つぼみ大革命「逆襲のYEAH!」セルフライナーノーツ

 

楽曲作るにあたってイメージ等を先方から聞く分けですが、

『モーニング娘。さんの「LOVEマシーン」のようなパーティー感。

いえ、それよりももっと盛り上がる騒がしいような、

激しいテンポの方がいいのでしょうか・・・』

 

具体的でありそうで、実はなんとなくフワッとした感じでこちらに届きました。 

 

ま、なるほど、ハイハイ。 

 

という、過去にもオーダーされたような経験もあるようなイメージ・・・

で、これが以外に難しい。 

本人らの実力いかんでどうにでもなるからです。 

 

そんな中、彼女たちの過去の作品をチェック。 

歌唱力はどうだ。ダンス力はどうか。もちろんリズム感、表現力なんかもそうです。 

 

並行して、直接はタイミング合わなかったけど、

うちのスタッフとメンバーで僕がいつもやってるような面談をやってもらい、

それを動画で見せてもらいました。 

 

もうメンバーが決まってるのでオーディションではないんやけど、

オーディションでやるような人となりがわかるような、そんな面談です。 

 

で、そんなのを見て、メンバーの個性も頭の中に叩き込む。 

 

 

なるほど、これらの情報を頭の中で解析して、

「彼女たちの実力の中で、最大限ちょっと背伸びするようなスキルアップ曲となるようなもの」

 

を作り上げていくわけです。 

 

ただ、思った以上に実は歌唱力もリズム感も持ってました。 

それはさすがに「プロアイドル歴」の長さからくる賜物です。 

 

 

レコーディングもメンバーによって歌唱力の差がたくさんあるかというとそうでもなく、

みんなそれぞれ個性があって、良いとこがあります。 

 

僕がいつも気にするのは、音符の長さ。 

 

これは音符そのものの長さではなく、

音符が終わるって決まってから実際に音が鳴り止むまでの時間のことを言います。 

 

長さは3拍半とか4拍半とか決まってるので、

それ自体は変更することはないんですが、3拍半伸ばしたあとに、

音が鳴り止むまでの長さが短いほど、聞きやすいんですね。

気持ちいいというか、そういうイメージ。 

 

全メンバーこっちの要求に対して上手にやってくれたわけです。 

 

今のご時世、コンピューターでなんでも修正できる、

どうにでも書き換えられると思ってる人もいるかとは思いますが、

まあ、それももしかしたら嘘じゃないかもしれません。

でも、やっぱ素材ありきです。 

 

 

今回、メンバーらがレコーディングに関しても、

ディレクションに対して、上手に対応し、歌ってくれたので、編集がとてもしやすかった、

というわけです。 

 

ハロー!プロジェクトなら研修生の頃から何年もかけて

リズムの事や音符の長さ、表現力、歌唱力というのを育てていきますが、

彼女らの場合は年齢も年齢な分、この年齢まで「アイドル」を続けてくるという根性が、

自分らを育ててきたんでしょうね。 

 

ダンスに関しては、ダンスの先生は普段彼女らが習ってる先生ではないので、

どうなるかなぁって思ったけど、リズムの事もさくっと吸収して、

思った以上に表現してってくれました。 

 

ほぉ〜やるやん。 って褒めてばかりで気持ち悪いかもしれませんね。 

 

なので、ぶっちゃけ言えば、誰一人として抜きに出た「ザ・スター!」はここには居ません。 

そんな子がいてくれたら話も早かったんでしょうが、そんな子はゼロ(笑)。 

 

クラスでいえば真ん中のちょい上以上、モテモテ未満というのでしょうか・・・

 すっごいやつは一人も居ません。 若さでごまかすことも出来ません。 

でも、変わったやつらばかりなんです! 

 

常に「何くそ!」「負けたくない!」「なんで、あの子らばっかり・・・」

とぼやいてるようなネクスト(2番手)グループのような「熱」を感じました。 

 

きっとそこが彼女らのパワー。魅力。愛。なんじゃないかなって。

 世の中の「私」にもっとも近い存在。 そんな気がしました。 

20歳も過ぎて随分経つ。周りは結婚もし・・・。 

友人らは「あんたいつまでやってんの」とか、

冗談めかして突っ込んでくるかもしれないけど、

実際は心の中で「いいなぁ〜、自分のやりたいことやれてて」って思ってると思うんです。 

 

 

彼女らも、今後きっとヨレそうになることもあるとは思うけど、

このメンバーたちでそれぞれ足りない部分を補いつつ、

塊(集団)となって、世間の荒波を論破してってほしいなぁってそう思いました。 

 

そんな力強い曲となった事を報告したいと思います。 

 

どっちかというと、

ハロー!プロジェクトの中でも突き抜けた才能(可愛い子たちだったけどね)という意味の勝負感より、

個性はバラバラだけど、

個性のぶつかり合いによる相乗効果がグループの魅力だったという意味で

Berryz工房が一番近かったので、そういう声がたくさん聞こえてきたのかもしれないし、

 

結果、僕の曲作りの手法もそれに近寄っていったので、 

そう聞こえるようになったのかなぁ・・・と、

このセルフライナーノーツを書き終えてそう思いました。 

 

 

もちろんアレンジャー大久保氏も僕のそういうこそばいところ(かゆいところ)を

上手に掻いてくれるんよねぇ。ほんまに気持ちええ。

 

 さんきゅ! 

 

本格的なライブ(コンサートやイベント)がいつ行えるか、

先行きの見えない昨今ですが、間違いなく盛り上がる曲なので、

みなさん予行練習を自宅で十分に行っておいてください。 

 

あ、メンバーも気を抜いて、家でこもってばかりで急に踊ると肉離れおこすで!

 

 家!家!家! 魚!魚!魚!

 

よしもとミュージック つぼみ大革命HP

http://yoshimoto-me.co.jp/artist/tsubomi/